>;12歳の冬の晩、怖いテレビドラマを見た。あの頃「世にも不思議な物語」とか「未知の世界」とかアメリカのホラー番組が放送されていた。

新婚旅行中のカップルが田舎道でバスに乗り込んだ。他にお爺さんが二人乗ってきた。バスは4人を乗せて走っていたが断崖絶壁に差し掛かった時
谷底に転落してしまった。
気が付いたら雲の上に居た。

4人の死者に向かってバスの運転手さんが喋りだす。

「皆様を冥途にお連れしました。私はさっきのバスの運転手です。
これから皆様を待ち受ける運命について申し上げます。
この中の一人は永久に死にます。
一人は地上で生まれ変わりますが狂って生まれ変わります。

一人は天国に入ります。もう一人は私と同じで死者を冥途に運ぶ運転手になります。

それでは皆様さようなら。私はこれから天国に入ります。」そう言い残して消えてしまった。

4人は不安な気持ちで歩き出した。新婚カップルは一瞬も離れないで歩いていた。そのうち爺さん2人が喧嘩を始め一人が傘でもひとりを叩きのめした。
爺さんはバランスを失って雲の間から落下してしまった。

もひとりの爺さんは気が変になり突然笑いだしたかと思うとどこかに消えてしまった。

新婚カップルは歩いていった。ようやく天国の門にたどりつき夫は妻にキスして
「先にここに入りなさい。私はバスの運転手になってそのうち行くから。天国で待ってて。」妻は天国に入り夫はバスに乗り込んだ。

このドラマを見てて恐怖で震え上がった。私はあの世に一人で行くのが怖かったのです。
小さいころから8歳までに死ぬでしょうとか17までに心臓が止まるでしょうとか医者から予言されてた。あの頃教会に行ってたが教会で語られる煉獄だの地獄だのが怖くて
通はなくなってしまった。

アンデルセン童話もグリム童話も怖くて読めない。べヒシュタイン童話は一番怖かった。クリスマスキャロルも。

あの頃死ぬほど死が怖かったのに、、もっと年月がたって肉体的にも精神的にもうちのめされ生きてゆくことの辛さをさんざん感じだした。

私のことを早死にするでしょうと予言した医者も40代50代の若さで昇天してしまった。
私は幼稚園のころ幽霊が怖くて、小学3年ごろは雷が怖くて
小学6年で死が怖かった。今は病気が怖い。

イザヤ・ベンダサンの「日本人とユダヤ人」を読んだときこんなことが書いてあった。私は日本人が羨ましい。
日本の諺に「地震、雷、火事、親父」というのがある。日本人はこの4つが怖いのだ。ユダヤ人は怖いものが全然ちがう。ユダヤ人にとって怖いもの、、
1に迫害2に迫害。3に迫害。

ユダヤ人はポグロム、ホロコーストという言葉が怖いのだ。
ユダヤ人に生まれたためにポーランドの絶滅収容所に入れられ家族を失ったけどそこから生還した女性が書いていた。

その人は戦後アメリカに渡って結婚し娘も生まれた。

その娘が結婚して3人の子供を生んで38くらいの時癌にかかって死んでしまった。その女性は希望の☆だった娘に死なれて

「これほどうちのめされたことはない。
絶滅収容所に送られた時は不幸だったけどそれは自分の民族にふりかかった不幸で私一人を直撃したものではなかった。


だけど娘が癌になった時は私をピンポイント的にアタックしてきた。ピンポイントで狙ってきて娘や私をアタックした。どんなに辛かったか、、」



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