それでも出きると思っているのか? | 記録と想い

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~記憶がないということ~

解離性健忘症(全生活史健忘症)になって

さっき(01:50)頃、お手洗いに向かう途中で

ばたん!

と言う音と共に、父親?さんが転んだ。必要な明かりも点けず、数分様子を見ていたが、何とか座る姿勢にはなったものの、立ち上がれず、手伝いました。

もはや、自力では起きて立ち上がることも出来ません。

たまたま僕は   うとうと  していましたが、本来、夜中は採尿ようの瓶にとって、ベッドからは離れないように指示が出ています。

言うことは聞かない。主張はする。

本人が、現実の状況を受け入れない限り、防げるはずの事故等も防げなくなります。


ぼくがもし居なかったら、さっきのケースで、どうなっていてのか?


“どうして転んだ?“と、様子を聞いたら、返って来たのは、“お前は電気を使うな“とのこと。昨夜、テレビをつけたまま!寝ていたのを、たまたま見た父親?がそれを攻める言い方をしました。

(それはそれ、これはこれじゃない?夜中に電気もつけないで?そいでころんで?ふーん    と。)


僕には、親子という感覚もなければ、何かの思い入れが有るわけでもありません。

ただ、独居状態(別の意味では一人はさびしい、辛いだろうと、僕自身が思うから)には出来ない状況をたまたま知っているから、ほっとく訳にはいかないと思うから  “無理だよ”  と言いながらも  万が一を想定したつもりで寝泊まりしているわけです。


きゃあの主治医も“きゃあ“の状態を考えれば、してはいけない、危険が伴う(僕に)と反対のなか、

夕方も、リハビリを兼ねて、好きらしい、お相撲をテレビで見ようよと言って、退院後、お金がないからって、リハビリはきちんとやるからといって退院したのに、まったく必要なとき(お手洗いとか幾つかの事)以外は寝たきりになった父親?。


たまたま、滅多に来ない妹?さんが来ていたのですが、そこでもひと悶着。

畳みに座って立ち上がることも出来ないんです。椅子にも思うように出来ず、だからベッドに戻ろうとするけど、そこを“頑張ろうよ”と、なだめすかし、ベッドに戻すのは僕が動けば簡単なので、多少声を荒げながらも(恐らく本人にもストレスになるだろうから嫌だけど)、

”大好きな相撲でしょ?このまま、夕飯も食べようよ“と、いうのを  退院して約1ヶ月、ほとんど寝た状態なので、筋力は落ちる、恐らく指導してもらっていたはずの対処の仕方も忘れているのか?出来ないのか?

僕に対して怒りをぶつける父親?をただ養護しようと僕に敵意の言葉を向ける、たまたまいた妹?さん。

それでも何とか椅子に座らせて、それを何度も「痛いから」と言ってベッドに戻ろうとするのを、押さえて、どうにか食事まで採ってもらって。(痛いのはリハビリをしないからじゃないの?したうえで痛いならどれだけお手伝いすれば良いかもわかるけど・・・)


既に、聞いていた話しと違う父親?のほとんどの事が何一つ自力では出来ない父親?さんについては、

僕の方がいつまで正気を保てるのか?(今の自分を保てるのかな?)と思います。

本人は、気持ちの中ではやれると思っているところが厄介です。



~©なんでもARENA©~

〈感じとる   たくみ〉

「きょうは八森のおねーちゃんくるかナ~?」と、担当者看護師さんに話す   たくみくん。あの演習時ので出来事(過去エピソード参照)から、どうやら、肉体的なダメージはほぼ回復しているものの、メンタル面でのケアについては慎重な対応を必要と判断して帰宅はまだ出来ずにいた。巧くんは本来両親はいるのだが、育児放棄から虐待に発展したのを調査班の活動の中、救われた子供でである。だから帰るといっても養護施設なのだが。

施設からは毎日同じ境遇の子達が誰かしら遊びに来てくれていて、また、“子の蔵こども病院”の中で知り合った入院患者のお友達とも明るく笑顔で過ごせる時間が増えていた。

「今日は来てくれるとイイね~」との看護師の言葉に、「うん。」と、嬉しいとも寂しいとも感情をあまり出さない返事に、(そう言えば最近   八森さん 来る間隔開くようになってるな~忙しいんだろうけど・・・)

そんなある日、たくみは院内探検と称して、『行っても良いよ』と許されているところをとことこ歩き回っていた。スタッフとはなしたり、外を見たり、オリオンマンの巨人像をみたり。

そんな時、八森がいるのが見えて、(あ!おねぇちゃん!)っと思って途中まで駆け寄ったところで、「!」なんだかいつもと違う感じに違和感を覚え、少し手前で立ち止まってしまい、でもそのまま様子を見ていた。


八森は声なき声を出して少し肩を震わせながら泣いていた。

(おねぇちゃんが泣いてる)

「おねーちゃん!」と駆け寄って抱きつく   たくみに、

あわてて  とりなそうと少し手間取りながらも「あら!たくみくん!」と、

しゃがんで、たくみを抱き締めて。

「おねーちゃん、どうしてないてるの?」

まだ少し鼻をぐスッと言わせながら、

「あら、見てたの~?」

黙ってうなずく  たくみに、

「さっきね、おねえちゃん転んじゃってね、痛くて泣いてたの・・・」

「もうなおった?」

「うん、なおった!たくみくんが来てくれたらなおったみたい!               ありがとう」と言ってハグする八森。

そしてそのあと八森はしゃがんだまま、ちょっと照れてるような、嬉しそうな
  たくみと顔を見合わせて笑顔で二人でサムズアップ。


てを繋いで歩きながらプレイルームと呼ばれる遊び場に向かうふたり。


「おねーちゃん、もういたいのなおった?」「うん、治ったみたい。もういたくないゾ~(^^)」

嬉しそうに笑顔の   たくみに、

「きのうは来れなくてさびしかった?ん?」との問いには

照れながらコクっとうなずく  たくみ。

そんなやり取りをかわしながら  アッという間の時間は過ぎ、病室に戻ってきた    たくみは次のご飯までの時間を使って、スケッチブックになにやら描き始めていた。

(ぼくがおねーちゃんまもる・・・・)