多くの日本人には、韓国語はどうしても
品の無い汚い響きを伴って聞こえてくるのではないでしょうか?
私は大阪人ですので、今では勉強のおかげで韓国語は大阪弁近い方言のように感じでいます。
日本語にも、文章体、日常会話語、丁寧語があるように、韓国語にもハンダ体、パンマル、チョンデンマル(ヘヨ体、ハムニダ体)があります。
北朝鮮の放送からは、ハンダ体、ハムニダ体が、また韓国現代ドラマでは主にパンマルやヘヨ体が聞こえてきます。前者は~ダ、~ニダが文の終結語、後者は~ジャ、~ニャ、~ジ、~ラetc と~ヨで終わります。
日本語では、~ダは、ぶしつけな断定の終止形。 ~ヨは相手を軽く見た挑発的助詞です。~ジャ、~ニャ、~ニは言い方によって可愛くも感じますね。
~ラは、ほとんどヤクザの脅し言葉のようにつかわれるのみでしょうか?
ごらんになってお分かりのように、日本語ではこれらの音は ほとんどが欠礼音です。
韓国語学習の最初の段階ではヘヨ体、ハンニダ体中心に学びます。
日本語では「~です。~ます。」に当たるのですが、唇を縮小してウ音で文を閉じる日本語と
ア音「ヨ」、オ音「ダ」で終わる韓国語の感覚の違いになかなか慣れなくて
私も内心 自分がなんだかとても下賎な人間になったように感じがしたものです。
②~ッ~、~ン(ng,n,m)がいっぱいあるのはチョット・・。
古典の学識は皆無ですので、断定はできませんが、通説では万葉の時代から日本人は撥音便、促音便の使用を嫌っていたそうです。
(あくまで清涼さにこだわる日本人。ここまでだったのかと感心してしまいます。)
一方、韓国語では、一文中に これら2つがないのは珍しいといっても過言ではありません。チャン、アン、オットッ・・などなど。
遺伝子にまで残っている言語的対立といえるかもしれませんね。
日本語は発音する(音節ごとに読むこと)のが世界中で見ても1,2を争うほど簡単な言語。
5母音14子音(濁音、半濁音を含む)+ん、音節数約150種の日本語に対し、韓国語は21母音19子音、約2500音節種だそうです。
ちなみにこの数は英語とほぼ同じで、舌や唇、口蓋を使う韓国の人たちのほうが われわれより容易く英語のスキルが身につくといわれるのはこういうわけでもあります。
また、リエゾン(前後の子音と母音が影響しあって音が変化する)にも慣れているので マ・ク・ド・ナ・ル・ドと言ってしまう我々と違って フランス語の習得にもアドバンテージがあるようです。
それに加え 英語的な文法要素も備えているのですが、これは後述に譲ります。
いずれにしても 文章構造は似ているけれど 発音の難易度は月とスッポン。
韓国ドラマでは、いい加減お歳をめした女優さんでも結構長い英語のセリフを上手に操っているのを見聞きすると
グローバル世界での日本語のガラパゴス化も心配してしまいます。
③ それでも 理解への扉を叩いてみよう!
日本語話者には、上述したように、言語間の障害も大きくて 取り組もうという動機付けさえ難しいのが韓国語なのかもしれません。
しかし、ともに漢字をベースに言語文化をスタートさせた両国ですので、他国の人よりうんと簡単だという利点があります。
使用語彙とその発音も似た語彙が非常に多いし、なにより語順等のいわゆる文法での優位性は多言語との比較になりません。
聴きなれ、耳に親しむと ①も②もまったく別の評価になるので不思議です。
小さな子供たちが やすやすと敬語を使いこなすのを聞くと それだけでも心が温かくなります。
教室でのいじめを無関心を装ってみてみぬふりをするのは、実行グループと同罪。
対韓国の問題がこんなに大きくなっている中、右から左から入ってくる声に無視を決め込むのも同じ行為なのでは・・・。
映画でもk-popでもTVドラマでも、文化や風習、言語に触れることから そこに暮らす人間を評価することができるものとと思います。
ということで、今回の最後は「まず、韓国語の扉を叩き、一歩足を踏み入れてみてください。」でした。
