「立つんだ、ジョー!!」


大通りに面した歩道で、友人の晃が叫ぶと、見知らぬ男が振り返る。


辺りには、誰もいない。


僕と晃、その背後に、学校帰りと思われる学生、1人だけだった。


学生は、首を捻り、後ろを振り向く。


不思議そうな顔をする学生。


途端に、彼は、自分かどうか、確認をするため、晃を見ながら


人差し指を自分の上に差し出す。


「僕、ジョーじゃないよ?」


晃は、図々しく彼に、右フック、左ストレートを身振り手振りで


教えようとする。


「ジョーって・・誰ですか?」


学生は、きょとんとしてる。


晃は、そんな事はおかまいなしに、彼に


「違うよ、こう!もっと左パンチは真っ直ぐ出すんだ!」


などと説明をする。


学生はさすがに困った顔をする。


「僕。ボクシングに興味ないんですけど・・」


晃は、熱血漢だ。ますます、ボクシング熱が増したのか、


言葉にも力が篭もる。


「馬鹿やろう!!そんなパンチで、世界が獲れると思ってるのか!!」


はた迷惑である。


ジョーよ、気は確かか?そう言った後で、晃は、学生の両肩に手を乗せる。


学生は、「そろそろ、帰りたいんです。レポートの宿題もあるし」と


手を振り払おうとする。


僕は、そんな彼らの姿を見かねて、呟く。


「晃、お前、インポだろ?マットプレイに沈んで、立てないのは、


お前じゃないのか?」


晃は、それは言うな、約束だったろ?などと僕の声を制する。


学生は、その隙にそそくさと、大通りの角を曲がる。


晃は、彼を見失ってしまう。


「ああ、10年に1人の逸材だったのに・・」


正気か、晃。


ちなみに僕は、彼に聞いてみた。


「どの辺が?」


晃は肩を落とし、僕の目を虚ろ気な表情で見つめ、答える。


「やっぱり、顔かな」


ジョー似の顔・・。


自分で、整形すれば?そんな問いかけにも返答はない。


晃は、10年後のジョーを追い求めてる、純粋な起たないジョーである。





「人格肯定行きの切符」


今朝。眠気眼で、通勤ラッシュの電車に乗り込んで。


頭がクラクラしてて、寝不足のせいもあって、扉に寄りかかりながら、


ウトウトしてたんですよ。


そしたら、突然、優先席に座った女性が立ち上がって、


俺に声を掛けてきたんです。


途端に、目を見開いて。ちょっと慄きながら。で、女性が、


「切符を落としましたよ!」


って、裏返しになった切符を指差して教えてくれたんです。


ビックリしましたよ。で、女性に


「ありがとうございます」って一礼して。


彼女は、何事もなかったかのように、お辞儀をしながら、


元の席に座っていきました。


その人には、感謝してます。ホント、ありがとう。


で、俺がその時、ふと思ったのは。


「自分が、人の気持ちを受け入れる態度にあった」ということで。


それって、意外と表情や態度にも現れてると思うし、


この人に教えてあげなきゃ、って思わせるような印象だったと


いうことです。


もし、それが、ずっと下を向いたまま、自己陶酔に没頭していたとしたら。


声をかけようとは思えないですもんね。



その後も、通りすがりのおじさんに、道を尋ねられたり。とにかく、


今日1日だけで、色々ありました。


当の本人といったら。


寝不足で、足元フラついてる、二日酔い的な男だと言うのに。


でも、態度だけは相手に伝わってる。


そう実感しました。



心を開く、って言ったら、おかしな感じに捉えられるかもしれないけど。


相手を受け入れようとする気持ちは、


必ず自分にはね返ってくる。


勿論、相手に関しても同じで。


見知らぬ人が、唾を吐きながら「ふざけんな」って、口走ってたら


自分からは声掛けないだろうし。



いや、俺は、1日1善しよう、なんてお決まりの標語を言いたいんじゃない。


人との関わりは、受け入れることから始まるってことです。


単純に。


もし、「人間の生身や生暖かさを描きたい」って考えているなら尚更。


人と触れることでしか、書けないと考えてます。


だから、俺自身、人間的にも成長しなきゃいけないし、


もっと深く、抉り取らないといけないと考えるように


なりました。



浅はかな人間の書く読み物なんて、たかが知れてる。


でも、必死にもがいて生きてる人や本当に心温かい人は、


それなりの苦杯を舐めていると思う。



仕事から帰って、寝る間を惜しんで書いてる自分は、


何の役に立つかわからないけど。


でも、自分の必死にもがき苦しんできた素の人間を


描きたい。


そう思うと、俺は、今日の女性のように、


ニュートラルで、人の役に立つことをする人でありたい。


そう願ってやみません。



ちなみに、媚びてはいけないので。


あえて、俺は真似てみようよなんて、言いたくないだけです。


もし、切符を誰かが落としたら、今度は自分が拾いますけどね。



「早稲田界隈ヌードショー」



それは大学2年の時のこと  群がり始める男 ども


正門からフラッシュたかれる某女優  傍らに腕組み、俺等、こうも言う


「学生集めと金目当ての裏入学」  ガッポリ稼ぎ出して、あとは遊楽


1人勝ち、ホクホク顔の学長 まさになんとか党の圧勝 みたく


入れちまえばこっちのもん? テメエはいつかmoneyに溺れてドザエモン


学生たち、怒り堪えも  するが、結局アイドルの追っかけになる始末


年末のテスト そっちのけ


そんなに見たいか?アッチの毛


写真、週刊誌で、水着姿をおっぴろげ


で、何故か、その後の彼女の表情、虚ろげ



HOOK


早稲田界隈ヌードショー 巷じゃオタクの集まり、RYOKO色


一肌脱いどこう、その風潮も廃れて、今は何処?


金欲しがってる教授ども  次の女優探しに出掛けるスカウト




あれは確か16号館  彼女を教室に入れるのは、ある種、強姦

友人曰く 「冗談じゃねー、アイツのせいで学費上がって!」


俺、納得同感


まるで悪徳不動産  「いい物件ありますぅー、学生さん集まりますぅー」


それでも加熱し始める受験戦争


学歴に未だ溺れた早稲田の喧騒


プライドに命をかけて、張る胸を


ハタから見れば、選挙の時だけのハウス宗男


入っちゃったら、もう女は楊貴妃、クレオ


パトラみたくな貴族気取り、鼻高々  へし折ってやろうか


態度からしても甚だ  しい親子


それが官僚、エリート、世襲


になる日も近い未来


だけど、これだけはやっとけ 庶民的な自習


俺、一国民


だが、彼らは税金泥棒、非国民


情報洗いざらいで、ヤツらも批判の中のヌードショー


パンツ、洗濯かけようと思った隙にいつか、やられんぞ



HOOK

早稲田界隈ヌードショー 巷じゃオタクの集まり、RYOKO色

一肌脱いどこう、その風潮も廃れて、今は何処?

金欲しがってる教授ども  次の女優探しに出掛けるスカウト






蹴りたい蛇の背中に猫パンチ!!



今日、読書の時間が取れて、ようやく綿矢りさの「蹴りたい背中


を読み終わりました。


遅いですか?(笑)それには、ちゃんと理由があるんです。


よく彼女に対する総評なんかで、「視野が狭い」っていう批評を目に


してました。だけど、それは当時19歳だった彼女に言っても


仕方ないんじゃないのかなって。


そう思いますね。


小説という括りの中で。あくまで括りですけど。


彼女の文章は、とてつもなく上手いです。


率直な感想ですけどね。


もし、仮に「ほら、そこのレフトなんとかってヤツ、書いてみろ。」なんて


言われても書けないですから。


文体とかリズムとか。それに、個人に対する想い。


全てにおいて、レベルが高いです。


綿矢りさ芥川賞 を取ったということに頷けました。読む前は、


半信半疑だったんですけど。そのせいで、読むのが今頃になって(笑)



物書きになってみて、初めて解かるようになったものもありました。


彼女の文章を読んでいる途中、


「あ、これって、川の浅瀬だなって。」 そう感じたんですよ。


どういう意味かと言うと。



川の浅瀬は、透明感があって、底が透き通って見えるんです。


底というのは、彼女の伝えたい部分、想いです。


でも、最初から見えて、ストーリーが流れてる。


彼女の持つ、ピュアでクリアな文体が、そうさせてる。



読んだ人は解かると思うけど、解かり易いんですよ、ストーリーの説明が。


すいすい泳げそう。


だけど、深さはない。


怖いもの見たさっていうか。人には、恐怖を感じたり、ドロドロした人間関係


が付き物で。


底が見えない海底って、怖いじゃないですか。


そういう人間の、もっと奥深く切り取った心理が、描かれてないことに


気付いたんです。



いや、別に悪く言うつもりはないです。


これは、率直な感想です。


で、驚いたことに、彼女自身、最後のページで「川の浅瀬」って


表現してるんです。


気持ちが、川の浅瀬。


ここではっきり明確になったんですよ。


彼女は、自分の文章が今、どのあたりにいるか知ってるって。


ある意味、恐ろしいですよ。



自分を分析できるのって、そう簡単じゃないんです。


特に文章にした小説のレベルとかって。


だけど、彼女は冷静に客観視してる。



そこまで、読者が読み取ってるかどうかは知らないけど、


書き手になって初めて味わう感覚でした。



彼女は、受賞するべくして、受け取ったんです。


蹴りたい背中。


もし、彼女が天才なら、同じ土俵では書きたくないですね。


だから、俺は、蹴りたくなった背中でも、蹴りません(笑)



あえて出すなら、猫パンチ。


蛇に猫って・・・。動物の喧嘩じゃないんだから。


違う土俵で、彼女と対話してみたいです。



え?俺の土俵ですか?


海蛇ですかね・・・。




『獄中の妻』



昔から言われ続けてきた。


「意味がわからない。」


あまり褒められたこともない。


褒められるとすれば、誰かの期待に帳尻を合わせたというだけだ。


でも。


そんな事実は、もう既に通り過ぎている。


獄中の妻。


彼女が何を見据えているか。


会いたい。夫に会いたい。


それは、強い愛でしかない。


そこに、何人にも認められたいという意思が働くだろうか?


世の中で、たった1人だけに認めて欲しいという気持ち。


他の女を殺してでも会いたい。


妻は、ただ1枚の紙切れに彼の似顔絵を描いているだけだ。





「風俗入店の事由」


 私は綾美。


風俗を始め、早くも1ヶ月が経った。私自身、夜のお仕事は絶対に


やらないと心に決めていた。だが、その何の疑いもない理由を根本から


覆す出来事があった。


ちょうど1年前、父と母が大喧嘩をした。母が、父の浮気を偶然にも見つ


けたらしいのだ。


以前から訝しげに思っていたらしい。けれど、母は余計なトラブルを引き


起こさないように、直接、1度も言わなかった。


母の最愛の人への配慮だったに違いない。そんな慎ましい支えが、


仇となり、思わぬ引き金を引いてしまったのだ。


それは、突然だった。


「あなた・・。どうして、私に言わなかったの!?」


「そんなに大きな声で・・・どうしたんだ?」


父は、急に声を荒げる母に躊躇した。母は、間髪入れず話し始めた。


不倫相手と思われる写真。父と見知らぬ女の人。


母は激昂した。


「こんなものがジャケットの中から出てきたの?どういうことか、説明してちょうだい。」


こんなもの。


普段から大人しい母が、取り乱した、捲くし立てる姿は初めて見た。


まるで機関銃だった。そこら中の椅子やフライパン。ダイニングキッチン


にあったソースや調味料を父に向かって投げつけた。


父は、宥めようとするほどに母が乱れた。


ソースのビンが割れ、絨毯に染みになった。ケチャップやマヨネーズが


壁にこびり付いた。


いや、今までが異常な家庭だったのかもしれない。父と母は仲が良く、


平穏過ぎた毎日だった。


母は、こんな事されるの、初めてだ!と言って父を罵った。私は怖くなっ


て、冷蔵庫の横で竦むように見ることしか出来なかった。


母はどんどんエスカレートしていった。


父を張り手で殴った。ネクタイを乱暴に掴み、どうやって説明するのよ、


アナタが何を言っても無駄よ、証拠は全部あるんだから、あなたと結婚した


のは間違いだった、馬鹿、早く死んで、上っ面だけは一人前ね、卑怯な人、


もう離婚するしかないわ、きちがい、変態、気持ち悪いから近寄らないで、


などと口走る。


中央のテーブルに覆い被さるような体勢で、母が父を首を絞めながら


押し倒す。皿やグラスが床に落ち、激しい物音を立てる。


「ほんと、最低!!」


母は、目が充血し、自分でも何を言ってるかわからない様子だった。


父をただ睨み、抵抗する度に平手打ちした。


「や、やめろ。落ち着いて話そう・・」


父の声にもはや覇気はなかった。


後ろめたさを感じさせる言葉が、母を激情の助長させているだけだ。


かれこれ、1時間余りが経過した。近所から駆けつけてきた親戚の


おばさんが、止めに入ってようやく収まった。


だが、母の態度は全く変わらず、離婚することが決まった。


私は、母側に引き取られた。親戚が間を取り持ち正式に離婚する時も、


母は、父の顔を1度も見ようとしなかった。


「いくよ、綾美。金輪際、この人と同じ空気を吸いたくないから。」


母の表情は冷たく、険しかった。私はそんな母に怖気づいていたから、


手を取られ、半ば強引に父と別れた。


もうあの頃の穏便な家庭には戻れない。そう考えると、涙が止まらな


かった。


私は、友人によく「家庭的だよね」と言われ、いつも幸せそうなんて


言われたりもしていた。


その事件から一転し、私は友人に顔も合わせられなくなった。


あれは、過去の私。


今は、ただ哀しみに暮れる、家庭崩壊を目の当たりにした被害者でしか


なかった。


辛かった。父や母の前で、慰めの言葉が見つからなかった。


それ以来、男性に対して嫌悪感を持った。父は円満な家庭よりも


不倫相手を選んだのだから。


風俗へ入店したのも、悲しみから離れるための些細な1つに過ぎない。


客はみな、父と同じ異性だが、そんな刹那的な気持を持って来店するのが


日増しに手に取るように解かるようになった。


母が喧嘩したあの日。私も家庭を持つと、あんな風に取り乱してしまう


のだろうか。


いや、絶対に嫌だ。


そんな気持ちを察してくれる男性などいやしない。


そう考えては、早朝、自宅に戻る。


家庭的と言われた、あの頃の幸せを私は未だ疑っている。




「知的な人ほど鬱になりやすい」



鬱って言葉。


昔、大学生だった頃、講義を聞きながら、肘をついて寝る体勢に


入ってた。


心理学って、興味はあったけど、いざやってみると、なんか意味のない


ものに聞こえたりする。あの頃、何も考えてなかったから。



鬱とか引き篭もりってなに?って。


自分が思うに、それを引き起こす原因の1つに、


人が考え続ける生き物って性質にあると思う。


先や将来を考える。


想像してみたり、妄想してみたり。


考えることは、人として成長させるし、幅を持たせる。


外からの見栄えも魅力となって現れる。


だけど、勿論、マイナス方面に向かうこともあって。


やたら悪夢しか浮かばないとか。世の中の腐りきった部分が見えすぎて


気持ちが前に向かないとか。


いつ死ぬんだろうとか。


考える。とにかく、考え出したら止まらない。



眞鍋かをりさんがプライベートが充実してなくて・・って言ってたけど、


それ以上に、楽しい出来事を想像して考えてるってことでもあると思う。


考える時間があるってことは、勿論、生活に余裕がある。


だけど、考えても理想の愉しみと、現実とのギャップを埋められなくて。


そういう状況なんじゃないかなって。


そういう意味でも、彼女は知的なんですよ。



友達も言ってた。


眞鍋かをりは、賢いんだって。


頭を使えるってのは、別に悪いことじゃない。


新しい遊びを考えるから、人って面白味が増すんじゃないのかなって。



だけど、そんなのは理屈であって、何の解決にもならないと


思う。頭がいい人なら、なおさら、解かってるでしょって話で。


僕が思うに、解決するには、まず体を使うことだと思う。



体が元気で溢れて返ってるのに、鬱で夜も眠れないなんて人、


聞いたことがない。疲れたら、よく眠れる。


どんな形であっても運動をするのが、1番いい。


あとは、不眠不休が続いてる人のケースなら、


自律神経を治すのに、規則正しい生活をする。


それ以外にないんじゃないのかなって。



体で疲労を感じるのは、人間らしさだと思うし。


疲れたら、考えたくても脳が休めって、命令を出す。



過去に、ポジティブになれなくて、悩んだりしたこともあって。自分自身。


だから、余計に楽しんで生きたいって思う。


マイナス思考は、深い想像から起きる。


何度も何度も積み重なって。


変えるには。


考えないでいい状況に身を置くか、楽しめる発想に切り替えるか。


どちらかしかないです。



あくまで、自分の場合ですけど。


辛い状況に立たされたりした時、意味なくアヒルの物真似とかしてます


もんね(笑) 手をパタパタさせたりして。


深く考えちゃ、ダメですよ。意味ないことしてますからガー(笑)


俺がアヒルになりきってるなんて、誰も気付かず通行人が通り過ぎてる。


ちょっと、それがまたおかしいっていうガー。



世の中には、意味の無い不可解なんて、沢山ある。


そこから、自分なりの意味を探してるのかもしれない。


その行為が、その人にとってポジティブになれる要素なら何でもいいんですよ。


考えが深く、悲観してるんなら、


想像のスイッチをニヒルから切り替えるべきです(アヒル)





やっぱ、友達の恋愛話を聞くのは、タメになりますよ。


この前、友達が彼女と別れそうって話をしてて。


いくら別れそうって言っても、彼女は彼女じゃないですか。


だから、話を聞いていくにつれて、なんで好きになったの?って


いう疑問を持ったんです。


そうしたら、友達が


「やっぱり顔でしょ。俺、綺麗事は言わないから。」


って答えて。


外見は確かに、人間だから『好み』があると思うんですよ。


絶対にかわいい子とか、綺麗系が好きとか。


別にそれは悪いことでもない。


だけど、もし、顔だけで恋愛をしようと思ったら、


顔でフラれても文句は言えないよね。


フラれなくても、別れる前に、「なんで、コイツと付き合ってんの」って


後悔するのは目に見えてる。


性格を無視してるし、最初から性格が合わないんだから。



やっぱり、どんだけ本気で恋をするかみたいな部分ってあると思うん


ですよ。恋愛って。


本気なら、相手の容姿も性格も好きなんだろうし、


恋で傷つく事もあるじゃないですか。


傷つかない恋愛なら、しないほうがマシですよ。


だって、後に何も残らないから。



昔、自分が好きだった女の子がいたんですけど。


本気で好きで。5回、告白しました(笑)


だけど、やっぱりマジになればなるほど、相手は重く感じるじゃないですか。


だから、上手くいかないのは当然で。


好き、好き、って突っ走ってた。今よりウブで若い時の話ですけどね。


でも、今考えてみても、あの頃の自分は純粋に彼女が好きで


付き合いたいって思ってたんですよ。


で、絶対、相手にその重たさは伝わってる。


伝わってるし、彼女の中にはずっと残り続けると思う。


「あの時、私が何回もフッた人」って。


まったく付き合ってもいない恋愛は、簡単に別れるより、ずっと


異物になって心に引き篭もる。


引きこもりの恋愛バージョンみたいな感じっすよね。


相手が女の子だったら、なおさら、残り続けてる。愛されたいって気持ちが


常にどっかにあるから。



長い人生とはいえ、そこまで「好き、好き」って言って愛されることなんて


数えるほどしかないじゃないですか。


何人から、本気で好きなんて言われました??絶対、少ない筈ですよ。


好きだったとしても、本当に好きだったら面と向かって、なかなか


切り出せないし。



恋愛で、相手に気持ちが伝わるのって、ごく少数の限られた人ってのは、


必然だと思います。


だから、顔がどうとか言う前に、別れてどれだけ傷つくかで、


恋愛の重みが解かるんですよね。



あと、ある人のブログで「心開くまで足を開かない」なんて言ってたけど、


じゃあ、どれだけ心を開かなかった人とセックスしたんだって話になる。


そういう経験をしてなくて、言ってるんだとしたら、


ブログ自体、上の空じゃないですか。


でも、裏づけとして、「私は100人くらいと遊びでHした」なんて


言ってると、自分に対する戒めでもあるブログですよね。


ただ、軽い遊びは、はっきり言わしてもらうと何も残らないですもんね。


残るのは、虚しさだけ。


後は、後悔と性病。



純粋に1人の彼氏・彼女が好きって堂々と言える人は、


カッコイイですよ。


本気で好きってなると複数はあり得ないですもん。


同時進行で、って言う人は、意図的に頭を使って、そう仕向けてるだけで。


やっぱ、その人でないと、合わないって思える人と


恋愛したいっすよね。重くても傷ついてもいいから。



そういう悩みとか抱えてる人がいたら、


是非、聞きたいですね。大体の場合、解決できると思うんです。


意外と恋愛って、自分の中で完結してる場合もあるし。


話を聞いて、感じ取りたいものもあるんで。


宜しくお願いします。


え?レフトハンドさんの恋話はって?


いっぱい出てきますよ、痛い思い出ばかりが(笑)





自分のキャパを計り知るってのは、進路や生き方の


道だと思うんです。


悩みって人それぞれあると思うし、こうしたら人生上手くいくなんて


いうのは、気休めでしかないから。


よく自分の中に答えがあるって言われるのも


そのせいだと思う。


自分以外の人の筋道を作れるのは、よっぽど人生を悩みぬいて


尚且つ、成功した人でしか答えようがないですもんね。


一部。


僕が言えるのは、その中のごく一部分だけなんですよ。


ある人は、どうでもいいっていうか、必要のない部分。


だけど、それに該当する人にとっては、


喉から手が出るくらい欲しいっていう。


自分は、スポーツをやってきた人間だから、それ特有の


悩みはすごく理解できるんです。


例えば、スポーツで飯食ってる人だったら、


肉体的な限界を感じるイコール、職を失うっていう悩みがあるし。


それは、ちょっとした体の故障で気付いたりする。


だから、余計に考える時間も長いし、少しずつボディブローみたく


蝕んでくるのが、直で感じ取れて。


「もうダメなんじゃないか。」


そう思うのは、常ですよね。


肉体的なピークってほんの一瞬でしかないんです。


普通の仕事だったら、もっと長いスパンで考えられるところを


一瞬、一瞬で発揮しなきゃいけない。


だからこそ、1日感覚で動くっていうのがベストなんじゃないかなって。


そう思います。



後は、辞めた後の燃え尽き症候群。


高いレベルで活躍するスポーツマンほど、反動はでかいですよね。


急に身体を動かさなくなると、不安に陥って、精神的にも辛くなっていくって


やつで。かなりの脱力感です。


何もしたくなくなって。


引きこもりになったり、自分の意思とは裏腹に、動かなくなっちゃったり


するんですよ。


でも、スポーツやってる時は、その事で頭がいっぱいになるくらい毎日、


考えてるわけじゃないですか。


それが急に辞めて、『何も無い』状態になる。


想像するほど、怖いですよね。


だから、第2のレースって考えて、人生を真っ二つに分けるっていう風に


捉えるのがいいかもしれないです。


完全に別物だと。


だから、普通の人より、人生を2回分、楽しめるって。


それプラス、今までやってきたスポーツの技術をどこかで


使えれば、新しい組み合わせが出来て、面白いんじゃないかって。


僕の場合は、そう考えてきました。


で、悩みって、それだけで解決する問題じゃないんですよね。


よく耳にする話だと、自衛隊で長年やってきた人が、肉体を


苛める場所がなくなって、精神的に追いやられたり、


あるいは、老人介護が進んでるスウェーデンでは老人の自殺率が


相変わらず下がらなかったりだとか。


考えるのも一種のトレーニングですもんね。


考え慣れてるか、慣れてないかの違いです。


普段の生活から何も考えてないと、肉体だけが先走る。


やっぱり精神と肉体って繋がってるし、考えて物事を行動するのが


人間として生きていくってことなんじゃないかなって。


ということは、身体を動かす事が得意な人は、考える癖をつける。


考えに耽るのが得意な人は、身体を動かす、


とにかく、バランスですよね。


目に見えないけど、肉体と精神の中間に目標を置くのは、


日頃からやってみるといいんじゃないかなって。


僕も最近は、そう思って両方のバランス感覚を


大事にしてます。



どうですか?


違う意見があるって人がいたら、是非、教えて下さい。




「砧系お嬢様の初お見合い」


(ナレーション)


そこは、世田谷区砧でござります。この高貴に満ち溢れた街には、


まだ世の中の「いろは」の『い』の字も知らぬ、未婚のお嬢様が


住んでいらっしゃいます。


さて、本日も、ご結婚をお控えになっていらっしゃるお嬢様であらせる、


大河内 由香里 様のお見合いが誠密やかに営まれる模様で


ございます。舞台は、美しい日本庭園が一望できる由緒正しきご家庭


でございまする。ご親族も同席し、人生初のお見合いでございますの。


それでは、皆様、ごゆっくり得とご観覧くださいまし。



父「由香里。今日は、初めてのお見合いだな!普段から教えてきた

 マナーを守るように!」


母「お父様ったら、硬いのよ、表情が。今朝から、緊張しっぱなしで。」


由「母上、本日の為に、準備万端です。父上にも、ご迷惑をおかけ致さぬ

よう、事を進めて参ります。」


父「うむ。その意気込みだぞ、由香里。」


母「もぉ、お父様ったら!」


ピンポン

(チャイムが鳴り、一同、動揺)


母「わたくしが、今、出ますの。待っておくんなまし。」


父「早く出ぬか。相手を待たせるとご無礼にあたる。」


母「はい、はい、今行きますよ。」


ドアが開く

(母上が、玄関にて正座をし、丁寧にご挨拶で出迎える)


見合い相手が、一張羅で門を跨ぐ。

(以下、見とする)


見「超、でけえよ、この家!」


母「ええ。お褒めくだすって。有難うございますの。」


見「いやぁ。参ったな。こんな家があるんだねぇ。」


母「さぁさぁ、お上がりになすって。」


見「何このスリッパ!虎の毛皮じゃん!すげぇ。」


見合い相手は、ご家庭に入るや否や、戸惑いを隠せない様子。

本日のお相手は、何しろ、元野球部の大学生4年生の大樹君

でございますから(笑)

中へ通される、ご一行。襖を開け、初対面でございますの。


見「おっ!超美人じゃん!マジかよ」


父「なっ・・(絶句)」


母「まぁまぁ、お父様、今日は娘がヒロインでございますから。」


父「そ、そうだな。今日は何卒、宜しくお願い致す。」


見「ああ。おじさん、よろ~。」


由「初めまして、由香里と申します。」


母「さぁ、座布団へお掛けになってくだしゃんせ。」


見「あ~らよっと。」


父「(我慢して)大樹様と存じ上げましたが、いや、大樹君といったかな。」


見「うん。そうだけど?」


父「ごほん(咳)。まずは、自己紹介をしてくれぬか?」


見「いいよ、おっす。俺、元野球部。今は大学行ってんだけどぉー」


母「有名大学の4年生ですものね。」


見「そう。親のコネだけどね!」


父「なぬっ!!」


見「今時、なぬなんて、古いでしょ。」


母「これ、お父様。由香里。あなたも存じ上げなさい。」


由「はい。母上。わたくしめ、当家6代目、長女でございます。

 今日は、お暑い中、来てくださって、何よりです。」


見「そうそう。超アッチーの!来る前にアイス食べてたんだけど、

 溶けちゃってさぁ~(笑)」


由「愛す?」


見「ア・イ・ス!アイス食べたことないの?」


母「当家では、抹茶のシャーベットしか口にしませんもので・・。」


見「へぇー。変なの。」


父「むむむ!!」


見「だから、むむむなんて言わないって、おじさん。」


母「(冷や汗を掻きながら)まぁまぁ。今日は、アイスが溶けるほど

 お暑うございましたものね。」


見「俺んち、すぐそこだけどね。」


由「どちらに御住まいでございますの?」


見「俺?砧のアパートだよ。4畳1間!」


由「4畳と申しますと・・・」


見「大体、2人が寝そべってギュウギュウだよ。」


由「牛?」


母「家の御手洗いより、少し狭いくらいよ。」


由「まぁ、そんな窮屈な場所で、牛をお飼いになられてるなんて・・。

 信じられませんわ、母上。」


見「牛じゃねーよ。俺が住んでんだよ!よくわかんねーなぁ!」


父「それより、大樹君の父君と母君は、何処へ?」


見「え?母ちゃんは、スーパーのパート。親父は、蒸発中だけど?」


父「わしとした事が、聞いてはならぬ事を。すまぬ。」


母「ご免遊ばせ。」


見「いいよ。別に友達も笑ってるし。てか、由香里ちゃんは、彼氏いんの?」


由「カレー?」


見「ちがう、彼氏!」


母「由香里、所謂、恋人はいますかと申してるのよ、このお方。」


由「え・・え・・いませぬ。」


見「マジで?こんなカワイイのに?」


由「河合?」


見「いや、そこ伝わんないの、おかしいでしょ?」


母「お褒めに授かったのよ、由香里。」


由「有難うございまする。」


見「母さん、通訳なの?マジ、うけんだけど!(笑)」


父「それでは、どのような女性が好みか、お聞かせ願いたいのだが・・」


見「硬すぎんだけど、さっきから!由香里ちゃんとか、好みだよ。」


母「都下?」


見「漢字、やめようよ!」


父「『とか』というのは、2人以上の場合を指すのだが。」


見「国語の授業かよ。」


由「日本文学はお好きでございますか?」


見「そこでその質問もおかしいよね。」


母「あら、まぁ。大樹様は、文学青年ってわけね。」


見「勝手に話、作るなよ。」


父「平家物語ぐらいは、読んでおるだろう。」


見「過大評価だよ。」


由「まぁ。教養がおありですね。非常に知的な方と見受けました。」


見「偏差値30なんですけど・・(苦笑)」


母「まぁ、謙遜がお上手ね。」


見「どこまで、持ち上げれば気が済むんだよ!」


父「なるほど。これは、わしとしたことが。百聞は一見にしかずじゃな。」


見「こえーな、オッサン!どこで、俺の情報ゲットしてんだよ。」


由「月等?」


見「日本語、喋れよ!」


母「まぁ、文学青年ってわけね。」


見「それ、さっき聞いた!」


父「軒並み、嘘ではなかったようじゃの。」


見「スパイかよ。」


由「お気に召されましたか?」


見「どこで気に入るんだよ!?」


母「これはいけません。お汗をおかきになってますの。

 アイスでも、お食べなさいます?」


見「あるんじゃん!!」


父「一杯食わされたな!あっはっは。」


見「俺の台詞!俺の台詞!」


由「これで、結婚相手候補として、名を連ねましたね。」


見「ナレーターかよ。」


母「本日は、お越しくださって誠に有難うございました。」


見「もう来ねーよ!!」



こうして、初のお見合いは不成立に終わったそうな。


砧の父上殿は、今回の不慮を非常に悔やまれ、当家の


恥と言わんばかりに隠蔽したそうでございます。


お嬢様のご結婚は、何時になるか。


吉報が待たれる、今日この頃でございます。




<了>