今年から、総合雑誌に俳句を投稿している。7月9日までの発表で三句佳作になった。五句佳作を取ると景品が頂けるらしい。あと二句(笑)。三人の選者さんが交代で選句している。私の三句は、堀本裕樹さん(俳人)と、ねじめ正一さん(詩人)のお二人に採って頂いた。堀本裕樹さん選の二句がなんの偶然か、どちらも亡き母の句である。たまたまだとは思うが、不思議に思えた。亡くなっても母は強いな、と思った(笑)。以下がその佳作句。
青芒夢に来る母若がへり
夏の果棺に入るる文一つ
紛れもなき母の句。
生前の母を詠んだ句は沢山ある。
以下、敬称略
母置いて帰路はひとりの夏日かな
佳作・佐藤麻績選/山田佳乃選
わんこと母おなじ足取り若葉道
佳作・夏石番矢選
さるすべり老母転びて泣き出しぬ
佳作・辻桃子選
猫背の母グラヂオラスはしをれけり
佳作・佐藤麻績選
豆撒きや欣喜雀躍する老婆
佳作・堀本裕樹選
全て、認知症の母を介護していた時を詠んだ句。毎日べったりだった。嫌でもいろいろ観察してしまう。
最近詠んだ母の介護時代の句
タクシーで参れと短夜の警官
投稿句。まだ結果は出ていない。句跨りを使ったのでそれが上手く行ったかどうかの自信が無い。発表は8月10日。
徘徊していた母が警察に保護された。昔昔、私が住んでたマンション(の何室かが病院の寮)の建っている筋にある警察署だった。母は何区も歩いて遠くへ行き、駐車場でこけたらしいが、そこを通報で保護されたと説明された。真夜中の連絡。当時はしょっちゅうの事だった。地下鉄で迎えに行かねばならなかった。始発列車で行くので待って欲しいと伝えたら···。先に俳句で詠んだ通りである。けっこう遠い。タクシー代が···。くらくらした。
「始発迄待って下さい」と私は伏してお願いしたが、《だめだ、今すぐ引き取りに来い》という内容の事を言われた。めちゃくちゃだと思った。保護された母をいちいちタクシーで迎えに行ってたら破産する。
その警官は配慮のできない奴だった。老人を保護し、その家族の生活を苦しくする。真逆の事を同時にしてるから、私は理不尽を強いられてると分かった。私が警官ならもっと頭を使っているだろう。警察は市民の味方なんて、大嘘なのだ。あれはドラマだけの話。現実の警察は仕事を終わらせることばかり考えているのだった。(※良い警察官の方々にも大変お世話になりました。みなが悪くはないです。)
棺に入れてほしいもの
https://with-house.jp/blog/2020/05/8381/