CHAiroiPLIN おどる戯曲『FRIEND』Bプロ | 新・法水堂

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年間300本以上の演劇作品を観る観劇人です。ネタバレご容赦。

2021/2022としま未来文化財団タイアップ公演シリーズ

CHAiroiPLIN

おどる戯曲『FRIEND』

 

 
2022年1月19日(木)〜23日(日) ※19日、20日はプレビュー公演
あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)
 
振付・構成・演出:スズキ拓朗
原作:安部公房「友達」より
舞台監督:河内崇 美術・映像・宣伝美術:青山健一
照明:富山貴之 音響:許斐祐 衣裳:竹内陽子
音楽:清水ゆり 演出助手:鳥越勇作 照明部:江森由紀
宣伝写真・写真撮影:HARU 宣伝美術・当日パンフレット:安田有吾
記録映像:たきしまひろよし 制作:中井沙織 制作協力:ロックスター有限会社
プロデューサー:池田仁徳
 
出演(Bプロ):
よし乃(男)
小林らら(次女)
鈴木伽実(長女)
鶴家一仁(長男)
倉元奎哉(次男)
今井公平(三男)
酒井和哉(父)
遠藤留奈(母)
美守桃(末娘)
柿の葉なら(祖母)
小野塚茉央(婚約者)
岩本大紀(警察官)
ジョディ(管理人)
清水ゆり(隣人)
 
STORY
一人暮らしの男のアパートに突如見知らぬ家族が押し入ってくる。男は怒り、当然出ていくように働きかけるが……【当日パンフレットより】

2013年に初演され、翌年、若手演出家コンクールで最優秀賞を受賞した作品の四演。

安部公房さんの『友達』は昨年、シス・カンパニーによって上演されたものを観ているが、その戯曲に基づいてダンス公演にしたのが本作。今回は全キャストオーディションをしたそうで、遠藤留奈さんが出演するBプロを鑑賞。
演出はだいぶ変えてあるそうだけど、時にカッコよく時にファニーな振付で、とりわけ男の家に闖入してくる9人家族が一斉に踊るとより狂騒的な装いを増してくる。
スクリーンには天井カメラの映像が映し出される他、家族のそれぞれがスマホで自撮りした映像が重ねられる。こうした映像と上手に陣取った清水ゆりさんによるアコーディオン生演奏&歌、そしてキャストたちのスピーディーな動きとで一瞬たりとも飽きさせることがなかった(遠藤留奈さんの髪に帽子が絡まって取れないアクシデントもあり別の意味でハラハラ。笑)。
清水ゆりさんは原作戯曲には登場しない隣人の役も務めているのだけど、最後の展開もよく出来ていた。
 
アフタートークのゲストは桐朋芸術短期大学学長の越光照文さん。
CHAiroiPLINはスズキ拓朗さんをはじめ、全員がそこの卒業生(劇団員として初めての舞台となるよし乃さんは一昨年の卒業生で、卒業公演『くるみ割り人形』でスズキ拓朗さんの演出を受けたとのこと)。安部公房さんは演劇科設立当時の教授で、越光さんはその後を継いで教授になったとのこと。
スズキ拓朗さんが戯曲の言葉に拘束されず、軽々と乗り越えているとの指摘に同意。

ロビーではタブレットを用いて、リモート見送り。
 
上演時間1時間14分。