『患者さんの人生を良く変えていきたい!』 | 堕天使店長の人間発見!

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15年前自らの意思で羽根を折り、この世界に来た堕天使
地球での生活になかなか馴染めず・・・
サロンの店長に身をおきながら、いろいろな人たちと出逢う
彼らの生きざまや語られる言葉から、気づきや発見、それと愛をもらう
半ドキュメンタリーで綴られる成長の旅路である

 【第19話】
日本人の生活が豊かになったことと比例して、
 “生活習慣病”の患者さんが増えてきたのは周知の事実である
 その中には、脳梗塞や心筋梗塞を起こすことで知られる糖尿病や高血圧、
  高脂血症だけでなく、肺の病に癌や歯周病なども含まれている
もともとは“成人病”という呼名で呼ばれていたが、
 現在は“生活習慣病”という言葉で一般化されている

“成人病”は二次予防(病気の早期発見・早期治療)に観点を置いたものだが、
 “生活習慣病”は、生活全般の習慣を改善することに着目している
つまり、一次予防(健康増進・発病予防)に重点をおく概念から生まれたもの
 なのだそうだ
現在、日本の糖尿病患者は推定890万人
 予備軍を含めると2,210万人と云われている(男性33%/女性23%)
  その内4割の人は未治療だという
近年は、30代若年層の患者さんも増えてきている
   http://www.seikatsusyukanbyo.com/main/yobou/01.php   
       ※生活習慣病予防協会資料引用

さてさて、前置きはこのぐらいに・・・

今回登場いただくのは、小谷 圭(こたにけい)さん
 生活習慣病の代表格である糖尿病を中心に治療を行っている
   「こたに糖尿病内科クリニック」の院長先生である

看板を見てわかるとおり、糖尿病専門のクリニックである
 もともとは内科医であった小谷先生

“何故、糖尿病の専門のドクターとなられたのか
 ・・・現代病として、患者数増加によるニーズの高まりも要因のひとつだが、
    そこには、医者としての一途な思いがあった

「糖尿病患者は、しいたげられている
糖尿病の患者さんは、
 “食事に贅沢せず、食べる量を減らし、1日1万歩歩いていればいいんだ
 ・・・そういう風に安易に云われ、対応されてしまうことが多々ある
    一言で言えば、可哀想な患者さんなのだそうだ

もうひとつは、大病院勤務時代に気づいたこと
 “大病院に来る患者さんは、病気がかなり進行してから来る”

「患者さんにとって身近に在れば、
  一次予防の段階から対処できるのではないか

 ・・・そんな思いから、
    2009年 「糖尿病専門クリニックを開業
      神戸は六甲道の商店街の中にクリニックはある


「人間の体には、遺伝子は10万個ほどある
病気には、ひとつの遺伝子が壊れることで発病するものもあれば、
 血圧や糖尿病などのように、複数の遺伝子が連鎖し合って発病するものもある

「初診の時に書く問診票の記載事項は大切
年齢や過去の病歴、酒やタバコの飲用など目に見える事象はもちろんだが、
 糖尿病や癌、心臓病、認知症などは、
  近親者、特に両親が患者だった場合、その病気の発病確率は高い
 ・・・家族に同じ病気が発生しているという事実は、治療における重要な
    ファクターのようだ

“患者さんにとって、身近な存在でいる”
 その思いが、開業の大きな理由であったが、、、

現在の小谷先生の思いは・・・

「患者さんの人生を良く変えていきたい
単なる“体の修理屋”としての医者ではありたくない

靴のフィッターさんが、歩くことが楽しくなるアドバイスをされるように
 患者さんが無理せず実践できる、そんな指導を行っていきたい
もしかしたら、そのままでは最悪な状況に進行してしまう状況を
 治療を通して、より良い人生に変えていきたい!
 ・・・ドクターとして小谷先生のポリシーを感じる言葉だ

     (右端が小谷先生)


「医者になってなかったら、映画監督になっていた
子供の頃から映画が好きだった、それもシリアスものが好み

   

映画に見られる人間模様に惹かれていたという
レンタルビデオやインターネットがまだなかった時代
 名画座と云われる映画館に通い詰める

大学進学の第一志望は、“日大芸術学部映画学科”
 事前の模擬試験では全国一位だった

しかし、そんな息子の思いを知った父親は・・・
 「医者も人の人生を観ていく仕事だぞ
 医者だった父親のこの一言に大いに悩んだ

何事においてもポジティブ、切り替えの早い小谷先生・・・
 医師免許を持っている映画監督 “大森一樹”氏の存在を自らをなぞり

「医師免許を持った映画監督がいたっていいじゃないか
 そう決断し、神戸大学医学部に進学

卒業の頃には、映画は趣味の領域に置き、医学の道一筋に歩み出す
 しかし、医者になって3年目の年に疑問をもってしまった

「医者としてはまだまだ半人前の自分に、
   患者さんは絶大なる信頼をもっている
患者さんがそう思うのは、あたり前のことではある
 しかし、
医者としての実力は、誰よりも自分が知っている
  未熟な自分の言葉を、患者さんは真っ向から信じている
“このままでは、自分は新興宗教の教祖のようになってしまうのではないか
 そんな驕りと不安が襲う

そして、医者としての研鑽を高めるため研究医としての道を歩む
 その時に培った知識やデータ分析、また病気治療の対策が
  ドクターとしてのキャパを拡げ、同時に自信をも高めたという

 ・・・もうひとつ、ドクターとしてのポリシーを物語る逸話がある

「常に、自分が糖尿病になったつもりで診察する
専門医は得てして、自分が専門とする病気になりやすいと云われている
 もし、自分が糖尿病になった時に、
  自分でもできるコトを患者さんに指導していきたい

例えば・・・
 糖尿病の患者さんは日々血糖値を測る
  自分で指の先に針を刺し、採血しなければならない
自身でも試した時、あまりの痛さに驚く・・・
 “自分はこんなことを患者さんに強いてきたのか

・・・初めて気づく

そして、自身の手でいろいろ試した結果、
 手のひらから採取するのが、痛みが少ないことを発見

それからは患者さんに「手のひら採血」の啓蒙を行っている
    http://www.fukazawa.ne.jp/page207_4.htm
 
 
一見“チョイ悪オヤジ”をイメージさせる小谷先生だが・・・
 映画鑑賞の他に、ジャズピアノのプレイヤーとしての顔をもつ
  仲間と共にステージにも立つこともある

    (左端が小谷先生)

仕事とプライベート・・・まったく違う時間をエンジョイする

そんな時間から受ける恩恵は、、、

 “クリエイティビティ”や“想像性”、“ストーリー性”のように見える
  
それが仕事のパフォーマンスを高める大きな要因になっているようだ
 ・・・そんなことを実感できたインタビューでありました


今日もまた素敵な人と出逢い、いい時間を共有できました
この出愛いに感謝です       〈堕天使店長〉

                 

小谷 圭

  
 

★小谷先生とクリニックの紹介ページ 「ミスターパートナー」
  http://www.mrpartner.co.jp/cyukore2012/medicine/02.html
  

   「こたに糖尿病内科クリニック」

       
      
          078-857-5020
          神戸市灘区森後町3‐5‐41 FIKビル2F‐B

        http://www.kotani-clinic.com/