NETFLIXシリーズ
『舞妓さんちのまかないさん』
第九話「門出」

2023年日本ドラマ 46分
総合演出・脚本:是枝裕和
監督・脚本・編集:佐藤快磨
原作:小山愛子「舞妓さんちのまかないさん」(小学館「週刊少年サンデー」連載)
脚本:砂田麻美
企画:川村元気
エグゼクティブ・プロデューサー:古澤佳寛、佐藤菜穂美
プロデューサー:山田兼司、鹿嶋愛、北原栄治
アソシエイト・プロデューサー:北林理沙
音楽:菅野よう子
撮影:近藤龍人 照明:尾下栄治
録音:冨田和彦 美術監督:種田陽平
装飾:酒井拓磨 衣裳デザイン:伊藤佐智子
ヘアメイクデザイン:勇見勝彦
ヘアメイク:遠山美和子
フードスタイリスト:飯島奈美
キャスティング:田端利江、森井敦
助監督:松尾崇 制作担当:姜勇気
ラインプロデューサー:田口聖、廣田成人
出演:
森七菜(野月キヨ)
出口夏希(百はな(戸来すみれ))
蒔田彩珠(氷川涼子)
常盤貴子(涼子の母・氷川梓)
松坂慶子(立石千代)
橋本愛(百子(久佐野真央))
松岡茉優(吉乃(美能裕子))
井浦新(建築家・田辺雅弘)
城桧吏(キヨとすみれの幼馴染・中渡健太)
福地桃子(つる駒)
若柳琴子(菊乃)
南琴奈(琴乃)
成海花音(仕込みさん・理子)
三浦理奈(隣の仕込みさん・由美)
鈴木凌賀(武の息子・石田弘)
リリー・フランキー(バー「Saku」のバーテンダー・蓮)
北村有起哉(男衆・石田武)
尾美としのり(カメラマン・清野流)
古舘寛治(呉服屋・古舘寛治朗)
高橋和也(すみれの父)
戸田恵子(師匠・櫻井君江)
白石加代子(キヨの祖母)
ライアン ブレネセン(宅配業者)、大石彩未(君江の弟子)、槇子、豆沙弥、豆結、まめ彩
STORY
つる駒は朝早くから物干しで稽古するすみれの姿を見て、梓に自分の居場所はここではないのではないかと相談する。キヨたちは舞妓を辞める決意をしたつる駒のため、青森で門出の時に食べるなべっこだんごを作る。すみれはキヨにここに来たことを後悔していないか尋ねるが、キヨは初めからまかないさんになるためにここに来た気がすると答える。そんな中、すみれ改め百はなは挨拶回りに出る。キヨは約束通り、舞妓さん用に小さく切った玉子のサンドイッチを作る。
「週刊少年サンデー」で連載中の同名漫画を是枝裕和さん総合演出にて実写化。
幾度となく涙腺を刺激された最終回だった。
序盤の主役はつる駒さん姉さん。彼女の発する「居場所」というのが最終回のキーワードとなっていて、それぞれの来し方行く末が交差していく。
福地桃子さんがうまいんだ、また。
百子が吉乃から結婚しなかったことを後悔していないか尋ねられる一方、キヨはここ(京都)に来たことを後悔していないかとすみれに聞かれる。最初から舞妓ではなく、まかないさんになるためにここに来た気がするというキヨにとっては、台所こそが居場所。
遠く離れた青森のおばあちゃんもきっと送り出す前から、キヨは作られる方ではなく作る方だと見抜いていたのであろう、作る方か食べる方かどっちがよくてどっちが悪いかではないという言葉は人それぞれに居場所があるということでもある。
後半の主役はもちろんすみれ。
百子が紅を差してやるシーンもええなあ。
舞妓になることを反対していた父親と余計な会話がないのもいいし、挨拶まわりの後、千代が三味線を弾き、百子・吉乃・梓で「京の四季」も言うことなし。
一口サイズのサンドイッチだけではなく、パンの耳ラスクもおいしそう。
キヨとすみれの1年間を描いた本作は、出口夏希さんの俳優としての成長も感じられた。
シーズン2も作っておくれやす。