ロロ いつ高シリーズvol.5『いつだって窓際でぼくたち』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

ロロ

いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三高等学校vol.5

『いつだって窓際でぼくたち』

 

 

2018年3月23日(金)~31日(土)

早稲田小劇場どらま館

脚本・演出:三浦直之
美術協力:中村友美 照明協力:久津美太地(Baobab) 音響協力:池田野歩

舞台監督協力:岩澤晢野 演出助手:中村未希(恥骨) 
宣伝イラスト:西村ツチカ デザイン:佐々木俊+郡司龍彦

広報:浦谷晃代(Diet-chicken) 当日運営:千波瑠璃(無隣館)
制作:奥山三代都、坂本もも

 

出演:

重岡漠[青年団](モツ)

新名基浩(シューマイ)

板橋駿谷[ロロ](群青)

亀島一徳[ロロ](将門)


STORY
放課後。2年6組の教室では、男子たちが窓のむこうで打ち上がる花火を待っている。この教室からだと、花火は先っちょの火の粉くらいしかみえないらしい。彼らはそれがみたかった。中途半端な花火がみたかった。綺麗な花火なんてみたくないし、ロマンチックはお呼びでない。男子たちは余り物の火花をみつめて、そこから花火の全体を想像するために、放課後の教室に残ってる。陽はいつもでも暮れなずんでる。【公式サイトより】


ロロの《いつ高》シリーズ第5作を前売り特典にて鑑賞。

 

舞台はvol.1『いつだって窓際でわたしたち』同様の配置。ただし、机・椅子は5つに。

劇場は異なるが、客席通路を使用するのも同じ。

 

時間は夜7時ちょっと前。

vol.2『校舎、クルージング』でもそうだったが、夜の教室には昼の教室とは違う引力が働いているらしい。シューマイと群青、将門と群青といったこれまでろくに話したこともない2人も自然と話をすることができ、別のクラスのモツも含めていつしか打ち解け合っている。

シューマイとモツがそれぞれ将門と仲良くしているのを見て焼きもちを焼くのが可笑しいが、中でも今日がシューマイの誕生日ということを知らなかった将門に対して、モツが「えっ、知らないんだ?」と勝ち誇るような態度を取るのが面白かった。戯曲にはない台詞なのでモツ役の重岡漠さんが付け足したのかも。

シューマイとモツが翌日のために「おはよう」の練習をするくだりはなぜだか涙が出て来て仕方がなかった。彼らはクラスの中では花火の先っちょのような存在なのかもしれない。それでも確かに光を発しているのだ。

 

上演時間54分。