先日、ジュンク堂で立ち読みしているときに、『「原因」と「結果」の法則』という本が目に留まりました。作者はジェームズ・アレンという人で、どうやら自己啓発系ではかなりの有名どころらしいのですが、知りませんでした。でも、なんとなくこの本が気になって、手にとってめくると、興味深いことが書いてあるではありませんか。無理を承知で、内容を一言で言うなら、思考はその人の人格、そして周囲の環境を作り出すということでした。


James Allen著, 坂本貢一訳
「原因」と「結果」の法則

 何が気になったかというと、病気も人間関係などのさまざまな問題も、すべて「心ひとつ」というのが親の、つまり私が育った家庭の信条なのです。や、まあ、隠すことでもないので言うと、天理教の教え(の一部)なのです。世間でも「病は気から」いとか言いますけどね。ここ数年、親への抵抗心から、天理教にも反感を抱いていたりしたのですが(アダルトチルドレンの本を読みまくったりもした)、うつ病を宣告されたり、まあ、いろいろあって職場をしばらく休んだ結果、自分のものの見方を変えていかなければ、と思うようになり。親や天理教への抵抗心も少しずつなくして行こうと、つまり、ただ反感を覚えるのではなく、きちんと理解したうえで判断していこうと思うようになったわけでして。


 で、前々から認知行動療法なんぞが気になったりしていたのです。つまり、「自意識過剰」(=自己中心的、実は自己批判的で他者の心を気にしすぎ)という状態から脱し、自信を持って自己判断を出来るように、さらに、他者の心に惑わされること無く、他者を思いやる(微妙だけど決定的な違い)、まあ、そんな風になれることにやぶさかではないわけです。そのためには、自分の心に囚われることなく、自己を肯定する(またまた微妙で難しい差ですな)ことが必要だなあ、と思うところまでは来たのです。そんな状態の中で、ふと手にとった「原因」と「結果」の法則ですから、気にならないわけは無い。自分の心ひとつですべてを(良くも悪くも)変えることが出来ると、神様も精神科医もジェームズ・アレンも言っているわけです。


 ああ、これは読んでみる価値がありそうだ・・・と、その「原因」と「結果」の法則をレジへ運びそうになったそのときですよ、そのすぐ横に、、『ジェームズ・アレンの法則』という本があるじゃないですか。・・・ん? なんだこれは。そう思って、またチラっと読んでみるわけですよ。うーん、内容が似ている。しかし、なんか小難しそうだ。と思いつつ、訳者まえがきを読んじゃったんですわ。そしたら、そこに気になることが書いてあるじゃないですか。(あ、引用します。)


 それから17年後、ようやく日本語版が出版されたことを知り私はすぐに書店で購入しました。しかし、文章を読むと“何かが違う”と感じました。私の知るアレンの筆致は、哲学的で深遠ものです。今日よく目にする自己啓発書のように、分かりやすさを追求した単純で易しいものではありません。内容を理解するためには、何度も何度もゆっくり読み返す必要があります。そして、私が感じた違和感は、翻訳の違いによるものだと、すぐに気がつきました。かつて、私が英語の原書で読んだものと意味が違うところも目につきました。著者が本当に言いたかったことは訳文どおりなのか? 訳し方は適切だったのか? 言い回しや訳語の選び方は? その正誤によっては、文章の意味がまったく変わってくる……。読み進むうちに、私は疑問を覚えました。


 そこで私は今回の企画、つまり“As A Man Thinketh”の原書とその忠実な翻訳を両方提示し、あとは両方を読みくらべて、読者が自分で考えることができるような本をどうしても出版するべきだと強い信念に思いたったのです。(後略)


うわー。堂々と喧嘩売ってる

ここまで言われたら、こっちを買わない手は無いじゃないですか。あははー。

んで、それぞれの本をちらっと見てみたら、案の定、「原因」と「結果」の法則は2003年初版、ジェームズ・アレン法則は2004年初版。訳者をみたらば「原因」と「結果」の法則坂本貢一という人の訳、そんでもってジェームズ・アレンの法則ピーター・セツ・・・どう考えても勝負アリじゃないですか!! で、ジェームズ・アレンの法則には原文も載ってるし、、と思いつつ裏カバーをみると、そこに決定打が。


「原因」と「結果」の法則 ・・・ 1260円

ジェームズ・アレンの法則 ・・・ 953円


もう、迷いはありませんでした。で、今、手元にご想像通りのほうがあります。


 ええ、長い前置きでした。すみません。で、そんなこんなで、私は著作権の切れた“As A Man Thinketh”の原文まで手に入れたのですよ。あっ、これは、ブログで公開しちゃっても大丈夫なのでは・・・。と魔が差して、少しずつ原文をブログで吟味しちゃおうかな、、、なんて。ええ、というわけで、勝手にやらせてもらいます宣言。



James Allen著, Peter Setz訳
ジェームス・アレンの法則


 『自信をもてないあなたへ』を読み進めるにあたって、どのような心構えでいればよいのか。本文からそのまま引用すると、


● いつも心を開いていること。

● 新しいアイデアやスキルによる試みにすすんで取り組むこと。

● 自己観察と実践を続ける時間と努力を惜しまないこと。


だそうだ。楽に誰かが自分を変えてくれる、なんてことはない。自分を変えるというのは辛い作業であるかもしれないけれど、それを受け入れ、焦らずじっくり、しかし確実に取り組んでいくこと。『自信をもてないあなたへ』の内容にすら懐疑的になっていては何も進まない。まずは、やってみようという気持ち。


さて、気になる時間と努力だが、具体的にはこんな感じ。


○ 一度に一章ずつ進むこと(適当に流し読みでは効果が薄い)

  1. 章全体に目を通す(全体像の把握)

  2. 目を引いた話を自分にあてはめて考える

  3. 章のはじめから細部まで丁寧に読む

      a. 毎日一定の時間(20~30分)を割いて読む

      b. 考える

  4. 課題に取り組む

      c. 実行計画を立てる

      d. 記録を読み返す

○ 行き詰まったときは、しばらく離れてリラックスし、すっきりしてから再度取り組むこと

○ 方法を理解し、成果を実感したら、次の章へ進むこと


 低い自己評価が、実生活に及ぼす影響は人によってさまざま。これをまとめると次のようになる。



影響の度合い



 (A)や(B)は極端な例であり、たいていの人は両極端の「あいだのどこか」にいる。上の図では(C)としておいたが、かなり広い範囲の、どこか、だ。(A)に近い人もいれば、(B)に近い人もいる。わりと自分に自信を持って生きている人は(A)にちかいところにいるだろうし(小泉純一郎氏とか?)、抗鬱剤を服用していたり、不安障害に悩んでいたり、アダルトチルドレンだったりする人は(B)に近い側にいるのだろう。


 ともかく、認知行動療法の対象者は、(C)の人であり、「対人関係で悩んでいる」「人の目が怖い」「生きるのが辛い」「自分なんかダメだ」「ノーと言えない」などと悩みつつ、「何とかしたい」「自分に自信を持ちたい」「変われるなら努力はする」「自信をもてるようになるのでは」と希望を捨てず前向きな気持ちも持っている人、つまり、ほとんどの人ということになる。のか。うむ。