年末のバタバタに便乗してか、
日本の私の弟の転勤が決まった。
場所はなんと名古屋。
関東に持ち家もありながらも、
この地になったのは会社の配慮なのか、
それとも単に人事のご都合か。
家族は二人の大学生も別の都市の寮に入っているし、
奥さんも、東京のお母さんが要介護1で一人暮らしということもあり、
弟は単身で赴任。
会社は、もう社宅や寮云々を持たなくなっているご時世なので、
引っ越し先を決めたり、新生活する準備も費用的にも膨大。
ということで、弟はなんと実家に住むことになった。
驚いた。
年始の挨拶も兼ねて電話をしたとき、転勤の希望を出したの?と聞くと、
それはないけど、まあ、会社も僕が名古屋に行き来していることは知っているからな。
と言っていた。
転勤、出張が多い宿命の仕事類だが、
軽い認知のある母と住むのは、大変だろうと思う。
数日に1回、様子を見にくる姉に加えて、
弟もいてくれるのは、私にとっても朗報である。
そして母親にとって、息子が同居するということは、それはもう嬉しいことだろう。
見守りカメラを見ると、母は、またお母さん業に戻り、
朝早く出社する弟の1時間ほども前に起き、ご飯と味噌汁を用意していた。
主婦の身体は、自動的に動くようである。
私にとって、やや複雑なのは、
さて、帰省をしたとき泊まるところがあるのだろうか、ということ。
ただでさえ、姉が実家の母の家事をしてきているので、
私もそのお勝手を触りたくはない。
そこに、弟も入るわけで、
それこそそれぞれが自立をして30年経つ”こども”たちが、
自分のライフスタイルと違う人と生活することは無理だろう、ということ。
そして、それに対して何か思うことがあると、
きょうだいだけに、言いたいことをストレートに言って、大げんかになることが目に見えている。
それはもう、去年姉とのことで経験済み。
今年はダンナとの帰省を計画しているが、
私が近くのウイークリーマンションを借りることを検討しているというと、
ダンナはそれは絶対やってはいけないことだ、という。
お金もかかるし、第一お母さんが悲しむだろ、と。
そうは言っても。。。
私は板挟みで複雑。
弟も、いわゆる介護もしながら、果たして仕事にちゃんと集中できるのか、
蓋を開けてみないとなんとも言えない時ではある。
それにしても、母という人は、これだけ色々な人が周りにいて、
皆が積極的に世話をしてくれているとは幸運な星周りなのだと思う。
もちろん、それだけのことをやってきたからだが、
子供のいない私は、老後のひとりの自分をどうしたらいいか、
あらためて考えるこの頃である。