俳句の技巧(レトリック) 整理・永田満徳
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【開始日について】
2023/11/06に、「宅配エッセイ/大阪より」という記事の投稿を開始しました。この記事の開始日から、一千句に到達するまで俳句を詠みます。
2008年〜2011年に「千句詠み」をしました。その時は詠み終えるまでに4年近くかかったと記憶しています。
《参考》
私は7歳から詩を書き始めました。詩のレトリックは中学時代までに、詩作で既に習得していました。俳句はかなり大人になってから始めましたが、俳句特有のレトリックを追加すれば良かっただけです。俳句歴は13年です。
スタート
🍋投稿句
No.1 11/6 連体止め
十一月の大阪に猫搔き消ゆる
No.2 11/6 句またがり・切れ字
優雅にも泳ぐや爆弾背負(しょ)ふイルカ🍋
No.3 1/17 擬人法
秋の雷わが身差し出す摩天楼🍋
No.4 11/7 擬人法
竜巻の眼にうまさうな秋の村🍋
No.5 11/9 句またがり・切れ字
立冬の朝や全てが鬱のなか
No.6【即興】11/10 直喩・倒置法
取りにゆく託児所の子のよな毛布
No.7 11/11 暗喩
十一月の若鶏そこらに戦死せり🍋
No.8 【即興】11/17 省略
イケメンパパのあとをちさき娘(こ)冬の朝
No.9 11/17 字余り・切れ字
冬あたたか子豚やうやく眠りけり🍋
No.10 11/19 ウ音便
楽しうてシャチ跳んでみる夏の海
No.11 11/20 字余り
十六万の鶏(とり)の魂(こん)昇る春の空🍋
No.12 11/26 倒置法
青やかなり海豚寝てをる春の海🌷
No.13 【兼題】11/28 取り合わせ
夢心地なる白の山茶花畜魂碑🍋
No.14 11/29 句またがり
高き壁黒熊(くろぐま)叫び続けをり🍋
No.15 11/29 直喩
しゃち沈む水槽の底に眠るごと
No.16 11/29 句またがり
足枷をされ無表情面梟
No.17 11/30 字余り・切れ字
実験中さへおとなしきかな白兎
No.18 11/30 暗喩・切れ字
盗賊に毟られてをる鵞鳥かな🍋
No.19 11/30 写生
幾たびも海豚水面(みなも)を腹で打つ
No.20 12/6 小景から大景への転換《タクシーに轢かれた鳩を悼んで》
春の日の鳩のうたた寝桃源郷🌷
No.21 12/11 切れ字
孵化場の物陰にゐるひよこかな🍏
No.22 12/12、12/13推敲 字余り・倒置法・擬音語
山羊の毛刈るメタルの櫛でシャッシャッと🍋
No.23 12/13 字余り・連体止め
要介護三の母と娘に年暮るる
No.24 12/13 字余り・助動詞「り」
荷台に仔牛母牛追へる春の道🌷保留
No.25 12/13 字余り・切れ字
お尻にはテープ乳飲む冬の子豚かな🍋
No.26 12/18 切れ字
仙境に跳び放題の兎かな🍏保留
No.27 12/26 切れ字・句またがり
寒柝やタワマンと団地の境
No.28 12/28 字余り・擬態語
右脚庇ひひょこひょこあゆむ羊の子🍋
No.29 12/28、1/4推敲 切れ字
通電や悲鳴に裂くる豚の顔
No.30 12/28 連用止め
クロコダイル反撃すれど空(くう)を噛み🍋
No.31 12/31
救急車直ぐ呼ぶ阿呆除夜の鐘
2024年
No.32 1/3 【兼題】
即席の晦日蕎麦二つ初介護
No.33 1/3【兼題】字余り・切れ字
猿の毛の下着にも見えぬ寒さかな🍋
No.34 1/3【兼題】『俳句生活よくもわるくも』
♦人 夏井いつき氏選
実験施設コンクリ色の猿寒し🍋
No.35 1/6 切れ字
初鶏や金の日浴ぶる大集落🍋
No.36 1/8 暗喩
出荷日の夜鶏の悲鳴成人式🍋
No.37 1/16 連体止め
子海豹人やって来て殺さるゝ
No.38 1/16 字余り・助動詞「き」・切れ字
屠殺銃に崩れし牛や鍋の中
No.39 1/17 切れ字・字余り
寒月やペット行着く犬肉農場
No.40 1/18 切れ字・字余り・助動詞「る」
凍風や引摺り出さるる熊のわた
No.41 1/19 口語体・切れ字
母さんを探す子牛や雪月夜🍋
No.42 1/20
岡持ちに御神酒待ちする寒の鯉 《保留》
No.43 1/20 助動詞「き」
死にし豚細身になりて麺の上
No.44 1/21
女笑ふ巨体の羆玉に乗せ
No.45 1/21 助動詞「をり」
震へをりまだ戸を閉じぬ暖房車
No.46 1/22 字余り
子豚の尻しっぽの跡は血の断面
No.47 1/22 字余り・倒置法・助動詞「る」
雪白(せっぱく)の羽堆くあり殺されて
No.48 1/23 切れ字・助詞「る」
臨月やこき使はるる孕馬🍋
No.49 1/23
飽く迄も漁と呼ぶ県イルカ猟
No.50 1/24 助動詞「たり」・切れ字
臘梅も月も失せたる新家(にひや)かな🍋
No.51 1/25 助動詞「らる」
オークション片付けらるる手負ひ馬
No.52 1/25 直喩
終焉へ飛ぶ矢の如く競走馬
No.53 1/25 切れ字
大寒や懐炉求めてゆく暗夜
No.54 1/26 助動詞「なり」
のら猫も耳で追ふなり消防車
No.55 1/27 切れ字
ずたぼろの鶏が産みけり寒卵🍋
No.56 1/28 切れ字・二重の意味
北風や修行者鴨に話し掛く
No.57 1/29 写生・助動詞「る」
吹曝に繋がるる犬雪を食ふ🍋
No.58 1/30 無季・連体止め
細く細く供血猫の鳴き立つる🐎
No.59 1/30 隠喩
低く飛ぶ二個の弾丸寒鴉🐎
No.60 1/30 無季・破調
薔薇色のハムまだ生きてをるやうな
No.61 1/31 切れ字
天竺へ通ふ井戸かな寒椿🍋
No.62 2/1 連体止め
待ち惚犬往き交ふ人は着膨るる
No.63 2/2
鶏をのせてふらここ右左
No.64 2/3 切れ字
打震ふ小犬の脚や北おろし【推敲2回】
No.65 2/4
卵屋の客に混じる子雛得むと
No.66 2/5 暗喩
突(つつ)かれて逃惑ふ玉ごめの雛🍏
No.67 【即興】2/5 助動詞
尽く怠りし朝の春炬燵
No.68 【即興】2/5
国会中継永久(とは)に流るる冬座敷《推敲後》
国会中継主帰らぬ冬座敷《二回目推敲後》
No.69 【即興】2/5 字余り
アニマルライツセンターより吐出され春寒し
No.70 2/6
春初め二度聞返すくみもどし
No.71 【即興】2/6 季重なり・切れ字
早春の胃に氷菓子落としけり🌷
No.72 2/7
レジチェッカー冬眠よりまだ覚めぬまま
No.73 2/8 擬人法
レジ袋に南瓜の煮付け二泊せり
No.74 2/8 句跨り
オスヒヨコ何処(いづこ)に生まれても地獄
No.75 2/10
武闘派は母方の血すぢ源平桃
No.76 【即興】2/10 句跨り
バアル神崇むるバレンタインの日
No.77 2/11 句跨り
ながらスマホ突っ込む白子干売場
No.78 2/12 季重なり
シクラメン生き生きとあり春北風(はるならひ)
No.79 2/13 助動詞「つ」
荷台より逃げ来つる豚桃林🍋
No.80 2/14 無季
死地にある豚に十四の乳房あり🍋
No.81 2/15
仄かなる虫飛ぶわが家春きたる
No.82 2/16
石鳥居の向かふに休む孕猫
No.83 2/17 助動詞「き」
背に敷きし携帯電磁波春炬燵🌷保留
No.84 2/18 切れ字
梅東風や遠のく人を見送る子🌷
No.85 2/21 兼題・切れ字・助動詞「り」
囀や八十葉照らせる街明り🍋
No.86 2/21 切れ字
霾るや豚の海に豚溺れをり🐎
No.87 2/22 兼題
話す鳥囀る鳥へ失楽園🍋
No.88 2/23 兼題(無季)
聞かぬ子を引摺るナース春の月🍋
No.89 2/23 擬人法
雷探す子牛あざ笑ふ実習生
No.90 2/23 兼題・暗喩
春の昼爆撃やまぬ箱の中🍋
No.91 2/24 切れ字
お仏間で心躍るや桃一枝
No.92 2/24 兼題
子豚と鶏追ひかけっこする春の昼《初稿》
豚の子が鶏追ひ遊ぶ春の昼《3/1推敲》🍋
No.93 2/24
幾度も消ゆる綿球目借り時
No.94 2/24 兼題・助動詞「り」
吃驚せる雛の眼(まなこ)に天井灯🍋
No.95 2/25 兼題・切れ字
生延びてひよこ遊ぶや春時雨🍏
No.96 2/29
竜胆を四束抱いて一心寺
No.97 3/1 兼題・切れ字
焼き鏝を忘れ子牛の花見かな🍏
No.98 3/1
母牛の愛沈丁花より香りをり🍏
No.99 3/3
古着の子送り込まれて雛祭
No.100 3/3 切れ字
囃されてにげ腰の子や雛の酒
No.101 3/4 兼題
女の子おでこ縫はれてこどもの日🍋
No.102 3/4【兼題】『サンデー毎日』
♦佳作 ねじめ正一氏選
雄ひよこは左雌ひよこは右こどもの日🍋
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240510/13/lemon-tei/a2/d1/p/o0864085115436862777.png?caw=800)
No.103 3/4
雷鳴や群豕(ぐんし)に混じる雌の豚🍏
No.104 3/8
括り罠帰して欲しと鹿のこゑ
No.105 3/8 兼題
武道場へ昇る長蛇ぞ青嵐🍋
No.106 3/9 兼題・切れ字
卯の花腐(くた)し母は漬け置き腐(くた)しけり🍋
誤字脱字ありましたら、すみません。
No.107〜212迄はこちらにあります