『Gメン』(瑠東東一郎監督) | 新・法水堂

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『Gメン』



2023年日本映画 120分
監督:瑠東東一郎
脚本:加藤正人、丸尾丸一郎
原作:小沢としお『Gメン』
音楽:瀬川英史
主題歌:「ランラン」ザ・クロマニヨンズ
プロデューサー:峠本悠悟
キャスティングプロデューサー:福岡康裕
音楽プロデューサー:津島玄一
プロダクションマネージャー:杉崎隆行
宣伝プロデューサー:田口和也
撮影:髙野学 映像:高梨剣 美術:平井淳郎
装飾:大谷直樹、武田俊介 照明:北條誠
録音:池谷鉄兵 編集:神崎亜耶
VFXスーパーバイザー:鎌田康介
選曲:谷口広紀 音響効果:赤澤勇二
スクリプター:河野友里恵
スタントコーディネーター:富田稔
助監督:松下敏也 俳優担当:林まゆみ
制作担当:篠崎泰輔
ラインプロデューサー:曽根晋
プロダクション統括:木次谷良助

出演:
岸優太(門松勝太)
竜星涼(1年A組・瀬名拓美)
恒松祐里(多摩黒天使・上城レイナ)
矢本悠馬(肝田茂樹)
森本慎太郎(梅田真大)
りんたろー。(薙竜二)
田中圭(3年G組・八神紅一)
高良健吾(2年G組・伊達薫)
吉岡里帆(新担任・雨宮瞳)
尾上松也(天王会トップ・加藤侠介)
小野花梨(多摩黒天使・チーコ)
今村美乃(多摩黒天使・ナオ姉)
吉村界人(3年G組・八代勇一)
奥野壮(勇一の弟、1年E組・八代省吾)
後藤剛範(天王会幹部・松永)
兼近大樹(ナンパ男・ノボル)
落合モトキ(瞳の元恋人・友則)
間宮祥太朗(難破剛)
星田英利(学年主任・渡辺)
大東駿介(OB・桜井稜)
榊原有那(菫女子学院高等部2年・葉山優菜)、河村花(白桜学園高等部1年・里中唯)、大山実音(牡丹女子高校・堂上リサ)、黒崎レイナ、中村祐志(天王会幹部・稲村)、渡部龍平(同・山口)

STORY
名門・私立武華男子高校。4つの女子高に囲まれ、入学すれば“彼女できる率120%”はカタいこの高校に、“彼女を作る!”というただ一つの理由で転校してきた1年生の門松勝太。しかし、勝太のクラスは、校舎が隔離され、教師たちも怯える問題児集団=“1年G組”だった。荒れ果てた校舎とクセ強すぎなクラスメイトたちに唖然とする勝太。自らを“校内の肥えだめ”と自虐するクラスメイトたちに、“もっとプライド持てよ! 這い上がってやろうじゃねえか!”と吠える勝太は、彼女が欲しい一心で、転校早々G組をひとつにまとめ上げていく。学年トップクラスのA組のエリートで、校内イチのイケメン・瀬名拓美との出会い、勝太を目の敵にするレディース集団・多摩黒天使(=ブラックエンジェル)のヘッド・上城レイナとのロマンス(?)、色々な意味で勝太に迫る2年の伊達薫、訳知り顔で見守る3年の八神紅一……。“モテたい”だけが目的の勝太だったが、空回りしながらも友達想いのまっすぐなその性格に惹かれた仲間たちが集まり、なんだかんだと楽しい日々を過ごしていく。しかし、そんな勝太たちに、壊滅したはずの凶悪組織=天王会の魔の手が忍び寄る……。そして、かつて死闘の末に天王会を壊滅させ、都市伝説と化した不良グループ=Gメンとは……?【「KINENOTE」より】

小沢としおさんの同名コミックを実写映画化。

『Gメン』というと丹波哲郎さんの顔が真っ先に浮かぶけど、本作は日本ではもはや一つのジャンルと言ってもいいヤンキー漫画が原作。映画の前にLINEマンガで5話ほど読んだのみだけど、下ネタはやや緩和されているものの原作の雰囲気は出ているように感じた(知らなかったけど、劇団鹿殺しの丸尾丸一郎さんも脚本で参加されていたのね)。
もっとも、偏差値が上がったのなら、G組連中が合格できるわけないやんという至極真っ当なツッコミはさておき、勝太のポジティブさ、分け隔てのなさ(伊達や瀬名の秘密を知ったときなど)、いざというときには決めるカッコよさが全篇を貫いている。岸優太さんはそんな勝太のキャラにぴったりだった。
ただ、もうちょっとアクションシーンの撮り方に工夫が欲しかったかな。そもそも私、この手の作品のケンカシーンで眠くなってしまう体質なのだけど(知らんがな)、どうにも単調に感じてしまうのよな。

キャストでは矢本悠馬さんは原作に忠実。昭和キャラの梅田役・森本慎太郎さんは最後まで気づかなかった。『スノープリンス』の時の面影はどこに!笑
恒松祐里さんもレディースのヘッドでありながら、可愛らしいところを見せ、小野花梨さんともども弾けていた。お目当ての今村美乃さんも最初の方から登場で嬉しい限り。
まさかアラフォーの田中圭さんまでもが高校生役とは思わなかったが、田中さんや高良健吾さんの方が、竜星涼さんより高校生っぽく見えてしまうのはなぜ。
そして何より吉岡里帆さんが殊の外素晴らしく、大いに笑わせてもらった。