『麻希のいる世界』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『麻希のいる世界』
 
 
2021年日本映画 89分
脚本・監督:塩田明彦
撮影:中瀬慧 美術:井上心平 編集:佐藤崇
照明:福島拓矢 録音:松野泉 装飾:遠藤善人
衣裳:篠塚奈美 ヘアメイク:倉田明美
助監督:毛利安孝 制作担当:高田聡
音楽プロデューサー:田井モトヨシ 音楽:鈴木俊介 
劇中歌:向井秀徳「排水管」「ざーざー雨」
 
出演:新谷ゆづみ(青野由希)、日高麻鈴(牧野麻希)、窪塚愛流(伊波祐介)、井浦新(由希の主治医、祐介の父・伊波宗介)、青山倫子(由希の母・青野良枝)、鎌田らい樹(岩佐優子)、八木優希(城島聡美)、大橋律(津田茂樹)、松浦祐也(金物屋店長)、椎名香織、六車勇登、田辺歩、葉丸あすか、黒川大聖、後藤光輝、小倉百代
 
STORY
重い持病を抱え、ただ“生きていること”だけを求められて生きてきた高校2年生の由希は、ある日、海岸で麻希という同年代の少女と運命的に出会う。男がらみの悪い噂に包まれた麻希は周囲に疎まれ、嫌われていたが、世間のすべてを敵に回しても構わないというその勝気なふるまいは由希にとっての生きるよすがとなり、ふたりはいつしか行動を共にする。ふと口ずさんだ麻希の美しい歌声に、由希はその声で世界を見返すべくバンドの結成を試みる。一方で由希を秘かに慕う軽音部の祐介は、由希を麻希から引き離そうとやっきになるが、結局は彼女たちの音楽作りに荷担する。彼女たちの音楽は果たして世界に響かんとする。しかし由希、麻希、祐介、それぞれの関係、それぞれの想いが交錯し、惹かれて近づくほどに、その関係性は脆く崩れ去る予感を高まらせ──。【公式サイトより】

塩田明彦監督最新作。
 
ほとんどノーマークの作品だったけど、チラシのビジュアルもよく、『抱きしめたい』以来、約8年ぶりの塩田明彦監督作品(観たことをすっかり忘れていたけど)ということもあって、多少なりとも期待を抱いていたが……ものの見事に裏切られてしまった。
 

まず脚本が、よくもこんなレベルでOKが出たなという代物。

思いっきりネタバレをしていくが、終盤、麻希がギターを弾こうとして感電。それは祐介の仕業ということで警察の厄介に。麻希は一命を取り留めるものの記憶を失い、由希はショックからか声が出なくなってしまう。

全体的なテンポも悪く、1時間半にも満たない映画なのに長く感じた。

『害虫』『カナリア』の頃の塩田監督はいずこへ…。

 

W主演の新谷ゆづみさん、日髙麻鈴さんは元さくら学院のメンバー。

ともに映画初出演というフレッシュさもあり、今年ブレイク間違いなし!とか書きたかったところだけど、そこまでの魅力は感じず、可もなく不可もなく……まぁ、これは監督のせいということで。笑

窪塚愛流さんは台詞回しがお父さんそっくりだった。