先日、あるスタッフが涙をこらえながら倉庫に入って来て、
『今、ちょっと、ダメだ、ショップにいられない。
実は私のいとこが、今日お葬式なの。
悪いけど、レジ係を替わって』、と泣き出し、
ランチルームへ。
それを見た他のスタッフが、ランチルームから目を真っ赤にして降りて来て、
それを見たスタッフが、一人二人と泣き出した。
そこに通りかかった総支店長、
何だ!どうしたんだ!?とびっくり。
泣きながら、スタッフの一人が、ランチルームでAさんが泣いていて。。。と訳を話すと、
〇〇店長!!今すぐ様子を見に行ってくれ!と言い。
私はちょうど、ゴミを捨てに倉庫に入って来たところで、
その一部始終は1分ほどではあったんだが、
あの状態だと、店内に誰もいない状況。
そう思って、私はすぐ倉庫から出たが。
自分は冷たい人間なんだろうな、などとぼんやり思いながら、
その後、私は〇〇店長と休憩が一緒になり、
事の発端を知った。
最初に、例の乗せてっての彼女が、お父さんの調子が悪くなったというメッセージを受け、早退したんだそうである。
私は知らなかったのだが、それを聞いた最初のスタッフが、
自分の身内のことを思い出し、
それを見た他の人も、やはり自分の身内のことを思い、
全員涙、ということになった、ということだった。
〇〇店長は、『私は、こう言う時涙が出ないのよねえ、
家に帰って、一人になって、ドスンと座った時に、いっぺんにくるのよ。』
と言っていて、
ああ、私と同じだなあ、と、ちょっとホッとした。
その店長も、自分側の家族は、今もサウスアフリカに住んでいるということで、私と同じ状況である。
『こういう時、すぐに行こうと思っても、行けない距離だものね、
行けるってことは、幸運なことよ。』
と彼女も言っていた。
乗せてって彼女が私の運転中に泣き出した時も、今回も、
私は泣くわけにはいかない状況、と脳が判断するタイプなんだと思う。
そして週末は、彼女のお父さんどうかなあ、と思いつつも、
こちらから聞くのは控えようと思っていたところ、
日曜の夕方、彼女からメッセージが届き、
明日の帰り、乗せてもらえますか、と来た。
前述の通り、月曜については話がついているので、大丈夫ですよとまず返事したが、
同時に、彼女が職場に来るということは、お父さんは持ち直したんだな、と理解しつつ、
お父さんの様子はいかがですか、と聞くと、
大丈夫になりました。これからも、父との時間をできるだけ過ごすようにして行きます、と返事がきた。
そして月曜の帰り、同乗して帰ったんだが、
通勤の『足のない』彼女に、
あの早退した日は、どうやってお父さんのところまで行ったのですか?
と聞くと、
XXさんが、ご親切にも父の家まで送ってくれたの。と言っていた。
そこまでは、緊急の事態だから、あり得ると思ったが、
その後に続くのは、
『こういうことがあっても、私は、ポジティブでいようと思うの。
この職場に来て本当に良かったわ。
みんなとてもいい人ね。
こないだも、Jさんに途中まで送ってもらったし。』
と来て、あれっっ?と思ってしまった。
旦那さんは病気のため仕事していない。
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自分が働かなければならない。
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旦那さんが移動しやすいよう、車を置いて来てある。
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しかし旦那さんは、ときどき強い薬を飲んでいるので、運転できないことがある
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お父さんが重い心臓病である。
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お父さんとできるだけ一緒に時間を過ごしたい。
↓
お父さんは、職場から車で数十分のところに住んでいる。
と、これだけ条件が揃っていたら、
私なら、毎晩でもお父さんのところに車で寄って、
顔を見てから帰ると思うのだ。
それには、やはりこの国では車は必須。
旦那に話すと、
なんで、その彼女が車を使わないんだろうね?と。
同感である。
うーん。。。状況はとてもお気の毒で、
困っている人は助けるべき、の人なのかもしれないんだが、
何か引っかかってしまう私である。