今日の季語は「夏」
終活や遠く在り在りと夏の焼場 知微
兼題「活」に季語「夏」を合わせて詠んだ。母が亡くなったのが8月。陰暦では秋になるが、陽暦では立派な夏。母の訃報を受けたその日、夜帰宅するまで私はカルピスウォーターを二缶飲んだだけだった。空腹を感じている余裕が無かった。冷たい清涼飲料水と夏服。どこもかしこもクーラーが利いてた。真夏だった。母は、何故もう少ししたら夏が終わるという時に旅立ったのだろう?何故この日なんだろう?と、私はずっと考えていた。母を見送った日から私の終活が始まった。
image/暦生活
👒夏と火葬場の句
咲きのぼる葵の花の夏たのし 鈴木花蓑
かなしさよ夏病みこもる髪ながし 石橋秀野
ずんずんと夏を流すや最上川 正岡子規
火葬場のけむりに靡き泡立草 鷹羽狩行
火葬場の灰におきけり夜の露 正岡子規