WOWOW『東京貧困女子。―貧困なんて他人事だと思ってた―』第3話 | 新・法水堂

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連続ドラマW

『東京貧困女子。―貧困なんて他人事だと思ってた―』第3話



2023年12月1日放送 WOWOW 27分
監督:遠藤光貴
原作:中村淳彦『東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか』(東洋経済新報社刊)
脚本:高羽彩 音楽:田渕夏海
主題歌:THE YELLOW MONKEY「ホテルニュートリノ」(ワーナーミュージック・ジャパン)
企画・プロデュース:大木綾子
プロデューサー:小髙史織、遠藤光貴、高橋優子
撮影:栗田東治郎 照明:藤井隆二
録音:西岡正巳 撮影助手:田中安奈、森真由子
撮影応援:橋本朱里
照明助手:大町昌路、新井和成
照明応援:和田徹、尾関郷、鈴木裕之
録音助手:川上翔生 編集:佐藤和志
オンライン編集:宮下蔵、福地寿樹
整音・MA:市村聡雄 機材担当:萩原直也
編集デスク:下元徹
音楽プロデューサー:谷口宏紀
選曲・音響効果:榊原聡志
スタイリスト:市原みちよ、尹美希
ヘアメイク:馬場泰樹
ヘアメイク助手:松尾奈緒
監修:吉祥眞佐緒、松元ちえ、岸田花子
取材協力:安部美森 衛生スタッフ:秦位子
助監督:増間高志、森嶋星安
制作担当:河内隆志 制作主任:小宮伸之
制作進行:チモライ・マッティア
プロデューサー補:國安馨
制作応援:白川士 制作デスク:田中友子
スチール:高橋裕子 ポスタースチール:KIMU

出演:
趣里(編集者・雁矢摩子)
三浦貴大(フリーライター・﨑田祐二)
霧島れいか(川上典子)
高橋ひとみ(摩子の母・宮下菜穂子)
淵上泰史(祐二の親友・望月遼太郎)
玉井らん(高坂美咲)、町田マリー(典子の姉)、大迫鈴(摩子の娘・雁矢うた)、松井薫平(摩子の父)、鷺坂陽菜(幼少期の摩子)

STORY
母と離婚して以来離れて暮らす父親が、生活保護を申請したことを知った摩子。今の自分に経済的な余裕がないことを自覚しつつも、父を扶養すべきかと思い悩む。相談を受けた祐二は「父親を捨てろ」ときっぱり言い放つが、その言葉の真意が摩子には読み取れない。その後、父親からDVを受ける美咲や裕福な家庭に育ちながらも家族の問題から貧困に陥った典子への取材を行なった摩子は、ある決断を下す―。【公式サイトより】

東洋経済オンラインで連載された中村淳彦さんのルポ『東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか』を連ドラ化。

さて今回は摩子自身の話がメイン。
母親と離婚して青森みらい市に暮らす父親が生活保護の申請をしたことから、摩子のもとに送られてきた「扶養届書」(ちなみに摩子は三鷹市在住)。
父親は母親に暴力を振るうような男だったらしく、母親はそんな書類を見るのも嫌だという反応で、摩子に「精神的な支援」「金銭的な援助」ともに「不可」に丸をつけて出すように言いますが、母親は離婚して既に他人ではあっても、実の娘である摩子は優しかった父親の記憶もあり、そこまであっさり切り捨てることが出来ない。

母親はそれが不満らしく、台詞としては出て来ていませんでしたが、摩子が父親の姓を名乗っているのも気に入らないのでしょうね(しかも孫まで)。

摩子は祐二にアドバイスを求めますが、答えは「父親を捨てろ」というもの。摩子は「私がおかしいの?」と戸惑うばかり。


その2日後に取材に向かった典子は関西に暮らす両親亡き後、面倒を見る人がいなくなってしまった姉の介護のために仕事を辞め、貧困生活を余儀なくされた50代の女性。

確かに親族には扶養義務がありますし、肉親となると簡単に見捨てられないのも事実。しかし、それは扶養する側に余裕があっての話。祐二は典子が援助扶養を拒否していれば、姉も必要な福祉を受けられていたと言っていましたが、なるほどねぇ。

それにしても町田マリーさんと霧島れいかさんの姉妹って完璧すぎやしませんか。今度はもっと明るいドラマで姉妹役をやって欲しいなぁ。

もとい、典子のこともあってか、最終的には泣きながら書類の「不可」に丸をつけて提出することにした摩子。でもそれが正解なのでしょうね。摩子自身、ギリギリの状態でやっているわけですから。