連続テレビ小説『カーネーション』第14週「明るい未来」(第77回) | 新・法水堂

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年間300本以上の演劇作品を観る観劇人です。ネタバレご容赦。

連続テレビ小説『カーネーション』
第14週「明るい未来」(第77回)


作:渡辺あや
音楽:佐藤直紀 演奏:フェイスミュージック
主題歌:「カーネーション」椎名林檎


出演:
尾野真千子(小原糸子)

麻生祐未(小原千代)

正司照枝(小原ハル)

甲本雅裕(木之元栄作)

黒谷友香(サエ)

中村美律子(長谷ヤス子)

上杉祥三(木岡保男)、柳生みゆ(小原静子)、玄覺悠子(縫い子・昌子)、飯島順子(木岡美代)、多々納斉(木岡靖)、坂口あずさ(小原清子)、杉岡詩織(小原光子)、大谷澪(縫い子・りん)、高田真衣(同・幸子)、吉沢紗那(同・トメ)、花田優里音(小原優子)、心花(小原直子)、勝野賢三(闇市の商人)、バレラ ケント(アメリカ兵)、カーペンター丸九ブルース(同)、劇団ひまわり、劇団東俳、日本芸能センター、テアトルアカデミー、NAC


STORY

昭和20年(1945)10月。進駐軍がやってきて近所は大騒ぎとなる。糸子も店の扉を閉め、カーテンを引く。2人のアメリカ兵は人気のない商店街に戸惑いながらも木岡の店の扉を叩くが、木岡夫妻は扉の影に隠れて息を潜める。ついでオハラ洋装店の中を覗き見ようとするアメリカ兵を中で待ち構える糸子たち。聡子の泣き声が聞こえてきたため、扉を叩くアメリカ兵だったが、応答がないため諦める。絵葉書が欲しかったと残念がる2人が帰ろうとすると、優子と直子が帰ってくる。お互いに「アホ」と言い合っていた2人だったが、優子が転ぶと直子が馬乗りになって叩き始め、アメリカ兵が引き離す。子供たちの身の危険を感じた糸子が昌子の制止を振り切って表に出ると、木岡や木之元も出てきてアメリカ兵を取り囲む。その後、直子にやられたところが痛いと訴える優子だったが、糸子は相手にしないで仕事を続ける。2人はアメリカ兵にもらったチョコレートを食べる。一方、木岡はアメリカ兵に下駄の説明をしていた。進駐軍というのは来てみたらそれほど怖いものではなく、闇市に牛肉の缶詰やコーヒーなど珍しいものを持ち込んでくれるし、日本のものをたくさん買ってくれるありがたい人たちだった。闇市では物物交換で買い物もでき、糸子は肌着を持ち込んで取引をしていた。世の中にはまだまだ物が足りないため、軍需品の残りで作ったようなものでも結構いい値がついた。糸子は他の工場からも余りの布を引き下げて、片っ端から着るものに仕上げていった。そんなある日、サエが店に現れる。糸子はサエと抱き合い、お互いに無事だったことを喜ぶ。それでもサエも弟や親戚など色んな人を亡くしていたことを涙ながらに語る。糸子が早速、洋服を作っていると思ったと言うサエに、まだまだおしゃれどころではないと答える糸子。サエは洋服があれば3日ぐらいご飯抜きでも買おうと思って来たと言い、糸子はいい商売人かも知れないが、女心に疎いところがあると指摘する。戦争が終わって若い男が戻って来て、アメリカ兵もやってきて、おしゃれの血が騒ぐと言うサエは、何もかも取られてしんどい目を見た挙句、戦争に負け、ぽけっとしていたら悲しいのと苦しいので死んでしまうと説明し、男がだんじりを曳かなければならないように女はおしゃれをしなければならないと言う。サエの言葉を受けて洋服を作ろうとする糸子だったが、方々を探し歩いても洋服にできそうな生地はどこにもなかった。ある時、洋服を買いに来た客にすぐ置くからまた来てと言うしかなかった糸子は、意を決してとりあえずズボン下の生地でブラウスを、軍服生地でスカートを作って店頭に飾る。それはおしゃれとと言えるようなものではなかったが、早速、2人の女性客が買い求めに来る。サエの言う通りだった。客の中にはヤス子もいた。出征したヤス子の3人の息子がどうなったのかを気にしつつ、糸子は本当にいい洋服を縫って、この人たちに着せてやりたいと思う。


このドラマにしては珍しく、アバンタイトルが1分近く昨日のダイジェストっぽくなっていましたね。昨日から放送再開ということを忘れていた人たちへのサービスでしょうか。笑

いよいよ進駐軍がやってくるわけですが、日本の絵葉書が欲しかっただけなのにおおわらわになって必死に隠れる一同。まぁ鬼畜米英と刷り込まれてきたわけですから、一般庶民がこれだけ怖がっていたのも無理はないかも知れません。この頃から外国人コンプレックスは日本国民のDNAに根付いているわけですね。笑
しかしアメリカ兵の一人、カーペーンター丸九ブルースってすごい名前。

そしてサエが3週ぶりに登場。
サエの進言によって洋服を置いたところ、出足好調。
さすがおしゃれ番長、女心に関しては糸子より長けていますね。
最後の「あー、縫いたい」という言葉には、客にきちんとした洋服を着せて見栄えよくしたいという糸子の思いが集約されていたように思います。