京都舞台芸術協会プロデュース『異邦人』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

AAFリージョナル・シアター2011~京都と愛知~

京都舞台芸術協会プロデュース公演
『異邦人』



【名古屋公演】
2011年6月18日(土)・19日(日)
愛知県芸術劇場小ホール

作:山岡徳貴子(魚灯)

演出:柳沼昭徳(烏丸ストロークロック)
音楽:山崎昭典
舞台監督:清水忠文

舞台美術:西田聖(GEKKEN staff room)
舞台装置製作:丸山ともき

造形:川村明子(GEKKEN staff room)
照明:魚森理恵(GEKKEN staff room)

音響:狩場直史(KTカムパニー)
演出補:桑折現 演出部:川北唯、高杉征司
企画:ごまのはえ、田辺剛

出演:

黒木陽子[劇団衛星/ユニット美人](A)

市川愛里[ニットキャップシアター](B)

名越未央(C)

田川徳子[劇団赤鬼](D)

阪本麻紀[烏丸ストロークロック](村人1)

押谷裕子[上品芸術演劇団](村人2)

田中浩之[Will Be SHOCK Entrance Gate](村人3)

STORY
インターネット上で集団自殺を呼びかけて集まった女たちはレンタカーで訪れた山奥で自殺を企てる。しかし一人の不手際から自殺は失敗。車のガソリンも切れ食料も底をついた一行は、再度自殺を図るべく、山深い村のはずれにある奇妙な人形の飾られた古い納屋にたどり着く。死ぬべきか、生きるべきか。自殺の失敗は女たちに少なからず迷いと焦りを生じさせた。そして彼女らの訪問をまるで待望していたかのように歓迎する村人、それは死者の魂を呼び戻すべく奇妙な人形を崇拝する者たちだった。【公式サイトより】


1996年結成の京都舞台芸術協会による初めてのプロデュース作品。
2005年、山岡徳貴子さんが主宰を務める魚灯(ぎょとう)の公演として初演された作品を、烏丸ストロークロックの柳沼明徳さんが演出。

舞台は特設で正方形の砂場のようなところの周り三方向に客席。舞台手前と上手側の客席の境目でギターの生演奏。奥は森へと繋がっているイメージで、上手に奇妙な人形。

序盤は少々平板な感じがして集中できなかったが、途中から淡々としていながらも引き込まれていった。この作品においては、生者と死者の境は極めて曖昧なものとなり、それは特に終盤の鬼ごっこのシーンでクライマックスに達する。
ただ、A~Dの4人が新聞記事によって自分たちが死んでいることに気づくというのは、きっかけとして弱い。そんな記事ごときでしか自分の生死を判断できないようでは元から死んでいたようなものだろう。ま、だから自殺しようなんて思ったのだろうけど。

今回は愛知県芸術文化振興財団との企画により、本作と少年王者舘の『超コンデンス』が京都と愛知、それぞれで上演されることに。というわけで本日のアフタートークのゲストは天野天街さん。昨日の夕沈DANCE『台風キッド』から2日連続お見かけしたことに。笑