今回出てきた犯罪は、「傷害罪」と「結婚詐欺(詐欺罪)」。

「傷害罪」とは、他人にケガをさせた、というシンプルな犯罪なので、解説するまでもありませんね。
例えば、酔っ払いにからまれて骨折した、友達とケンカしてタンコブができた、などです。

特殊な例としては、イタズラ電話をかけまくったら相手が精神的に病んでしまった、というのも「傷害罪」に当たります。


さて、今回のメインは、「結婚詐欺」ですね。

木村拓哉さん扮する久利生検事は、結婚詐欺の立証が難しい(確実な証拠がなかなか集まらない)、ということに悩まされてましたが、

「なんで結婚詐欺って立証がむずかしいの!?」ってとこですね。


そもそも、結婚詐欺とは、

「相手に結婚をちらつかせつつ、『今はお金がないから結婚できないわ』などと言って、相手に同情してもらい、『すぐ返すからね』とお金をもらっといて、結局返さない」

という犯罪です。



で、どうしてこれが犯罪かというと、「すぐ返すってウソをついた」というところです。
「結婚するってウソをついた」ってところではありません。

なので、「100万あげるよ、どうせ結婚するんだし返さなくていいよ」っていう場合は、そもそも詐欺でも何でもありません。これは単なるプレゼントです。
また、「結婚するって言ったのに、他に女がいた!」っていうのは、単なる恋愛関係のもつれであって、犯罪ではありません。

で、最初の疑問に戻りますが、

「なんで結婚詐欺って立証がむずかしいの??」ってとこですね。

大抵の場合、「すぐ返すってウソをついた」という証拠が残ってないのです。


ここでいう「証拠」というのは、

①確かにお金を受け取りました
②このお金はプレゼントじゃなくて借りたものです
③一年以内には返します
④・・・って言ってたけど実は返すつもりなかったよ

ということを示す証拠です。

例えば、紙に「一年以内に返します」と書いてもらって、署名して印鑑ついてもらってれば、①②③の証拠になりますね。

でも、こんな証拠が残ってることなんて、めったにないのです。

だって、相手は今から結婚しようという恋人なわけで、「ここに印鑑ちゃんと押しといて」なんて言いにくいですよね。
相手のことも信用しちゃってますし。

最悪なケースとしては、そもそも「お金を渡した」ということすら、証拠が残ってないこともあります。

例えば、銀行やサラ金からお金を借りる場合は、口座に振込んだ記録や受領証、領収証など、いろんな形で「お金を渡した」という証拠が残っています。

でも、恋人同士でのお金の受け渡しというのは、わざわざ振り込みなんてしないですよね。
しかも、家の中で渡したり、二人きりでレストランで食事してるときに渡したりと、目撃者も一人もいないことがほとんどです。

というわけで、結婚詐欺というのは、


・そもそも本当にお金を渡したのか??
・渡したお金はプレゼントだったんじゃないのか??
・返すつもりだたけどまだ返してないだけなんじゃないか??

などなど、いろいろなハードルがあるのです。

今回森口瑤子さん扮する島野紗江子さんも、

「たまたまお金を持っている人だった」
「親切だから助けてくれただけ」

と言い訳してますね。

こう言われてしまうと、なかなか難しいんですね。


さて、オマケの話。

今回、木村拓哉扮する久利生検事が、宮川雅史(宮迫博之)に告訴を勧めたということで、部長を始めとして検察庁がてんやわんやとなってます。

いやいや、実際こんなことないですから。

・そもそも、検事が告訴を勧めることなんてない
 →詐欺だと思えば警察に捜査してもらえばいいわけで、告訴を勧める必要はない

・部長が「国家賠償請求でも起こされたらどうするんだ!」って言ってますが、
 →告訴を強制したわけでもないんだから、訴訟を起こされたって負けないはず

・部長が「取り調べは明日一回だけだ!」って言ってますが、
 →告訴させちゃったんだから、むしろちゃんと取り調べして詐欺の証拠を固めた方がいいはず

って感じです。

なお、検察庁はガチガチの縦社会なので、今回のように、部長が下っ端の検事にあれこれ指示を出すってことはよくあります。
部長から指示を受けたら、下っ端の検事は逆らうことはできません。ガチガチの縦社会なので。

検察官には体育会系の人が多いって言いますが、ガチガチの縦社会で生きていくためには、体育会気質でないとやってられないのかもしれませんね。

それでは。