ホームワークが終わらない
小学校の冬休み。
美味しいものをお腹いっぱい食べて、めいっぱい遊んで、スキーも行って、
お年玉ももらって。
地震の影響で聴覚過敏からの不安定。
ちょっと落ち着いてきたら、
You Tubeをあっちウロウロ
おもちゃ箱をこっちウロウロ
おやつ探してウロウロウ...
私
「あのさ、お楽しみのところ
ごめんなんだけど、何か忘れてない？」
子
「なあに〜？
」
（そんなニコニコしてもウマいものは
出てこんよ〜）
「もうすぐ学校が始まるよね。
宿題の絵日記と書き初めとワークは
終わったんだっけ？」
（0.6秒）←感覚
「オワッタヨー
」
「そうか～終わったのね〜」
( ´∀｀)
( ´∀｀ )
( ´∀｀#)
終 わ っ て ま せ ん
残念だが、母は忘れていない。
こら、逃げるな。
初めての書き初め
療養休暇明けから年末は仕事仕事で、ムリしたツケが29日の休暇初日に腎盂炎からの発熱。
かかりつけ医で点滴をしたら、あっという間に熱も背中の痛みも引いてしまった。
体が動くのを過信して、年末年始は忙しなく動いたと思う。
結果、疲れは溜まっている。
三連休はここぞとばかりに休もうと思っていたら、連絡帳と学校だよりを見返してからのこの流れ。
ﾔｽﾒ／(^o^)＼ﾏｾﾝ
子供が何をどう思ったのか
硬筆ではなくて毛筆のほうの書き初めを冬休みにやると言ったのが昨年秋のこと。
学校で習字を教わるのはまだ先のはずだ。
やるなら手伝うけど、筆で字を書くのは大人でも難しいんだよ？
たくさん練習がいるんだよ？
ひとつ前の記事にも書いたが
わが子には発達障害ゆえの “困りごと” が、聴覚過敏以外にもある。
手先が器用ではないし、姿勢も長い時間は持たない。
途中でうまくできないことに怒って、パニックを起こさないだろうか。
私はそんなことばかり考えていたのだが、改めて書き初めをするかと聞いたら、
子供は確かに「やる！」とまっすぐ私を見て言ったのだ。
ハネってむずかし。
土日を使って足掛け２日、
まずは水筆でとめ・はね・はらいを練習するところから始めて、課題の文字の練習へ。
ひらがなの一画一画を半紙に何十枚も書いた。
書き初め用紙に移るときは、「お手本は気にしなくていいから思いっきり書いていいよ」とだけ言った。
この毛筆の書き初めは任意の課題で、やらなくても冬休みの宿題提出に影響はない。
だから、
途中で子供がやめたくなったらやめにしようと思っていた。
しかし、子供はやめなかった。
何度も休憩をはさんで、書き初めを完成させた時には日曜日の夜６時を回っていた。
御日待に願う
子供の意外な一面を見た気がする。
作品の出来栄えはとても上手とはいえない。
でも、文字や筆運びには子供の意思がこもっているように思えてならない。
（親ばかすみません）
私があれこれ先回りして心配するのをよそに、子自身は自分のゴールらしきものを決めてやりきってしまった。
正直、いやになったらやめてもいいと心積もりをしていた自分を恥じた。
片付けをしていると、先日郵送で届いた御日待の御札と幣束の箱を夫が開けだした。
地震があり、様子を見るのに床の間に上げていたものだ。
御日待（おひまち）は、地域によるのだが、私の実家のほうでは、正月に修験者系のお坊さんが家に来て家内安全や悪事消除等を祈祷するというものだ。
明治の昔よりもずっと昔から続いている行事だと、祖父から聞いたことがある。
子供のころは私も祖父の隣に座らされて祈祷の唱和に手を合わせていた。
結婚後は私達夫婦もお布施を用意し、実家と一緒に御日待をお願いしている。
決まった宗教も信仰も特にない私なのだが、年の始まりの御日待には背筋が伸びる。
夫に御札と幣束を新しく替えてもらって、お十明を灯した。
今年も家族で手を合わせることができた。
また一年を過ごして、来年もこうして手を合わせたい。
願いは毎年変わらない。
テーブルには
子供がはじめて書いた書き初めと、その格闘した後の紙の山と、去年の御札と幣束。
それにしても、子供の集中っぷりというか、絶対書いてやる！みたいな負けん気のような勢いはすごかったな。
私は、正月の終わりに実家の祖父がひょっこりうちに遊びに来ていたんじゃないかと思う。
信仰が厚く書が好きで、いつも何か書いていた亡き父方のじいちゃん。
筆を持つ子の横顔と、集中すると尖ってくる口元があのじいちゃんにそっくりで、手を合わせながら思い出してちょっと笑ってしまった。
