聖書読んでてロトの子孫はどうなっちゃったんだべ?なんて呑気に考えてたらロトの子孫が書いた本と出くわした。
スアドってヨルダンの女性が書いた「生きながら火に焼かれて」って本だけど。
シスヨルダンの小さな村の17歳の未婚女性がある男性に恋して妊娠しちゃって姉の夫が頭から石油ぶっかけ火をつけた。
大火傷して病院に運ばれた。母は親の名誉を汚した娘に煮えくり返ってて毒薬飲ませて何度も殺そうとする。
父は「神は偉大なり。」「神は偉大なり。」と叫ぶばかりで何もしない。
病院でも未婚のくせして妊娠する馬鹿女などさっさと死にやがれといわんばかりに扱う。
子供産んだけどその子は連れ去られた。
あの辺は
名誉殺人がしょっちゅう起こる。父親や兄弟が殺す。未婚女性が妊娠などすると村の不名誉になるので親は率先して殺さないといけない。
生まれてから羊よりも教養与えられなかった。学校など行ったこともないのだ。一日中働きっぱなし。本も読んだことない。親は羊の方が大事。羊のほうが人間より叩かれない。
羊なら羊毛が売れるし肉も売れる。
ちょっとでも失敗すると父に叩きのめされてきた。父から半殺しの目に遭うので父が死んでくれたら?と願わない日はなかった。家から一歩も出れない。生まれてすぐ次々に殺される妹たち、いつのまにか殺された妹。死んだらさっさと庭に埋める。だけど早死にしたお蔭でラッキーだったと思う。長生きしたら辛いことばっかりだ。料理の味がよくないだけで新婚の夫から叩きのめされる。
女を叩きのめするのが男の仕事と思ってる。隣近所の目だけ気にして村の掟にしたがって生きる。
こんなつらい人生あの辺の女性は神代の昔からたどってきたと思うと。深刻な気持ちになった。
しかしスアドはフランス人の女性に助けられヨルダンを脱出し息子マルアンとも再会できた。
2か月早く生まれた息子は立派に成長していた。
スアドは現在ヨーロッパで愛する夫と3人の子供と一緒に幸せに暮らしている。