インコの集団飼育を読んで | とりきちTagebuch

とりきちTagebuch

ドイツ・ベルリンから鳥好きの とりきちが、
一緒に暮らす鳥達、家族、ドイツの鳥事情を日記につづります。

モーリッツじーちゃん?

 

じーちゃーん?

 

こんにちは、とりきちです。

先週あたりから、カナリアのハッケ(黄色)が、

モーリッツじーちゃんを探しています。

 

もともとハッケは外出好きで、

インコたちに混じって遊ぶなどするのですが、

観察していると、ちょっと行動がおかしい。

 

とりきちのいる個室を

じーっと見つめて入ろうとしたり、

明らかに何かを探しているのです。

 

はっと、その意味に気づいたときは、

利発で賢いハッケだけに、

心が痛みました。

 

今は時が解決してくれることを信じて、

様子を見守りたいと思います。

 

***

 

前半後半に分けて掲載しました、ブラーザーさんによる、インコの集団飼育の記事はいかがでしたか?

 

私自身、感じるものがありましたので、簡単にまとめます。

 

前半部分では、ドイツでもいまだ達成できていない、「一羽飼い禁止の法制化」が動物保護法の中でされているスイスのすごさが出ていました。

 

スイスは、金魚ですら一匹で飼ってはいけません。法律を守らないと罰則まであります。

 

ドイツでは倫理上、鳥を一羽で飼ってはいけないとされているものの法制化は進んでいません。

 

日本の皆さんの中には、こうした一羽で飼ってはいけないという内容にショックを受ける方もいらっしゃいます。最初、この記事を書いたときは大きな反発もありました。

 

私も子供の頃、一羽で育てた文鳥やインコがいて、ドイツでも、初めて暮らしたインコのぷぷは、しばらく一羽でした。ですので、ドイツに来て、ぷぷと暮らし始めたとき、同僚たちからの毎日の批判に、思い悩みました。なぜ、ダメなの?と。

 

不思議なものでドイツ人から10年以上、一羽はダメと言われ続け、文献を読み漁り、そして実際に、複数の鳥と暮らす中で、なぜダメなのかを時間をかけて、ゆっくりと身をもって納得できるようになりました。

 

 

ブラーザーさんが書いているように、一羽が水浴びしだすと、皆がし始め、一羽が眠ると皆が目を閉じるなど、集団ならではの行動が見られ、彼らにとって、同種の仲間がいる生活がいかに大切かを実感できるようになったからです。

 

人間がその輪に入って一緒に水浴びし、眠ることは不可能ですし、

まず相手にされません(笑)彼らにとって楽しいことを常に共有することもしてあげられません。

 

そして不思議と、発情問題も一度も起きず、昔一緒に暮らしたぷぷもクラウスも、一度も産卵経験がなく、最近ではカーリーが一回産卵経験をしましたが、今は発情もなく思い切り、遊ぶ毎日を送っています。適度なストレス環境に置かれる集団生活が、発情を促さない要因として働いていると見ていて感じます。

 

ブラーザーさんの記事では、セキセイとオカメの組み合わせは良いとありましたね。

 

横丁では、セキセイとカナリアですが、特段問題はなく、カナリアのハッケだけ、見事セキセイ軍団と平気で渡り合い、知恵比べでは勝つほどの力量を見せています。

 

カーリーがやってきてもうすぐ一年ですが、カーリーが今の鳥たちのリーダー的役割を担って行く中で、鳥たちの仲間意識も生まれ、ケージを一つにしても良いのではと思うほどになってきました。

 

唯一、モーリッツじーちゃんの安全な場所を確保し(かつては)、足が少し不自由なゾフィーちゃんのみが気がかりとなっていました。

 

***

 

後半部分の鳥部屋のお話は、ドイツにも共通するように、まさにヨーロッパのお話で、日本の住宅事情に照らし合わせると、あまり現実的ではありませんね^^;

 

しかし、鳥部屋での集団飼育での注意点(衛生管理や健康診断)は、鳥の数に関係なく、基本的で大切なものと言えます。

 

そして、ヨーロッパまたはドイツ語圏ならではと思いますが、老いも若きも、そして体にハンディがあっても、仲間と一緒に暮らす権利があり、飼い主である人間は、その環境を整える責任を負っているという考え方が、記事から読み取れます。これはドイツでも同じ考え方です。

 

ですので、その手助けとなる介護用品を作る風潮が、スイスのお隣のドイツにはありますし、市場規模でいうと小さいですが、商品化もされていくわけです。

 

 

日本のペットショップで販売されている鳥の用品、製品を見るにつけ、健常な鳥が標準となっていることが分かりますし、採算の上では仕方がないのかも知れませんが、願わくば、いかなる健康状態の鳥でも使えるユニバーサルデザインの製品がもっと増えていくと、鳥も、そして彼らを見守る人間も、ともに幸せになっていくのではないでしょうか。

 

もちろん、私の暮らすドイツでも、まだまだ足りない用品もたくさんありますので、私は、自分のお店とりきち横丁と作家さんの共同企画で、介護用品を作ってきました。

 

 

ブラーザーさんの記事には、「お金」のお話もありました。セキセイインコは、ドイツで購入するとなると大体4千円から5千円程度です。

 

でも、一羽あたり一回の健康診断または治療で、同額程度のお金が出ていきますし、鳥の数が多ければ多いほど、通院回数は増えて費用はかさみます。それは日本でも同じですね。

 

ドイツでは、鳥を増やしすぎてアパートに千羽以上を飼っていた男性さんが保護され、事件として報道されたことがあります。そこに暮らしていた鳥も、同時に保護され、その後、医療処置を受けた後、ドイツ各地のティアハイムや動物病院、個人の家庭へ預けられることとなりました。

 

ともすると、ドイツやスイスなどのヨーロッパ諸国は動物先進国で、日本にも良いニュースばかりが入ってくると思いますが、鳥の集団飼育は、ともすると破綻し、負の面を生みやすいこともあります。

 

最後に、休暇中のお世話のテーマは、短いながらも、ドイツの動物シッター制度が、なぜ生まれたのかをよく理解できる内容でした。

 

 

ドイツ同様、スイスにも長期休暇があり、そして複数の鳥がいる環境では、そうやすやすと他所に預けることができませんので、家に通ってくれるシッターの存在は不可欠と言えます。

 

日本でも、昔に比べて一羽ではなく、多くの鳥さんと暮らす方が増えてきている中、私が活動をしているBIRDSITTERSに関心を持たれ、鳥を「預ける」のではなく、「通い」でシッターさんに来てもらうことで、鳥たちのストレスを回避されたいというご要望を持つ方から、お問い合わせを頂くことがあります。

 

***

 

 

鳥と人との暮らしが多様化する中で、「必ずこうでなくてはいけない」という常識にとらわれることなく、常に新しい情報を吸収し、自分の愛しい鳥にとって良い選択を、それぞれの飼主さんがされるべきだと強く思います。


さまざまな決断の過程で、葛藤が生じることもあるでしょう(たとえば、一羽でいるべきか仲間を増やすか、そして、ペレットにするかシードにするかなど)。反対に、これ以上の良い環境を作ってやれなくて、申し訳ない気持ちになることもあるでしょう。

 

ベストではないけれど、今自分ができうるマイベストを目指していければ、良いのではと私は思います。

 

スイスの記事は、一つの新しく、面白い(?)選択肢として、皆さんの記憶にとどめていただけたら幸いです。

 


長い文章にお付き合いくださり、

ありがとうございました(^^)

 

 

ドイツから時々、

鳥事情を発信してまいります。

ぽちっと応援お願いいたします!

にほんブログ村 鳥ブログ セキセイインコへ
にほんブログ村

 

 

リピーターのお客様!

アンケートはお済みですか?

 

とりきち横丁のFacebookを始めました!

ぜひ、いいね!をクリックください♡

 

案内パンフ2017年5月版がでました!

PDFでご覧いただけます♪

 

 

<小鳥の無料預かり組織バードシッターズ>

新規メンバー登録はこちらからどうぞ:

https://goo.gl/forms/2Cs39vE642FPgr5i1

Facebookページはこちらです