『アキラとあきら』(三木孝浩監督) | 新・法水堂

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年間300本以上の演劇作品を観る観劇人です。ネタバレご容赦。

『アキラとあきら』

 AKIRA & AKIRA

 

2022年日本映画 128分

監督:三木孝浩

原作:池井戸潤『アキラとあきら』(集英社文庫刊)

脚本:池田奈津子

製作:石垣裕之、松岡宏泰

エグゼクティブプロデューサー 臼井央 

企画・プロデュース:青木泰憲

音楽:大間々昂 プロダクション統括:會田望

撮影:柳田裕男 美術:禪洲幸久

録音:久連石由文 照明:宮尾康史 編集:柳沢竜也

助監督:サノキング 制作担当:片平大輔

装飾:鈴木仁 衣裳:浜辺みさき 

ヘアメイクデザイン:倉田明美 音響効果:松浦大樹

VFXスーパーバイザー:鎌田康介

スクリプター:谷恵子

アソシエイトプロデューサー:本多航大

音楽プロデューサー:杉田寿宏

主題歌:「ベルベットの詩」back number

 

出演:

竹内涼真(山崎瑛)

横浜流星(階堂彬)

江口洋介(産業中央銀行上野支店副支店長(後に本店営業本部長)・不動公二)

高橋海人[King & Prince](彬の弟・階堂龍馬)

上白石萌歌(産業中央銀行営業5部・水島カンナ)

ユースケ・サンタマリア(一磨の弟、東海商会社長・階堂晋)

児嶋一哉(一磨の弟、東海観光社長・階堂崇)

石丸幹二(彬の父、東海郵船社長・階堂一磨)

戸田菜穂(彬の母・階堂聡美)

奥田瑛二(産業中央銀行融資部長(後に頭取)・羽根田一雄)

杉本哲太(瑛の父・山崎孝造)

酒井美紀(瑛の母・山崎淑子)

満島真之介(磐田銀行行員・工藤武史)

塚地武雅(山崎プレス工場従業員(後に神父)・保原茂久)

宇野祥平(井口ファクトリー社長・井口雅信)

馬渕英里何(雅信の妻・井口由子)

徳重聡(産業中央銀行人事部調査役・立花耕太)

アキラ100%(東海商会経理部長・日高典夫)

矢島健一(東海郵船経理部長・難波秀行)

野間口徹(東海郵船顧問弁護士・中谷忠文)

津田寛治(イーストオーシャン下田総支配人・宮本清伸)

山寺宏一(大日麦酒事業開発本部長・沢渡裕行)

山村紅葉(能登島ホテル代表取締役・向田春子)

山内圭哉(パシフィコリゾートアジア統括ゼネラルマネージャー・楊浩然)

水橋研二(福島支店・瑛の同僚)、浜田信也、竹原慎二(梅島水産社長・梅島)、阿部翔平(橋口)、片岡礼子(晋の妻)、平川和宏、久松信美(産業中央産業専務)、中川晴樹、奥村アキラ、阿部岳明(福山支店部長・豊島)、水間ロン(先輩銀行員)、蔵原健(産業中央銀行営業部長)、松山愛里、木原勝利、森永卓郎(評論家)、柄沢晃弘(アナウンサー)、名村辰(瑛と彬の同期・栗原秀介)、竹内寿(同)、福松凜(同・武井)、大西けんけん(同・下田伸司)、西垣匠(同・尾野)、西野遼(同・松川亮)、川合諒、山下航平(池本)、榎本司(幼少期の山崎瑛)、平野虎冴(幼少期の階堂彬)、椿原慧(高校時代の山崎瑛)、熊谷武尊(幼少期の階堂龍馬)、磯村アメリ(井口夫妻の娘・井口琴音)、志水心音(瑛の妹・山崎千春)、荒木秀行、渡辺翔、古野陽大、福田優、益山U☆G、中村祐志、鶴町憲、嶺豪一、前田瑞貴、藤塚渉、小日向春平、大森寛人(銀行員)、丸山ユウスケ、園山敬介、貴堂貴之、岩田和浩、真田幹也、樋渡三紗(崇の妻)、中澤実子、山本玄征、春山清治

 

STORY

父親の経営する町工場が倒産し、幼くして過酷な運命に翻弄されてきた山崎瑛。大企業の御曹司ながら次期社長の椅子を拒絶し、血縁のしがらみに抗い続ける階堂彬。偶然同じ名前を持った二人は、運命に導かれるかのごとく、日本有数のメガバンクに同期入社する。 だが、人を救うバンカー(銀行員)になりたいという熱き理想を持つ山崎と、情を排除して冷静沈着に仕事をこなす階堂は、銀行員としての信念が真っ向から対立する。ライバルとしてしのぎを削る二人だったが、山崎は立ちはだかる<現実>という壁を前に、自らの信念を押し通した結果、左遷される。一方、順調に出世していた階堂の前にも、親族同士の骨肉の争いという試練が再び立ちはだかる。階堂は<現実>から眼を背け続け、ついに階堂家のグループは倒産危機に陥る。グループの全社員とその家族4800人の人生が掛かった危機的状況のなか、山崎と階堂の人生が再び交差する。【「KINENOTE」より】


池井戸潤さんの同名小説を映画化。

本作は斎藤工さん&向井理さん主演によりWOWOWで連続ドラマ化されているが、企画・プロデュースの青木泰憲さんはこの作品がよっぽどお好きなのね。

原作未読、連ドラ版も未視聴だが、池井戸作品のことだからアキラ(瑛)とあきら(彬)が対決するのだろうと思っていたら、確かに対象的な2人は意見が対立するものの最終的には同じ目的に向かって手を組むことになる。
2人の敵となるのが、あきらの2人の叔父。リーマンショックの煽りを受け、業績の上がらないイーストオーシャン下田の粉飾決算を行い、父の後を継いで東海郵船の社長となったあきらの弟・龍馬を巻き込んで多額の負債を背負わせる。
もう一人、融資を取りつける上でアキラの前に立ちはだかる壁となるのが、営業本部長の不動。合理性を何より重んじる彼をどのように説得させられるのかというのも見どころの一つ。
アキラとあきら、2人に憧れる水島カンナが困難を一つ一つ乗り越えていく様は観ていて爽快な気分になる。これぞ池井戸作品。ちなみにあきらが叔父たちに土下座するシーンがあるが、これは原作にはないらしい。笑