悪者 | 記録と想い

記録と想い

~記憶がないということ~

解離性健忘症(全生活史健忘症)になって

父親?さんは、退院後、右脇腹の 痛みを訴えてから、お手洗い等、必要最小限の事以外はベッドに寝たきり状態になり、退院直後はほとんど自分の身の回りの事は何とかやれていたのが、出来なくなってしまってます。

通所していたデイケアにも行かないの一点張り。

身体のあちこちが痛いのだそうです。

10日に一度もシャワーすら浴びず、下着やベッドのシーツも交換しようとしません。

母親?さんが入院する前はそうだときいていました。それで、からだが痒い・あちこち痛いと言っては、起きて動くことを拒みます。

脇腹の痛みは病院で調べても何の異常もなく、ただ、本人が痛いというのなら、体を動かさないことで、時々動かそうとするときに、その部分に変な力が集中したりしているからなのではないかと、想像しています。

その痛みを楯にとってと言うと言葉は悪いですが、リハビリ専門の病院でやって来たことが全て無駄になっている状態です。

入りたがらない風呂(シャワー)も、単純な下着の着替えも普通に話したのでは、

「寝てるだけなのに汚れるわけがない。必要ない」といいます。

それで体が痒いからと、ステロイド?の薬とかを塗ってくれと言われても、僕はとても疑問に思います。

新陳代謝は生きている限りは、するはずだと、いただいた教科書から勉強したつもりなので、

身綺麗にすることで体の痒みを改善することは出きると思うから。それでも痒いなら、お薬を使うのは構わないのですが、


まだ、車を運転していたころ、詳しい意味はわかりませんが、『事故おこさなけりゃ、保険になんか入る必要はない』という事をいっていました。

僕は違うと思っています。


母親?も、マラソンが好きでテレビを見ていて、代表選考会を兼ねたレースだと応援している選手が一番になれないと、ここでは書けないようなひどい言葉をその選手に浴びせかけます。僕は、みんな勝ちたくて一生懸命頑張ってるのにそんな言い方は無いんじゃないかと言うと、『勝てなかったら#<(\/)&<\/{}>>と、それは酷いことを言います。』

僕はこんな人たちのこどもに生まれてきて、さぞや言葉の虐待とか受けてきて、心を育てられることはなかったのではないかと、最近考えるようになりました。僕の事を周囲に隠そうとしたり、余計なことはしゃべるな、外に出るなと、いまだに言うのは、その名残かも知れません。


父親?の通院前日、説得から数えて二時間越える時間をかけて、何日ぶりのシャワーかわかりませんが、優しく辛抱強く話していましたが、最後は”汚れて汚いんだから入れ!“と怒鳴りあげて、やっと重い腰をあげてもらい、体の半分以上手伝う形で洗いました。そして一日おいて下着を変えて欲しいと伝えたら、用は思うように体が動かないせいか、さんざん嫌がるのを何とか着替えてもらいました。約30分。

寝てるだけでは、どんどん筋力は落ちるし、出来ていたことも出来なくなります。きのうはリハビリ入院していた病院に電話をかけ(僕にはものすごいストレスなんです)、入院当時の状況を教えて貰うと、ほとんどの事は自分でやれるところまで回復してきていたそうです。


言うことを聞かない。僕の事を“あれ”が自分の思い通りにさせようと酷いことをすると、妹?さんに訴えているのが、障子1枚挟んで聞こえるわけです。

何日に1度かわかりませんが、風呂にはいっても頭も洗わなければ、痒くもなるでしょう。それを薬で治そうというのは、順番が違うと思うんです。

妹?さんには  こんな泊まり込んでまでの事を頼んだ覚えはない。好意だかなんだか知らないけど、勝手にそっちがやってるんだろうと言います。母親?と言うことが違っています。

残されていたものから、決して良い関係ではなかったような家族関係がみてとれるものも   あるので、記憶が有ったらひょっとしたら僕はここには居ないのかもしれないと思いました。

普通の愛情のある家庭。教養と、普通に人としての心・愛情を持っている親から産まれたかったと思います。2011年にとった行動は、それなりに意味のある行動だったのかも知れません。そこにたち戻ってどうこう考えるつもりはありませんが、なんか、この家族とは関わりたくないとおもいます。


~©なんでもARENA©~

〈想い描く  たくみ〉

「たくみくんなにかいてるの?」と病棟のこどもに聞かれながら

「う~んと、わかんない」と答えながらも、

たくみは八森を泣かさない彼女を守ってくれる創造のキャラクターを黙々と書いていた。

ぱっと見た目は大人にも解らない姿形であるが、3才という年齢の子には、頭の中のイメージを精一杯描き出している様子。

「あら、お絵かき?なんの絵を描いてるの?」との、担当看護師に答えるのがめんどうそうながらも、

「まもるひと・・・」

「まもるひと?たくみくんを守ってくれるひとを描いてるの?」

「・・・・・・」それには答えない。たくみにとっては、秘密の事らしい。

「ん、これはどんなまもるひとなの?」

「あかいのは一番強いの。」じゃこれは?「あおいのはお空とか海とかで強いの。」緑のは?

「森でまいごになっても見つけてくれて、ドビンハットみたいにまもってくれるの」「?   あぁ、ロビンフッドね、ふーん・・・じゃこの銀色と紫のはは?」

「叩かれてもいたくないの。そいで、ちからが強くてけんでまもってくれるの。」

「これはわんちゃん?」

「大きくて強いの」

「何かのどうぶつさんかな?」

「よくわかんない」  とそこまでやり取りしたところで初めてニコッと担当看護師をみる。

「何から守ってくれるひとなの?」

「なみだ」

「泣いてるひとをまもってくれるひとなの。?」

コクっとうなずく  たくみ。

「かっこいいね~(^^)」

思わずにこにこと笑う“たくみ”の笑顔に少しは心もほぐれてきてくれてるのかしら?という印象が見受けられる。

あ、はい。おねつは無しね。また来るね。

手をふって看護師が去った後も、“たくみ”
はその絵になにやら描き足していっていた。

“八森のおねーちゃんが泣かないようにまもるひと・・・”そんな想いが込められていく。