『COLD WAR あの歌、2つの心』(パヴェウ・パヴリコフスキ監督) | 新・法水堂

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『COLD WAR あの歌、2つの心』
ZIMNA WOJNA 


2018年ポーランド・イギリス・フランス映画 88分
原案・脚本・監督・編集:パヴェウ・パヴリコフスキ
脚本:ヤナッシュ・クヲウァツキ
脚本協力:ピヨトル・ボルコフスキ
撮影:ウカシュ・ジャル
美術:カタジーナ・ソバンスカ、マルセル・スラヴィンスキ
編集:ヤロスワフ・カミンスキ
音響:マルセル・パヴロフスキ、ミロスラフ・マコウスキ
キャスティング:マグダレーナ・シュヴァルツバルト
衣裳:アレクサンドラ・スタシュコ
ヘアメイク:ヴァルデマル・ポクロムスキ
日本語字幕:吉川美奈子

出演:
ヨアンナ・クーリク(ズーラ・リホン)
トマシュ・コット(ヴィクトル)
ボリス・シィツ(管理部長カチマレク)
アガタ・クレシャ(イレーナ・ビェレツカ)
セドリック・カーン[特別出演](ミシェル)
ジャンヌ・バリバール[特別出演](ジュリエット)
アダム・ヴォロノヴィッチ(領事)、アダム・フェレンツィ(大臣)、ドラゼン・シヴァク(刑事1)、スラフコ・ソビン(刑事2)、アロイーズ・ソヴァージュ(ウェイトレス)、アダム・シシュコフスキ(護衛)、アンナ・ザゴルスカ(アニア)、トマシュ・マーキェヴィッチ(ZMP(ポーランド青年同盟)のリーダー)、イザベラ・アンジェヤク(マズレク舞踏団)、カミラ・ボロフスカ(同)、カタジナ・チェムニェフスカ(同)、ヨアンナ・デプチンスカ(同)、グラチアナ・グラチク(同)、ドミニカ・ラジアク(同)、マルティナ・マンコフスカ(同)、ゾフィア・ノヴァク(同)、アンナ・パス(同)、パトリク・ユルチク(同)、パヴェウ・カスプシャク(同)、ピョトル・キルバサ(同)、ダミアン・クズニック(同)、ダミアン・ムシュカ(同)、マテウシュ・スクラダノフスキ(同)、ドミニク・スコレク(同)、ピョートル・ザリプスキ(同)、マテウシュ・ザワダ(同)、クシシュトフ・マテルナ(アナウンサー)、アグニェシュカ・グジボウスカ(パーティー客)、ダヴィーナ・リーヴズ(同)、アレクサンドラ・イェルマク(同)、マルティン・ブド二―(同)、ジョルジオ・ライザシェル(同)、ヴァージル・J・スミス(同)、ハセン・サラウイ(同)

STORY
冷戦に揺れるポーランドで、歌手を夢見るズーラとピアニストのヴィクトルは音楽舞踊団の養成所で出会い、恋におちる。だが、ヴィクトルは政府に監視されるようになり、パリに亡命する。ズーラは公演で訪れた先でヴィクトルと再会、幾度かのすれ違いを経て共に暮らし始める。しかし、ある日突然ズーラはポーランドへ帰ってしまう。あとを追うヴィクトルに、思いもかけぬ運命が待ち受けていた。

第71回カンヌ国際映画祭監督賞受賞作。
昨年11月末から先月まで、エルヴィス・コステロさんが音楽を手掛けた舞台版が上演されていた。

『イーダ』のパヴェウ・パヴリコフスキ監督が自身の両親をモデルに紡ぎ出すラブストーリー(最後に両親への献辞が表示される)。ワルシャワ、東ベルリン、パリ、ユーゴスラヴィアへと場所を移しながら、1949年から1964年にかけての15年間が描かれるのだが、それだけのスケールの物語を90分以内で収目てしまう手際のよさたるや。音楽もポーランドの伝統的な民族音楽からロックンロール(Rock Around the Clock)まで幅広い。
あと、映像がモノクロだと何だか名画の雰囲気が出るよな。3割増ぐらいにはなっている気がする。笑

本作で第31回ヨーロッパ映画賞女優賞を受賞したヨアンナ・クーリクさんは小悪魔的な雰囲気が魅力的。繰り返し歌われる「2つの心」の「オヨヨ〜」はしばらく耳に残りそう。