お久しぶりです。
都知事選候補の行方を見守っていました。
前回、「真の市民の代表」が立候補する必要を書きましたが、石田純一さんが、条件付きながら名乗りを挙げました。
私も正直、名前だけ出た時には「えっ!?」って成りましたが、市民団体からの要請によるものだと聞いて納得いたしました。
待機児童問題や子育てをめぐる問題、少子化対策に特化した政策を目指すということでした。オリンピックの話など一っ言も出て来ませんでした。
実にすがすがしい!正直、若い世代は子育てなどに追われて、「オリンピックどころじゃねえよ!」って方も多いのです。
彼は、そういった市民の代表としては、的確なのではないかと思います。
しかし、ここで問題になっているのが、石田さんの仕事と収入の問題です。
彼の家族や事務所サイドには、反対している人も居るようです。
それは当然でしょう。
メディアへの継続しての出演も出来なく成るし、CMも全て降板することになる。
年収も、もし都知事に成ったとしても、1/10に成るそうです。
この石田さんのケース、まさに私が言いたかった問題を体現しています。
「なぜ、市民の代表を立候補させられないのか?」
それは、市民の代表者たるものの、仕事と収入が絶たれてしまうからです。
一度知事や議員に成ると、特別な年金が支給されます。
だから、政治家を辞めた時点で60歳を過ぎていれば、退職金と多額の年金で、優雅な老後を過ごせます。
しかし、それより若かった場合、再就職をしないと、収入は有りません。
石田さんの場合、退職時には年齢的に年金を受給出来ます。しかし、彼は売れっ子のタレントとして現役であり、今後もまだまだ稼げるでしょう。
それを投げ打たないと、知事には成れません。
これが一般人だと、さらに大変になるわけです。
だから、40代以下の政治家が少ない。政治家に成りたくても、相当な後ろ盾が無い限り、全てを失う可能性が高いからです。
カナダ首相をはじめとして、今、若い政治家が活躍しつつあります。
日本でも、現役で働く世代や、子育てしている世代から代表を出すべきだと、私は思うのですが、それがとても難しいのが現実です。
では、その問題を、いかに解決するか。
実は私の周りにも、いわゆる「ポスドク」という方が結構いて、皆さん、学歴や能力に見合わない収入しか得られていません。
理由は、彼らが、「研究者として研究をする」そのことだけに注力してきたからです。
もちろん、25~27歳で大学院を卒業し、普通に新卒者採用で企業や役所に勤める方もたくさん居ます。
また、大学の教員として採用され、研究を続けている方も、ごく少数ですが居ます。
しかし、「ポスドク」に成る方は研究に没頭するあまり、留年や留学をして、気が付くと、新卒者採用にかかる年齢を過ぎてしまいます。
また、本当にごく一部のものしか成れない、大学教員に採用されるために、20代半ばから30代半ばを棒に振る方も居ます。
実は、大学教員として採用されるのは本当に運で、それは大学教員には採用基準も無く、資格も無いからです。つてを頼り、教授会に名前が挙がるのを、ひたすら待つしか有りません。
私がお世話に成った教授方も、若い頃は食べて行けずに、奥様に食べさせてもらっていた、何てエピソードがたくさん有りました。
「ポスドク」の方達は、多くが非常勤講師などで食いつないでいます。
もともと期間が限られる仕事なので、離職することに対するリスクが少ないです。
そういう方を、各地域に有るコミュニティーが各々少しづつお金を出し合って、代表に立てて、立候補させるのです。
「ポスドク」と言えども、結婚し、子供も居たりします。さらに生活も苦しいので、市民が持つ問題を良く知っています。
頭も良く、学歴もそん色無い。候補者としては、最適だと思うのです。
問題は、候補者を立てるコミュニティーを組織化し、存続させることです。
それには、まず、我々有権者が、高い政治参加意識を持つ必要が有ります。
おそらく、高い教育を受けている日本人なら、皆、多かれ少なかれ政治に関心は有ると考えます。
しかし、現実には政治参加を実行に移している人は、本当に少ない。
理由は、簡単ですよね。仕事と生活に追われているから。
どこの企業でも残業が常態化し、休日出勤も増えている。皆、疲れ切って、ただでさえ少ない休日には、体を休めることで精いっぱい。なのに、接待のゴルフや飲み会、子供の行事参加などがたくさん有る。
はっきり言って、一般市民に政治参加など、無理なんです。
では、それをどう解決するか?
今、アメリカでは大統領選挙の真っ最中です。
候補者にいろいろと問題が有り、アメリカにとどまらず、世界中の関心を集めていますが、ここではその辺はおいといて、アメリカにおける市民の政治活動を見てみましょう。
アメリカはNPO団体の先駆けで、政治活動を主としたNPOが、市民が政治に参加する窓口になっています。
日本にもそのようなNPOは多く存在しますが、アメリカと比較すると話にならないくらい、まだ少ないほうです。
これも上に書いた理由によると思われます。
では、アメリカはどのようにして、多くのNPO団体を作ったのか?
私もアメリカの田舎のほうですが、仕事で長期滞在したことが有ります。
滞在したホテルは、アメリカのどこにでも有る、モーテルよりは1ランク上で、朝食が出るビジネスホテルでした。
ちょうど私の部屋の前に会議室が有ったのですが、日曜日に出かけようと部屋を出た瞬間、びっくりしました。
会議室だったところには、簡単な演説台が用意されていて、そこに神父(牧師かも知れませんが)が立ち、多くの人がその説法に耳を傾けていました。
日曜のミサです。しかもホテルで。
確かに、旅行者には地元の教会には入りづらいかもしれないし、場所も分からないです。
アメリカ人に聞いたところ、どこのホテルにもこういう部屋が有って、日曜日には必ずミサが開かれるそうです。
驚いたのが、これが法に定められているということ。
日曜日の午前中に街に出ると、ほとんどの店が閉まっていて、開いているのは、無人のコインランドリーくらい。人もほとんどいない。
まず、日本と違うのが、宗教活動を法がサポートしている。宗教活動を妨げることを違法としている。日曜日の午前に出勤を促した時点(もちろん、ライフラインや病院など例外は有る)で、その企業は罪に問われます。
それと同じ扱いなのが政治活動です。
「今日、地元で、ドナルド・トランプが開く政治集会が有る。だから、今日は早退する」
これを妨げて仕事を強要することも違法です。当然のように、上司まで皆、早退する(支持政党が違う場合は別です)。
日本でもまず、政治参加を妨げる事を防ぐことを法制化し、企業に政治参加への協力を促すことから始めなければいけないと思います。
だから、経団連と結託している政党が政権を握っている以上、それは無理。そこから変える必要がありそうです。
さて、候補者の好例として挙げた「ポスドク」にすら成れなかったわたくし。
「ポスドク」の方々もそうですが、一度ドロップアウトした者には、容赦無く底辺として生きる事を強要する日本社会。
今後は、その辺の問題に触れて行きたいと思います。