八日目の蝉 / 角田光代
ずーっと土の中にいながら、いざ外に出て生きていられるのは一週間といわれる蝉。
例えば、ほとんどの蝉が本当に七日までしか生きられなくて、
八日目までたまたま生きた蝉はどんな気持ちなんだろう。
みんなと一緒に七日で死んでしまうのが幸せなのか、八日目が実はそれほど嫌ではないものではないのか、或いは、やっぱり本当に見たくないものなのか。
わからないですね。
人間も誰しもがこんな風な「八日目」(と思う気持ち)があるのでしょう。
今年の夏、うるさく鳴いている蝉の声が少し違った風に聞こえるような気が、
しなくもないです。
それにしても、小さな頃喜んでとっていた蝉。
もはや気持ちが悪くて、見ることすら嫌になってしまいました。