あるいはエナメルの目をもつ乙女『フローズン・ビーチ』BLUE | 新・法水堂

新・法水堂

演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

あるいはエナメルの目をもつ乙女

プロデュース第1幕

『フローズン・ビーチ』

FROZEN BEACH


2023年8月30日(水)〜9月5日(火)
APOCシアター

作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
演出:助川紗和子(知らない星)
舞台監督:小川陽子
美術:いとうすずらん 美術協力:平山正太郎
照明:齋藤拓人
音響:古川直幸(Led Cetus) 音響操作:福嶋愛美
衣装:荒川智都 小道具:定塚由里香 
映像操作/演出助手:新井邑眞 
サポートスタッフ:冨岡英香、西島朱里、宮坂莉乃(まぼろしのくに)
宣伝美術:藤尾勘太郎 宣伝撮影:保坂萌
宣伝衣装:石澤希代子(あるいはエナメルの目をもつ乙女)
PV撮影/作成:つかてつお 舞台写真:石澤知絵子
収録/配信:まがたまCinema
殺陣指導:青沼リョウスケ(劇想からまわりえっちゃん/吉本興業)
映像イラスト:kayako(知らない星)
制作:月館森(露と枕/盤外双六)、岡村梨加
企画/製作:石澤希代子(あるいはエナメルの目をもつ乙女)

出演【WHITE】 :
石澤希代子(山田千津)
小林桃香[露と枕](千津の友人・市子)
万葉(千津の幼なじみ・愛/双子の姉・萌)
日下麻彩[常民一座ビッキンダーズ/吉祥寺GORILLA](愛と萌の継母・咲恵)

声の出演:
イトウシンタロウ[NICE STALKER]
ムトコウヨウ[劇想からまわりえっちゃん]

シルエット出演(萌):
冨岡英香

STORY
1987年夏。大西洋とカリブ海の間に浮かぶ島にある別荘の一室に5人の女が集まった。女たちの狂気、復讐、嫉妬、憎しみ、笑顔が1987年、1995年、2003年、3つの時代で描かれる。【公式サイトより】

昨日のWHITEチームに続いてBLUEチーム。
愛/萌役の渡辺実希さんが本番中に右足首を負傷したため、WHITEチームで同役を演じる万葉さんが代役を務める。

当然のことだが、同じ戯曲、同じ演出でありながら、役者が違えば印象もずいぶん異なる。
特に「フニクリ・フニクラ」がかかるラストが顕著で、WHITEチームは昨日書いたように狂気を感じさせ、背筋が凍る思いがしたが、BLUEチームはこの4人はそれでもたくましく生きていくのだろうとどこか明るささえ感じた。

石澤希代子さんは第一場と第二場の落差が激しく、メリハリの効いた演技。小林桃香さんのふてぶてしさがただでさえトリッキーな市子というキャラクターの得体の知れなさを増幅させる。
万葉さんは両チーム出演でお疲れ様。昨日は下手だったのでベッドルームの中がほとんど見えなかったのだけど、色々やっていたのね。
咲恵役は両チームとも悪くはなかったが、KERA CROSS版のシルビア・グラブさんの印象を拭うには至らず。もっと弾けて欲しかった。

上演時間2時間8分(一幕1時間5分、休憩10分、二幕53分)。