連続テレビ小説『ブギウギ』
第19週「東京ブギウギ」(第90回)
作:足立紳
音楽:服部隆之
主題歌:「ハッピー☆ブギ」中納良恵、さかいゆう、趣里
語り:高瀬耕造アナウンサー
出演:
趣里(福来スズ子)
水上恒司(村山愛助・回想)
夙川アトム(コロンコロンレコード・佐原)、田村裕(プロデューサー・小島)、蒼昴(靴磨きの少年・達彦)、安田欣司(馬場)、MITCH(バンドリーダー)、テアトルアカデミー[長谷川杏和・中尾琉愛・加地湊・井上陽奏](福来愛子)、UNITENS、オフィス・ミナミカゼ、劇団東俳、A-LIGHT、キャストプラン、劇団ひまわり、ビックワンウエスト、関西コレクションエンターテイメント、DIVA、グループエコー、舞夢プロ、アティチュード、ジャパンモデルエージェンシー、NAC、スリーピース
近藤芳正(山下達夫)
草彅剛(羽鳥善一)
STORY
羽鳥善一がスズ子のために作曲した新曲「東京ブギウギ」は、抜群の出来上がり。コロンコロンレコードでは、ヒットすること間違いなしと一同は盛り上がる。山下は、レコーディングのスタジオに米兵たちを呼んではどうかと提案する。思いもよらなかった提案に、初めは戸惑うスズ子だったが……。そして迎えたレコーディング当日、多くの米兵に囲まれて、スズ子は「東京ブギウギ」の録音に臨む!【NHK公式サイトより】
コロンコロンレコードで「東京ブギウギ」の楽譜を見ながら、スズ子にぴったりだと盛り上がる羽鳥、山下、佐原。作詞家の鈴木は羽鳥の曲を聴いて10分で歌詞を書いたという。
羽鳥と佐原がレコードを出してから舞台で披露する案を話していると、山下が米軍のGIを呼んでレコーディングすることを提案。佐原は難色を示すが、羽鳥はグッドアイデアだと興奮。前例がないという佐原に対し、「日本のブギってもんを連中に見せつけてやろうじゃないか」と意気込む。
この新しいものを世に出そうとしている感じ、いいですね。羽鳥も山下も興奮のあまり、変な踊りまでやってましたが。笑。
その話を聞いたスズ子は戸惑うが、山下も羽鳥も米兵も喜ぶに違いないと太鼓判を押す。羽鳥から鈴木が書いた歌詞を見せてもらったスズ子は口ずさんでみる。羽鳥は「ドキドキワクワク」ではなく、「ズキズキワクワク」という響きがいいと熱を込め、スズ子にも笑顔が浮かぶ。
2人が帰った後、「スズ子の歌には力がある」という愛助の言葉を思い出しながら、「心ズキズキワクワク」と歌ってみるスズ子。
今では当たり前に感じてしまっていますが、確かに「ズキズキ」はいいですね。普通は「ズキズキ痛む」となるところですが、これを喜びを強調する表現として用いているのが素晴らしい。
そして昭和22年(1947)9月。
愛子に授乳して寝かしつけたスズ子は緊張しながらも、掌に書いた人の字を飲み込んでスタジオに向かうが、いざ米兵を前にして「おかわり」をする。そんなスズ子の気も知らず、羽鳥は「奴らを驚かせてやろう」と肩を叩いて立ち去る。
さすが羽鳥先生、相変わらずのテンションの高さですな。というより、一刻も早く聴きたがっていたぐらいなのでいつも以上かもしれませんが。
米兵たちも最初は笑顔一つ浮かべていませんでしたが、スズ子が歌い始めるとノリノリ。歌声はオフにして米兵たちのリアクションでヒット間違いなしと印象づける演出でしたね。
ちなみになぜかクレジットされないバンドメンバーは次の通り(ソースは武井努さんのツイート)。
トランペット:MITCH、広瀬未来、黄啓傑、横尾昌二郎
トロンボーン:細川涼介、鈴木康司
バイオリン:奈倉翔、奥村英樹
アルトサックス、クラリネット:武井努、松並真嗣
テナーサックス、クラリネット:高橋知道
ピアノ:加納新吾
ベース:野江直樹、清水興
ドラムス:永田充康
それを受けて佐原はレコード発売から間を置かずにワンマンショーを開催することを主張。日帝劇場が空いている日を仮押さえしたと明かし、前例がないことだから面白いと得意顔。
問題は稽古の間、愛子をどうするか。様々な提案がなされると、やれる限り自分で愛子の世話をしたいというスズ子は、愛子を稽古場に連れてきて自分で世話をしてもいいかと尋ねる。羽鳥は子連れ出勤に賛同するも、佐原は前例がないからなあと頭を抱える。
久々登場の佐原、少しは分かってきたのかと思ったら、やはり人間、そうそう簡単に変われるものではありませんね。笑
帰り道、山下がスズ子の気持はよく分かる、やれるだけやってみまひょと話していると、靴磨きの少年が声をかけてくる。スズ子が何者かも知らず、お金を持っていそうということで靴磨きをさせろというこの少年、なかなかしたたかですな。
スズ子が十円札を出してお釣りをもらおうとしたところ、達彦は奪って立ち去る。スズ子はそんな少年に「頑張るんやで!」と声をかけ、「日本の復興ソングでもあるんだ」という羽鳥の言葉を思い出す。
なるほど。この少年が戦後日本の姿というわけですな。達彦と役名がついているところからすると、今後も関わってくるのでしょう。
ワンマンショーもズキズキワクワクですなっ!