関西演劇祭2021(劇想からまわりえっちゃん、メガネニカナウ)【配信】 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

関西演劇祭2021

劇想からまわりえっちゃん「あぁサンタさんっフォォォ!!ALL

メガネニカナウ「ほぼ永遠の稽古場」

 

 

2021年11月27日(土)

COOL JAPAN PARK OSAKA SSホール

 

劇想からまわりえっちゃん

「あぁサンタさんっフォォォ!!ALL」

 

作・演出:青沼リョウスケ

出演:

福冨宝(エリコ先生)

佐藤新太[第27班](信彦先生)

玉一祐樹美(セミ美)

杉本惠祐[ドキュメンツ](セミ美の夫・セミ助)

ムトコウヨウ(園児/エリコの父)

青沼リョウスケ(園児/サンタの父)

岸本武享(園児・男市)

林廉(園児/テキヤの兄貴)

佐野晋平(園児・木村サンタ)

百々ともこ(園児/サンタの母)
南大空(園児/男市の父)


STORY
とある幼稚園でクリスマス会の準備を進めるエリコ先生と信彦先生。そこへ冬まで生き延びた蝉のセミ美が入ってきて、サンタクロースの格好をした信彦先生に息子へのプレゼントをせがむ。園児たちがサンタがいるかどうかで議論する一方、エリコ先生は父との思い出を回想する。その後、セミ美の死期が近づき園児たちはサンバで元気づけようとする。

 

メガネニカナウ

「ほぼ永遠の稽古場」

 

作・演出:二朗松田(カヨコの大発明)

出演:

寺井竜哉[STAR☆JACKS](ロミオ役・火元)

町田名海子[創造集団ちいさなクルミーノ・ゲキゲキ/劇団「劇団」](ジュリエット役・水口まくり)

井路端健一(アンドロイド・ウラヌス)

上杉逸平[メガネニカナウ](ロレンス神父役・地頭)

吉沢紗那[スクエア](乳母役・金城)

さいとうひろき[ゲキゲキ/劇団「劇団」](演出家・木谷)

松田悠[ゲキゲキ/劇団「劇団」](制作、ティボルト役・土田)


STORY

テラセカンドへ向かう宇宙船の中。慰問団の面々は『ロミオとジュリエット』の稽古をしていたが、ジュリエット役のまくりは本当にキスをすることに難色を示す。そんな中、アンドロイドのウラヌスは船内の核融合炉に異常が発生したことを告げる。予定通りテラセカンドへは着くが、6人のうち1人はコールドスリープが出来ず、テラセカンドに到着するまでの約236年間を起きて過ごさなければならなくなる。みくりは自ら願い出てその任を担うことにし、脚本を書き始める 


関西演劇祭2021、11月27日17:30の回をアーカイブにて鑑賞。配信MCはネイビーズアフロの2人。

 

観客賞、脚本賞、演出賞、ベストアクトレス賞(福冨宝)、アクター賞(ムトコウヨウ)を受賞した劇想からまわりえっちゃんと、MVO(最優秀作品賞)、演出賞、ベスト脚本賞(二朗松田)、ベストアクター賞(寺井達哉)を受賞したメガネニカナウという今回の2トップが揃い踏み。


どちらもお初の団体。

劇想からまわりえっちゃんは大阪芸術大学在学中のメンバーで結成され、現在は活動の拠点を東京に移しているとのこと。7年ぶりの凱旋公演だったそうで。

個人的にはからまわりえっちゃんの方が好みで、観客賞を受賞したのも納得。園児たちのわちゃわちゃした動き、歌とサンバはやはり生で観たかったところ。

とりわけ終盤のセミ美が死にそうになっている中、再生スピードを変えてサンバを踊るシーンは実に狂騒的で画面からも熱量が伝わってきた。

百々ともこさんをもうちょっと見たかったなー。


メガネニカナウは上杉逸平さんによるプロデュースユニットで、これまで短篇3作を上演するスタイルの「メガネニカナウ」を6回、長篇を2作上演している。

舞台には6つの寝台。宇宙船=稽古場というのが秀逸な設定で、演劇の稽古というのはまさに宇宙船の乗組員のようにメンバーが力を合わせ、暗闇があったとしても、目的地に向かって進んでいくもの。

そこにコロナ禍の状況が重ねられるわけだが、公演が打てるかどうか分からないまま進められる稽古はそれこそ永遠に続くかのように思われたことだろう。


今回のティーチインも充実していたけど、もうちょっと客席から質問が出ないものかね(同じ人が質問してたけど)。配信中だからというのもあるのかな。

毎回不満を感じるMCだが、今回のネイビーズアフロはよかった(特にみながわさん)。

 

配信時間2時間30分(「あぁサンタさんっフォォォ!!ALL」44分、「ほぼ永遠の稽古場」44分)。