MITAKA“Next”Selection 22nd
劇団普通
『病室』
2021年7月30日(金)〜8月8日(日)
三鷹市芸術文化センター 星のホール
作・演出:石黒麻衣
舞台監督:金安凌平 照明:伊藤泰行 照明操作:山内祐太
音響:泉田雄太 音響操作:秋田雄治 舞台美術:袴田長武
舞台写真:福島健太 宣伝美術:関根美有 演出助手:佐藤有里子
制作: 赤刎千久子(青年団/ホエイ)
出演:
用松亮(入院患者・佐竹)
渡辺裕也(入院患者・小林)
折原アキラ[青年団](入院患者・橋本/医師)
小野ゆたか[パラドックス定数](入院患者・片岡)
松本みゆき[マチルダアパルトマン](片岡の妻)
安川まり(片岡の娘・片岡あみ/小林の娘)
函波窓[ヒノカサの虜](片岡の息子/理学療法士・遠藤タケル)
小野寺ずる(橋本の娘/小林の担当看護師、遠藤の恋人)
石黒麻衣(佐竹の妻/佐竹の担当看護師)
STORY
ある晩、上京し東京で生活を送る娘(片岡あみ)のもとに、故郷の父が救急車で病院に搬送されたとの知らせが入った。取るものもとりあえず帰郷し母と向かった病室には、父親のほかに佐竹、小林、橋本という三人の入院患者たちが居た。その病室には、“喋れるもの”が集まっていた。【当日パンフレットより】
MITAKA“Next”Selection 22nd上演作品。
2019年、劇団普通の第8回公演としてスタジオ空洞にて初演された作品の再演で、小野、安川、小野寺の3名以外は初演に引き続きの出演。
舞台上には白いベッド(といっても単なる箱で布団などはない)が4つ。左上が片岡で、時計回りに小林、佐竹、橋本のベッド。小林と佐竹のベッド脇には車椅子。左右には白い幕が3本ずつカーテンのように並ぶ。奥の壁には窓枠のみ。
タイトル通り、病室を舞台にした作品だが、取り立てて大きな出来事が起きるわけではない。
むしろ、入院したこと自体が患者4人およびその家族にとっては大きな出来事なわけで、それ以上の何かを付け足す必要はないのかも知れない。
考えてみれば病室というのも不思議な空間で、患者はパジャマ姿なのである種、プライベートな領域でもありながら、相部屋であれば他の患者とその領域を共有する必要がある。佐竹のようにずかずかと他人の領域に踏み込んでくる人もいるしなぁ…(用松亮さんはこういう役をやらせたら憎たらしいほどにうまい)。
全篇茨城弁というのも本作の特徴の一つ。やや聴き取りづらいところもあったが、それもあえてなのだろうな。
上演時間2時間5分。