自分の檻

飾り付けた檻の中に身を潜める中
纏わり付く影を帯びた心で笑って
何でも言えるなんて永遠の夢物語
虚像ばかりが舞い散っている中で
自分の事に気付きもしない人々が
笑い合っている姿が少し恨めしく
関わる全てが煩わしくて嫌になる
本当は錆び付いただけの檻の中へ
臆病な心の闇に引き摺り込まれて
自分らしさなんて心だけに眠る中
蒼い戦慄が脳裏に走って離れずに
傷付くのが怖くて震えたままの心
非力な自分には当然の末路なんて
逃げる先に救いを掴める訳もなく
幻魔が憑いて心を蝕まれ続ける中
秘めている心を解き放てない輪廻
傷付く事から護っているつもりが
自分自身で傷付け続けているんだ
本当の自分は何を望み求めてる?
逃げ続けているんだろうと響く中
傍に居られるだけで構わないんだ
ずっと純白の本心が泣いてるのに
いつまで気付かない振りするの?
逃げずに立ち向かうから報われる
人の言葉も想いも証も無力と化し
自分の檻は自分でしか出られない
檻の外では容易く人を信じられて
檻の中では全力でも信じられない
諦める先で自分の何か救われた?
ずっと見えずにいる出口の在処は
想ってるほど遠くなんかじゃない
いつでも自分のすぐ眼の前にある
何より硬いようで脆い鉄柵を破り
爀い刃で自分の檻を斬り裂くんだ