2人乗り芝居『トビウオ人間VS形の無い何か』(マチネ) | 新・法水堂

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2人乗り芝居

『トビウオ人間VS形の無い何か』

 

 

2020年9月30日(水)

浅草九劇

 

脚本:福原充則

舞台監督:伊藤新  稽古場代役・演出補佐:大竹このみ

音響:大友雄介  照明:成内建亮  映像配信:西川Eddie淳

音響効果・映像:金光佑実

音楽:「そして地球はまわる」・「ロシアパン」:山本慎太郎&ごとうはるか

宣伝美術・劇中妖怪似顔絵:柳生忠平  ウレタン人形制作:笹野茂之

記録写真:曳野若菜  制作協力:平野由紀

企画・制作・演出:2人乗り芝居

 

出演:

三土幸敏(漫画家/カズ(シド)/ファミレスアルバイト・西野/ナンパ中学生・サトル)

佐久間麻由(アシスタント・山女魚/まちこ(ナンシー)/ファミレスアルバイト・高橋/カズの母/サトルと山女魚の娘)

 

STORY

締め切り前夜。浮かんだアイデアは、どれもボツ。無能なアシスタントを道連れに、わたし漫画家は、環状7号線を走るのです。「見ろ!目の前をアイデアが駆け抜けていくぞ!」あぁ自転車の神様よ、あのアイデアまで連れてって…。左右のペダルを順番に、力を込めて踏みつける。願いを力に、祈りを力に、すすめよ浮かべよ、想像力!――この乗り物に乗る者は、自分の速度を知らずに走る!己を知らない愚かさは、しかしまたそれ故の奇跡を呼ぶ!進め、環七を!太腿のはちきれんばかりに!【浅草九劇公式サイトより】


佐久間麻由さんと三土幸敏さんによる期間限定ユニット“2人乗り舞台”の配信公演。

 

福原充則さんが2006年、ニッポンの河川の旗揚げ公演に書き下ろし、その後、宮﨑あおいさん主演で上演された『その夜明け、嘘。』の原型となった作品。

 

舞台上にはごちゃごちゃ物が置かれた中にラジカセ、標識、看板、ミラーボール。

その前に自転車があり、時に山女魚(やまめ)、時に漫画家が相手を乗せて自転車をこぐのがユニット名の由来。

漫画家のアイデアに従って、2人がミュージシャンを目指すシドと恋人ナンシー、熊本から上京してきたファミレスのアルバイト店員とその仲間など、色々な登場人物に扮するのが本作の見せどころ。とりわけ佐久間麻由さんが山女魚と娘の山女魚(ややこしいな。笑)を眼鏡の着脱で瞬間的に入れ替わるところがよかった。

 

エンディング曲はパスカルズの「ハートランド」。

『凪のお暇』のサントラも使われていた。

 

上演時間50分。