私はゴンタ(4) さようなら、ぷぷちゃん | とりきちTagebuch

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ドイツ・ベルリンから鳥好きの とりきちが、
一緒に暮らす鳥達、家族、ドイツの鳥事情を日記につづります。

最終回です!
第1話 第2話 第3話 はこちら。



【これまでの あらすじ】

とりきち家にやってきた、
セキセイインコのぬいぐるみのゴンタ。

病気だった ぷぷと、その後にやってきたクラウスと、
紆余曲折を経て仲良く暮らすように。


でもある日、ゴンタは体に痛みを感じて、
床に転がり落ちました・・・。


***

私はゴンタ。


床から落ちた私は、
しばらく意識をうしなっていたようです。

最後に覚えているのは、
ぷぷちゃんが私のそばで、必死に鳴いていたこと・・・


目が覚めると、
私は、とりきちちゃんの手の中にいました。


しくしくしく・・・


とりきちちゃんが、泣いています。

「ゴンタ、ごめんね・・・ごめんね!
こんなになるまで・・・痛かったでしょう?」

あぁ、そうでした。
私は体が痛かったのです。

見ると、私のお腹と背中から
ハラワタが飛び出していました。

「もう無理しないでいいよ。
 ゆっくり休んで欲しい。
 ぷぷとクラウスとは、しばらく離れていようね。」

そう言って、とりきちちゃんは、
私を、そっと、他の鳥のぬいぐるみたちがいる
本棚へ並べたのでした。

何度も、何度も私を修繕してくれた、とりきちちゃん。
でも、もうそれも無理なほど、私の体は
ボロボロになってしまっていました。


・・・たしかに私は、少し疲れました。


最近は、ぷぷちゃんと一緒にいても・・・

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お顔がボロボロで、ぷぷちゃんも
心配そうに私を見てくれていました。

どんどん成長して、
美しくなっていくぷぷちゃんとは対照的に、

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私は体のあちこちがきしみ出して、
時々、動けなくなっていました。

ぷぷちゃんと一緒にいつまでいれるか・・・
そのことが気がかりにもなっていました。

そんな中、私は床に転げ落ちたのです。

私は本棚から、ぷぷちゃんとクラウスちゃんを見守ろう。
悲しいですが、私はそう決心しました。

ある日、
とりきちちゃんにお願いして、私はぷぷちゃんに
さようならを言うことにしました。


ぷぷちゃんは、その日、お昼寝の最中でした。

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ぷぷちゃんが目覚めるまで
ハコベさんの影から見守ることに・・・。

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ぷぷちゃん、気持ちよさそうに寝ています・・・

しばらくして、
ぷぷちゃんが目を覚ましました。


ぷぷちゃん・・・


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         ゴンちゃん・・・!

よく眠れましたか?

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           ぷぷね・・・

どうしたんですか?

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      ゴンちゃんの夢みちゃった♪

おやおや・・・!

どんな夢でしたか?

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     一緒にお空を飛んでいたの。

私とぷぷちゃんが、
一緒にお空を飛んでいたのですか!

それは素敵ですね。

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       ゴンちゃんも、そう思う?

ええ、もちろんですとも。

いつか、ぷぷちゃんと一緒にお空を飛んで、
遠い遠い場所まで行ってみたいですよ。


でも、ぷぷちゃん・・・
今日私は、お別れを言いにきました。

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          おわかれ?

はい。 お別れです。

さようならです・・・

い・・・

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        いやー!

ぷ、ぷぷちゃん!?
そんなこと言わないで下さいあせる

 
私は、ご覧のとおり、年をとりました。
体が、言うことをきかないのです。

だから、私はぬいぐるみとして、
本棚の中から、ぷぷちゃんとクラウスちゃんを
見守ることにしたんですよ。

ゴンちゃん!

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  約束したでしょ、ずっと一緒にいるって!


・・・しましたよ。

でも、私はぬいぐるみです。
体が壊れたら、もう一緒にいられないんですよ。


ぷぷちゃん、私は、
いつか本物の鳥になりたいと願っていました。

とりきちちゃんが願う、本物のゴンタになり、
そして、ぷぷちゃんたちと一緒に、飛んで遊びたいとも・・・!

でも、それは無理だと分かったんです。
私は、ぬいぐるみなんですよ、ぷぷちゃん!

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        ぷぷは、ぷぷは、
   ぬいぐるみのゴンちゃんが好きなの。


ぷぷちゃん・・・!
ありがとう。

嬉しいですよ、とっても。

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           ちゅ。

ぷぷはね・・・

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   ゴンちゃんじゃなくちゃ、ダメなの。

寂しいとき、怖いとき、悲しいとき、嬉しいとき、
いつも一緒にいてくれたでしょ?

こんな素敵なお友達がいて、ぷぷはね・・・

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      すっごく幸せなんだから!

ぷぷちゃん!

ちょっと待ってね。
ソリから出るから。

よっこいしょ・・・

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         ね、ゴンちゃん。
  ゴンちゃんは、ぷぷの大事なお友達なの。


だから、これからも一緒にいてね。
そうでなくちゃ、ぷぷ、泣いちゃうから!


・・・・・・



ぷぷちゃん。

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私は、私は・・・


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これからも、ぷぷちゃんのお友達でいましょう。

さようならは、おあずけにしましょう。
ありがとう、ぷぷちゃん・・・!

私は、何があっても ぷぷちゃんのお友達です!

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      じゃぁ、ずっとすばにいてね♪

はい。


ねぇ、みんな!

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    これからも、ぷぷと、ゴンちゃんと
        クラウスをよろしくね♪





「私はゴンタ」シリーズを最後までご愛読くださった皆さん、
どうもありがとうございました。

あとがきはこちら です。


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これからも見守ってくださる方、
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次回のブログで「あとがき」をお届けします。
その中で、これまで「私はゴンタ」シリーズにいただいた
コメントのお返事をさせていただきます。

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