ダンデライオン | 気まぐれデトックス

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配信「村元哉中・高橋大輔『LAST DANCE』~かなだい最後の戦いに完全密着~」前後編を観ました。

 

大輔さん、哉中さんへのインタビューとフロリダでの練習の日々を、一切余計なナレーション入れずに淡々と綴る、良質なドキュメンタリーでした。

まだ後編は一回見たきりですが、今の時点での自分の感想というか心に浮かんできたことを書き留めておきたく、筆にというかキーボードに任せて書きます。

 

もともと、このスカイコートさん協賛の配信シリーズは、映像の切り取り方や音楽の使い方・見せ方こそセンスがいい(たとえばデニス・テン・メモリアルでの「DENIS TEN」と大きく書かれた壁の前で交錯する「オペラ座」衣裳のかなだいとか)けれども、変な煽りや創り手の望む方向に観る人を強引に引っ張っていこうとする、昨今のTV等で主流の手法をほとんど使わない、ただ事実と二人(と二人を支える人)の言葉を静かに伝えていくという、どちらかというと地味なスタイルで、大輔さん言うように「マニアック」でもあり、確かに有料配信に課金することを厭わない「ガチ勢」向けの内容なのですが、それだけに、「ガチ勢」の一員である私には、そのスタンスがとても心地よく、心に響くものでありました。

 

二人の競技者引退を締めくくる今回の配信でもそれは変わらず、ただ、Da-iCEの「ダンデライオン」がとても効果的に使われているのが印象的でした。

思えば、ダンデライオン=タンポポ=黄色って、この三年間のかなだいの、というか大輔さんのテーマカラーでもあったような気がしています。

 

フロリダの一年中明るい太陽。(大輔さん、インスタからお借りしますm(__)m)

 

二人の拠点HERTZ ARENAのイメージカラー。

 

アイスダンスデビューのRD「マスク」での印象鮮烈な黄色いパンツ。

 

「かなだい」としての最初の応援バナータオルの色も「マスク」に基づき明るい黄色。「人生最高の花見」と大輔さんが表現してくれた、客席を埋め尽くした桜色のバナータオルにちらほらと混ざる黄色が、早春の野に咲くタンポポや菜の花を連想させて、素敵なアクセントになっていました。その桜とタンポポのひとひらに、二度もなれた幸いに感謝。

 

たぶん偶然の一致なんだろうけれども、インスタライブで大輔さんが愛用していると披露してくれたタングルティーザーの色も「ダンデライオン」。

 

引退会見後の花束贈呈で大輔さんに渡された花束の包紙も、黄色。

 

大輔さんという人は、存在が華やかで、背中に✨薔薇🌹背負っても(「ピアソラ」ではリアルに背負ってましたね・笑)全く違和感のない、まことに希少な日本男子ですが、ご本人は自分のことを「雑草系」といつも言っていました。

確かにまあ、全日本上位レベル以上で競技を続けるには資金面でハードルが高く、お金持ちのお子さんの多いフィギュアスケート界では、ごくごく庶民的なご家庭で育った大輔さんは異質でもあったでしょうし、花壇に植えられて丹精込めて育てられるお花とは自分は違う、という自己認識は強くあったことでしょう。

 

そして都会のアスファルトのヒビから力強く頭をもたげて、幼い子どもの眼をも惹きつける明るい黄色い花を咲かせて春爛漫を告げるタンポポは、その庶民性と可愛らしさ美しさ逞しさにおいて、誰からも好かれる高橋大輔という人の一面を象徴するものでもあるように思います。

遠くまで種(=可能性であり未来)を飛ばし、次の花を咲かせるという意味でも。(ニコライ・マヨロフが彼のヒーロー=ダイスケの在り方を見て、シングルからアイスダンスに転向したように、世界的規模で影響がありましたねー)

 

華麗なパフォーマンスを披露する彼のその輝きを支えているのは、地道で濃やかな、日々の練習の繰り返しと鍛錬。

サポートしてくれる人々の愛情。

本気でぶつかりあえる得難いパートナー。

 

「ダンデライオン」の聴かせどころの歌詞は唄い上げます。

 

ダンデライオン 咲く道

泣き笑いの毎日を

まだこれから まだやれるさ

歯を食いしばってゆけ

どんなにもがいても悩んでも

陽はまた昇るのだろう

空の雲のように 答えのない日々

風に 揺られている

 

一ファンとして、表に見えてくること・漏れ聞こえてくることくらいしか知らない私でさえ、書き尽くせないほど様々な出来事、感情を体験した日々でした。

これでもかと踏まれ続けて、もう花咲かせることはないかもしれない、それでも、どこかで彼が笑って過ごしていてくれれば、とすら思ったこともありました。

でも、彼はマリーナ曰く「王」であり、「ライオン」を裡に抱いた「ダンデライオン」でもありました。

フェニックスにしてタンポポ。

カッコいいだか、可愛いんだか。

いえ、かっこよくて可愛くて、強くて弱くて、こちらが度肝抜かれるほど大胆で同時にめんどくさくも繊細なのが、彼、高橋大輔なのですよね。

 

などと、とりとめもなく。