「評価を得るにあたって最も大事な事は、評価を落とさない事である」
当たり前にして、最も重要なこの事を、仮面の男は分かっているのでしょうか。
古参を大事にしないと人は離れていく。
新規を大事にしないと人は増えない。
相反するようで、そうでもない。
この2つは「ユーザーの声を大切にする」事で解消されると思うのです。
でも、これがWizardryであるとはいえ、従来の一人で複数をキャラクターを扱うシステムと同様ではいけないかなと。
これはWizardryではあっても、一人1キャラのMMOなのだから。
一つはシーフの扱い。
宝箱を開けるだけの非戦闘要員。6人に1人のお荷物キャラ。
MMOでそれでいいのかと。
Wizardry本来のシーフは、確かにそうだったかもしれないけれど。
いくら何でも、ファイターが3桁ダメージ出す敵に、1桁しかダメージが行かないなんて状況は正直どうかと思う。
だからって、調整の結果でシーフに与えられたものが、大幅な火力だったなんて状況も正直どうかと思う。
そこそこの火力と、デバフ効果をこそ求めていたのに。
相手を罠で絡めて、移動不可にしたり、麻痺させたり、毒にさせたり、盲目にさせたり、喋れなくさせたり。
毒を塗ったナイフで、弓矢で、トリッキーに戦う。
ザコ敵は投げナイフ使えるのに、PCが使えないのはどうして?
PCのシーフは、ザコ以下なの?
デバフ使いは、シーフよりもメイジ。スキルとしてはそれでもいいけれど。
シーフ専用アイテムとして、武器にバッドステータスを付与する(1~2%とかいうヘタレ性能ではなく)、トラップの性能を引き上げる、そんなスタイルがいい。
「いやいや、WIZのシーフはそうじゃない」
そういう人は、大抵ファイター。
仲間が活躍するのが、そんなに不満なの?
シーフの人がそう言うのなら、私は聞きたい。
鍵開けとドロップ上昇だけで、戦闘は不参加。それでほんとに楽しいの?
そして何よりも、宝箱以外からは碌なアイテムが出ないように。
それこそが従来のWizardryだったはず。
宝箱をドキドキしながら開ける、あの感動をもう一度。
二つ目にメイジの扱い。
バインド無くしてどーするの。
地味系スキルの効果時間が短くてどーするの。
対人性能を見直すだけで良かったのに。
私は『魔障の神』という称号が好きだった。
火力で焼き払う爽快感はわかるけれど、私は嫌がらせみたいな攻撃が好きだ。
アーマーメルトで防御力が下がったところに、次々に叩きつけられる白兵攻撃。でも、効果は低下してしまった。
ポイズンガスで毒を吹きつけ、防御しながら体力を地味に地味にじりじり削っていく。にしては、効果時間が短すぎる。地味な効果は、長く続くから良いのに。
DPSで敵わなくても構わない。
地味な効果でじりじり削りながら、かつ火力で炙るのが効果的なのに。
そんなの詠唱してる時間あったら、一発でもフレイムアローを当てた方がいい。なんて事だと、使い道に困ってしまう。
ムーブバインドで動けなくなった相手を、後ろからぼこぼこにするのが好きだった。
アクトバインドで攻撃できなくなった相手に調子こいて、効果が切れて返り討ちに遭うのが好きだった。
でもそれも過去のこと。
パラリシスウィンドは詠唱長いし、効果もランダム。効果時間の数字は、全くアテにならない。それでも、まともな束縛呪文はそれしかない。
ふざけるな仮面の男。
メイジがソロで戦えない、それは別にいいけれど。
「パーティーを組まない方がいい」なんて世界では、メイジはもはや、生きてはいけないじゃないさ。
三つ目にプリーストの扱い。
火力低すぎ。
STR極で、両手ハンマーを振り回すプリーストがいたっていいじゃない。
連打力で棍に負けようと、リーチが長いフレイルがあったっていいじゃない。
ターニングアンデッドで、不死者相手に輝いたっていいじゃない。
プリーストは手を出しちゃいけない。タゲられちゃいけないなんて、誰が決めたの?
まぁ、4人パーティーじゃ仕方がないけどもさ。
四つめにファイターの扱い。
「本来のWizardryは」というならば、ファイターの攻撃力はゴミ。
ロングソードは1~8ダメージ。
メイジが焼いて、洩れた敵をファイターが討つ。それが戦闘のスタンダード。
攻撃も、防御も、回復も、アイテム集めもファイターが一人で全部できる。
そんな世界にパーティーはいらない。
上級職だっていらない。
ドロップ上昇を付けたファイターが4人、各々好き勝手にやってればそれでいい。
そんな世界はWizardryじゃない。
五つ目にパーティーの扱い。
報酬を人数で分配するのは当たり前。
でも、経験点を人数で頭割りにするのはやめて。お願いだから。
6人パーティーのダンジョンを導入するのはいいけれど、このままじゃ攻略だけの、一時的な仲間にしかなれないから。
Wizardryといえば、『隣り合わせの灰と青春』
いつでも身近にある死の危険と恐怖を、仲間と共に乗り越える。
仲間たちと生き抜いた喜びを分かち合い、酒場で歌い騒ぐ。それこそが冒険者。
死が恐怖の対象でなくなった、仲間を不要とするソロプレイヤー達の世界。
本当にそれでいいの?
六つ目にコラボダンジョン。
装備無し、ダークゾーン、常時スロー、常時麻痺、コンディションゼロスタート。
DIR EN GREY考案の、ハード仕様なのは悪くない。
DIR EN GREYのファンを引きこもうというアイデアも悪くない。
でもね、「どんな困難も、仲間と一緒なら超えられる」
そんな仕様にしなくてどうするの?
ソロで戦う事を余儀なくされて、どーやっても勝てない。
新規ユーザーは、それに耐えられるの?
コラボ物をやるんなら、みんなでわいわい楽しめる、お祭り仕様にするべきなんじゃないの?
ひーひー言いながらクリアして、「さすがDIR考案、一筋縄では行かなかったね」と笑いあう。
出遅れた低レベルのキャラ達がコラボ武器を手に、先輩たちの背中を追いかける。
そんなスタイルにするべきだったんじゃないの?
せっかくの新規ユーザー獲得のチャンスを無駄にする。
仮面の男の考えが私には判らない。
七つ目に赤ネームについて。
私は赤ネームの存在は決して嫌いじゃないけれど。
でも、犯罪者を優遇し過ぎるシステムは、どうかと思うのです。
ステルスとバインドの弱体化で、「暗殺されにくくなりました」っていう問題じゃない。
もう語りつくされている話なので、これ以上は控えるけれど、私たちが望んでいたのは、単純にそれだけの話なんかじゃない。
悪にも悪の、裏社会のルールを。
弱肉強食の世界は、食われる側が居なくなったら、食う側も死に絶える。
世界そのものが終わってしまうのだから。
八つ目にガチャについて。
課金アイテムはまだいいけれど、ガチャはやめてください。
めちゃくちゃ高額な課金でアバター服を発売してもいい。
1枚12600円のCDに装備を付けるのもいい。
納得しないながらも、買う人は絶対にいるから。
私がきっと買うから。
だから、ガチャはやめてください。
最後に。
暁ニートから表に這い出して、久しぶりに潜ったふつーのダンジョン。
旧地下水道にソロで挑んだら、やっぱり一人では生きて行けなかった。
パーティー募集を見たら、そこはファイター達で一杯だった。
ファイター達がファイターを募集する。
ドロップ必須のソロパーティーを募集する。
うちにもファイターの子は居るけれど、この世界は違うと思う。
私は、Wizardryがしたいのだ。
10フィート棒と松明を、カンテラを武器に、闇を切り裂き、そろりそろりと仲間たちと共に足を踏み出してゆく。
そんな世界は、もう