しょうがないけど・・・ | 虚空のスキャット

虚空のスキャット

自分のことは棚に上げてココロの思うまま、スキャットの如く、愛こそはすべて・・・の精神で綴っていきます。

このところ、生徒を「怒る」ことが激減しています。いくつか理由が考えられます。

まず、加齢。ボク自身、トシをとって元気がなくなったのでしょう。「丸くなった」のとは違います。「そこまで・・・」と思わないことも増えたのかもしれません。

とにかく、最近よく思うのは「6~7年前なら怒鳴っていた」ということです。沸点が高くなったのかな、生徒に対しては。自分に対しては物凄く低くなりましたけど。何かにつまずいても凄くイライラする自分がいますが(笑)。

これは前にもどこかに書きましたが、背景を知らないで怒れないことがあります。例えば遅刻してきた中学生を叱ろうとすると、「親が仕事で残業させられて、送迎が遅れてしまったんです」と言われてしまい、言葉の接ぎ穂を失ってしまうことがあります。中学生にもなって親に送ってもらうなよと軽々しく言えません。色々ある世の中なので(苦笑)。

この前も体験中の中学生男子にマンツーマンで話していた時のこと。こちらが何を話しかけても、じっとこちらを見て何も言わない彼。言葉を発しないのです。別に高圧的に何か問いかけているわけでもないのに・・・。じっとこちらを見ているだけで、無言。

後から聞いたら、その生徒は学習障害の生徒でした(そういう情報は早く教えてほしい・・・)。それこそ数年前だったら、「こっちが問いかけているのに、シカトかよ!」と面罵していたと思います。

この前も宿題をしてこなかった女子中学生がいて、前までだったら「何でやってこなかった!」と詰問していましたが、やさしく「どうしたの?」と聞きました。ノラリクラリしたことしか言わない彼女に内心ムッとしながら。そうなんだ・・・と相槌を打ちましたが・・・。後から聞いたら、その子の母親がその前の日に出産してバタバタしていたそうで・・・とのこと。

まあ、理由が何であれ、迂闊に「こらー!」とできなくなりつつあります。

言ってわからない人に怒鳴っても体罰しても無駄なのでしょうけど、なんだかそういう呼吸がわかりにくい世の中になりつつありますね。

そして、怒ると「早く嵐が過ぎ去らないかな」と下を向いてじっと身動きしない生徒が増えました。前は言い返してきたり、反発したりする生徒もいましたが。今は「ウチの子はメンタルが弱いので大声で叱らないでください」と言われることも珍しくありません。

時代は変わるのですね。何だか息苦しさを覚えます。

今日は「My sweet Lord」(George Harrison)がよかったです。

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