「氷艶」初演から二周年記念・衣裳から読み解く「氷艶2019」(1)~紫の上~ | 気まぐれデトックス

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公私ともに忙しかったり体調悪かったりで、とうとう4月は一度も更新しないままの放置ブログ。

 

大輔さんはピンの主役として、「氷艶2019」の宣伝の為のバラエティ出演やら、スカイコートさん、ナチュリエさんらスポンサーさん関連のイベントやら取材やらで大忙しの様子ですね^^

まだまだ開幕まで二か月あまりありますが、例によってゆるゆると、カウントダウン兼ねて、「氷艶2019」の出演者のお衣裳から、お役のイメージを読み解いてみたいと思います。

 

といって、間近でじっくり見ることができたのは、大輔源氏のお衣裳だけなので、公式サイトに掲載されたお写真と、「氷艶2019」特番everyで観たものから勝手に、、、です。

ですので、勘違い・見間違いもたくさんあるかも?ということでご容赦いただいて。

 

まずは、光源氏最愛の女性・紫の上(ユリア・リプニツカヤ)から。

 

 

 

ひと目見て驚いたのは、彼女だけ明らかに「時代」が違うこと。

明石の浦の海賊姉妹のお衣裳のおかげで、ぱっと見それほど目立ちませんが、都人の中では唯一、

飛鳥~奈良時代の貴族女性のお衣裳になっています。↓(参考資料)

 

 

これはなぜなのか?

つらつら考えているうちに、ふと思い当たったのが、原作にはない、「紫の上を朱雀帝が見初め、光源氏から奪う」という設定。

 

二人の帝に愛され、弟の妻であったが、兄に奪われた。

これ、額田王ですよね。

大海人皇子(後の天武天皇)の妃として、娘(十市皇女)まで設け、白村江の戦いに赴く軍を鼓舞する歌

「熟田津に船乗りせむと 月待てば潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな」

と、勝利を寿ぐように力強く詠んだ彼女は、宮廷女性の中でも特別な地位(巫女とも)にあったのではないか、と言われています。

 

特別な女性?巫女?

うん、日本人がほとんどを占める出演者の中で、唯一の白人女性であるユリアがこの役を演じるからには、何かしらの「特別」さが、紫の上には必要そうですね♪

 

その額田王を、兄帝の天智天皇が所望し、大海人皇子は彼女を譲ったと思われる。

その根拠とされているのが、「万葉集」にある以下の贈答歌。

 

茜さす紫野ゆき標野ゆき 野守は見ずや 君が袖振る(額田王)

 

紫のにほへる妹(いも)を憎くあらば 人妻ゆゑに我恋ひめやも(大海人皇子)

 

あら?この二首に共通して詠み込まれている言葉は「紫」じゃあありませんか?

ということで、私の中では、この紫の上=額田王に決定。

 

お衣裳の色は襲の色目でいうと「紅の匂」、濃いピンクから薄いピンクへの濃淡。

「雀の子を、犬君が逃がしつる」

と泣き顔で走ってくる少女紫の印象が鮮烈な「若紫」の巻は、晩春と想定されています。

いかにも「春の少女」の色合いですね♡

模様がもう少しクッキリと見えたら、そこに籠められた意味も読めそうな気がしますが、お写真からは、残念ながら、この程度。

 

とはいえ、紫の上=額田王と考えると、単に兄弟双方から愛され奪い合われる、という受け身の女性というよりは、明確な強い意志の持ち主であるように思われます。

光源氏と明石の海賊達が、闇に閉ざされた都へ攻め上がる時にも、だいじな役割を負うことになりそうな?

「今は漕ぎ出でな」と、力強く。

 

繊細な表現力とキリッとした美貌を兼ね備えたリプニツカヤならではの、紫の上が観られそうです(*´▽`*)

楽しみ、楽しみ♪

 

 

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