僕が高校3年のとき、ベルリンの壁が
崩壊しました。

ベルリンの壁が崩壊したとき、
レナード・バーンスタインが、
バイエルン放送交響楽団を中心に当時の西側諸国と
東側諸国のオーケストラのメンバーを集めて、
旧西ドイツでベートーヴェンの第9の演奏会を
行いました。

この演奏でバーンスタインは、歓喜の歌の
フロイデ(freude:歓喜)をフライハイト(freiheit:自由)
に歌詞を変更したのです。

シラーは、本当はフライハイトにしたかったのを
当時の政治体制からやむを得ずフロイデにしたとも
言われているので、ベルリンの壁の崩壊を祝った演奏会
で、この歌詞の変更は非常に的を得ているものでした。

この中継放送を観たのですが、言葉に
ならないくらい感動しました。4楽章の途中から
涙が止まらなくなりました。

演奏会のあと、観客が抱き合って喜んでいる姿が
映ったのですが、それもとても感動的でした。

音楽は、こういうときのためにあるのかもしれないと
思いました。

当時、大学受験生で、かなり精神的に疲れている
時期だったのですが、とても勇気づけられました。