術後録(20)胃潰瘍治癒 | 潰瘍性大腸炎さんがなかなか別れてくれない

潰瘍性大腸炎さんがなかなか別れてくれない

潰瘍性大腸炎歴30年目で大腸全摘した人のブログです。

手術後も潰瘍性大腸炎の薬が必要になるとは思っていませんでした。
潰瘍性大腸炎さん、いつになったらわたしと別れてくれますか?

 

診察する医師のイラスト潰瘍性大腸炎で大腸全摘した2年半後、胃カメラで胃潰瘍が発覚した私。胃酸の分泌を抑える薬を3ヶ月飲んで、胃潰瘍は無事治癒した。

 

この治癒を確認するために、また胃カメラを飲まなければならなかったが・・・。

 

 

前回の胃カメラ(経鼻内視鏡検査)がつらかったため、再び検査を受けるのは憂鬱だった。しかし、消化器内科の主治医が「治ったかどうか確認しないと」というので検査を承諾。普段の私なら「どうしても確認しないとダメ?」と駄々をこねてみるところだが、主治医の方から「次は麻酔(鎮静剤)ありにしよう」と提案してくれたので、「それならいいか」と従った。

 

麻酔ありの検査は何の苦痛もなくあっという間に終わった。検査は内視鏡室で医師が麻酔を点滴に注入するところから始まる。今回も私の検査は主治医が担当。その主治医が私の横に来て「麻酔を少ない量から入れていくので、効きが悪かったら言ってくださいね」と言った。その後の記憶は全くない。気がついたときは別室のベッドの上だった。

 

 

今回の胃カメラも組織採取したので、翌月の診察は少しだけドキドキして聞いた。結果は問題なし。胃潰瘍は治癒。検査した日に「少し白いものがある」と聞いていたものは、良性の胃炎で心配なしとのことだった。

 

 

胃潰瘍が治癒したので、胃酸の分泌を抑える薬は終了。主治医は「ずっと飲んでてもいいけどね」と言ったが、「飲まなくても大丈夫なら止めたい」と私は答えた。ただ、胃潰瘍が再発するようならそのときはずっと飲んでいたほうがいい、と主治医は言った。

 

 

再発するかも、と主治医は考えているのだろう。私の胃潰瘍はストレスが原因らしいから、再発の可能性を考えるのは自然だ。でも胃潰瘍を発見したとき主治医が言ったように、私のストレスが手術による頻便なのだとしたら、「今後は減る方向の予定なはずでは?」と基本的に楽観思考な私は考えてしまう。

 

主治医は「今後も1、2年に1回は胃カメラ検査をした方がいい」と言うが、私は「また貧血になったらでよくない?」と思わずにいられない。「麻酔ありならいいでしょ?」と主治医。「んー、まあ、それならー」と素直に受け入れない私。


主治医はどこまでも胃カメラを勧めてくる。胃カメラだけではなく大腸内視鏡も同じく。医師としては当然だろう。

 

きっと私は、検査が嫌というより今後も定期的な検査が必要という境遇を受け入れたくないのだ。潰瘍性大腸炎という難病と長く付き合い続け、いまようやくおさらばできたと思えるところまで来た。だからいまさら他の病気の心配などしたくないし考えたくもない。もうしばらく、大病から解放された精神的解放感を享受していたい。そんな風に思っているのだ。だからがん検診も受けたくない。受けずにいたい。いまはまだ・・・。

 

 

今回の処方箋は、胃潰瘍が治ったのでロペミン(下痢止め)とノベルジン錠(亜鉛)の2種類だけになった。うれしい。術後半年ごろと比べるとだいぶ減った。

 

血液検査ではまだ CRP が少し高い。これは回腸嚢に少し潰瘍があるせいだろうということだ。つまり、こっちはいまだ治癒せず。でも悪化している様子もないため問題なし。

 

亜鉛数値は正常値に入った。でも亜鉛は腸壁の修復にも効果があるとのことで、引き続き継続することに。私もこれには賛成した。実際、亜鉛を飲み始めてから腸の調子がいい。この調子は崩したくない。

 

 

次の診察は2ヶ月後の予定。通院が2ヶ月開くのは久しぶりだ。これもうれしい。これまでも診察は2カ月ごとだったが、あいだの月に検査が続き、結局毎月通っていたのだった。

 

2ヶ月後は新年度の4月。すっかり暖かくなっているのだろうな。