『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』 | 新・法水堂

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年間300本以上の演劇作品を観る観劇人です。ネタバレご容赦。

『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』

 

 

1967年日本映画 87分

監督:湯浅憲明
製作:永田秀雅  企画:仲野和正  脚本:高橋二三
撮影:上原明  録音:奥村幸雄  照明:久保江平八  美術:井上章

音楽:山内正

主題歌:「ガメラの歌」唄:ひばり児童合唱団、作詞:永田秀雅、作曲:小町昭

編集:中静達治  音響効果:小倉信義  助監督:小林正夫

製作主任:川村清  現像:東京現像所
【特殊撮影】撮影:藤井和文  助監督:阿部志馬  美術:矢野友久

合成:金子友三  操演:金子芳夫  照明:熊木直生

  

出演:本郷功次郎(堤志郎)、笠原玲子[新人](村長の孫娘・金丸すみ子)、丸井太郎(建設作業員・マイトの熊)、北原義郎(青木博士)、夏木章(自衛隊中央部司令官)、上田吉二郎(村長・金丸辰衛門)、村上不二夫(東洋医学研究所員・山田)、北城寿太郎(牧場主・荒木)、仲村隆(中日新報記者)、蛍雪太朗(建設作業員・八公)、阿部尚之[劇団いろは](すみ子の弟・金丸英一)、大山健二(県警本部長)、伊東光一(道路公団開発局長)、三夏伸[三夏紳](岡部カメラマン)、森矢雄二(アナウンサー)、丸山修(地震研究所所長)、津田駿(記者)、飛田喜佐夫(巡査)、遠藤哲平(道路公団地方課長)、ジョー・オハラ(ホテル・ハイランド支配人)、原田詃(営林署の技師)、伊達正(村人)、中田勉(同)、槙俊夫(同)、高見貫(中日新報運転手)、志保京助(中日新報カメラマン)、杉森麟(村人)、武江義雄(記者)、九段吾郎(建設作業員)、森田健二(変電所技師)、河島尚真(牧童)、中原健(船員)、喜多大八(工員)、大庭健二(記者)、後藤武彦(建設作業員)、井上大吾(自衛隊副官)、隅田一男(新幹線の客)、高田宗彦(同)、米沢冨士雄(村人)、山根圭一郎(船員)、荒木康夫(車掌)、南堂正樹(記者)、藤井竜史(建設作業員)、岡郁二、花布洋(工員)、前田五郎(土木作業員)、竹里光子(金丸家の婆や)、天池仁美(地震研究所所員)、一條淳子(新幹線の客)、岡田陽子(村人)、新垣輝雄[荒垣輝雄](村人/ガメラ)、西尋子[賀川ゆき絵/クレジットなし](道路公団開発局員)

 

STORY
ある日突然、富士火山帯の活動で日本列島は揺らいだが、この地殻変動によって、一匹の大怪獣が出現し、ギャオスと名付けられた。ギャオスは怒ると、口から強力な超音波を発し、物質の構造を破壊する力を持っている。そのため、自衛隊のジェット機も落とされ、戦車も大きな翼で吹き飛ばされてしまい被害は益々大きくなっていた。その頃、高速道路建設にあたっていた堤志郎は工事が始っても用地買収に応じない金丸辰衛門に手こずっていたが、ギャオスの出現で工事を中断せざるを得なかった。しかし、辰衛門の息子英一少年が、ギャオスが夜行性怪獣であることを発見したことから、六百万燭光もある対ゲリラ戦用のAGIL照明弾を使うことになった。ところが、明るさを嫌ったギャオスは名古屋市に飛んでくると、名古屋城を破壊し、一帯は火の海となった。そこへ現われたのが炎を好むガメラである。忽ち、すさまじい大怪獣同士の決闘となった。しかし、首の回転がきかないギャオスは決闘の場が海上に移ると全く形勢不利になり、からくもガメラをふり切って逃げ去った。一方ギャオス対策本部は、ギャオスの好物である人間の血液と同じ液体をホテルのラウンジに置いてギャオスを誘い寄せ高速で回転するラウンジにギャオスを釘づけにして日の出を待とうと計画した。ギャオスの細胞が紫外線によって壊れることが分ったからである。しかし、それも電力不足で失敗。最後に山火事を起してガメラを呼び、ギャオスと対決させることになった。ギャオスは炎を求めて飛来したガメラと空いっぱいに戦いを繰り展げたが、ついにガメラに敗れ去り、火口の中に突き落されたのだった。【「KINENOTE」より】


ガメラシリーズ第3作。

 

ギャオスというと真っ先に元プロ野球選手のギャオス内藤さんを思い出す世代だが(ギャオスという怪獣も内藤さんを通じて知った)、今更ながらこんな怪獣に似ていると言われてニックネームをつけられるって酷いな。笑


ギャオス内藤さんは中日ドラゴンズにも在籍していたけど、本作のターゲットとなるのが名古屋で、中日球場(後のナゴヤ球場)も登場。

前作の大阪城凍結に続いて今回は名古屋城が破壊されていたけど、何か戦国武将たちに恨みでもあるのか。笑

本作でのガメラは完全にヒーローとして描かれていて、英一少年はガメラが登場すると目を輝かせる。対ギャオスの作戦会議にも顔を出し、ギャオーと鳴くから「ギャオス」と名づけたり、回転作戦なるものを提案したりもする。当時の子供たちはきっと英一少年に自分自身を重ねて夢中になったことだろうな。


本作がデビュー作となる笠原玲子さんは名古屋出身の方。英一少年をたしなめるような台詞ばかりであまり見せ場がないのが可哀想。