「ベーシック・インカム」が、どのような未来をもたらすかを考えてみたいのですが、その前に、そもそも、なぜ機械に人間の仕事が奪われることになるのかを書きたいと思います。
前回、フリーランスの増加とともに、仕事のほとんどが自動化されて、人間の仕事が奪われる話を中心に書きました。
ロボットやAIの進化とともに、それらが人間の仕事を奪うという予想は、ケンブリッジ大学の教授がまず発表し、それに追随するかたちで、経済研究所などが、その予想を補足しました。
産業革命以来、人間の代わりに機械が仕事をするようになったわけですが、それが今後、急速に加速するであろうという予想です。
この予想に対し、なぜか明確な理由の説明がなされていない気がします。
そこを、自動化の一端を担う私が、ちょっと簡単に説明したいと思います。
仕事の自動化の理由①
「人はミスをする」
仕事の自動化には様々な理由が有りますが、何と言っても、この理由が一番です。
人が作業に介在する限り、必ずミスが起こり、その結果、不良品を出したり、人がケガをします。
その作業が事務処理で有ったり、サービスで有ったり、営業で有っても同様で、なんらかの損害を被ります。
また、車の自動運転が一般化すれば、大幅に交通事故が減るでしょう。
不良品が減る。ケガが減る。損害が減る。
これが単純に利益や人々の幸福につながるということです。
機械も時折バグを発生しますが、バグは大方、一度取り去れば、二度と繰り返すことは有りません。
仕事の自動化の理由②
「モノを安く作れる」
一度設備を導入してしまえば、後は最低限のメンテナンスだけで、材料を投入するだけでモノが作れてしまいます。
これは製造業に限らず、一次産業の農林水産業、三次産業の飲食などのサービス業も同様です。
特に日本の農業は、TPPへの加入によって、大打撃を受けることが予想されます。
しかし、地産の作物の需要は必ず有るでしょうし、経費を削減出来れば、輸送費が掛からない分だけ、海外産より安く出来るはずです。
農作物や畜産、養殖などでも、自動化を進める必要が有ります。
また、多くの中間層、「中流」と呼ばれた人たちの収入が下がります。
外食産業も、大幅なデフレを強いられることでしょう。
サービスや調理などに、ロボットやAIを導入する必要に迫られます。
すでにスーパーのレジなどで、セルフサービスが導入され、ごく初期のAIが活躍し始めています。
取引のうえで現在欠かせない、営業活動も例外では無いでしょう。
実際に人が動く機会は少なくなり、商品選定などで、AIが活躍すると思います。
仕事の自動化の理由③
「格差を無くす」
現在の経済モデルは、綺麗なオフィスに居る投資家や経営者が、工場や建設現場を管理し、そこで一般的な労働者が、体を使って働くというものだと思います。
自動化が進めば、少なくとも、汗を流して働く必要は無くなるし、従来なら労働者になっていた人たちが、投資家の側に回ることも可能と成るでしょう。
労働に充てていた時間を資金運用に回し、AIを駆使しれば、少ない元手を大金に変える人も出てくるでしょう。
さらに、従来の投資家が投資した資金が、多くの人に分配されることにも成るし、多くの特許が時効を迎え、技術が解放されることで、より、富の分配が進むと思います。
以上の理由から、多くの人が、自動化を必然の結果と考えているようです。
”誰が自動化を進め、資金を出すのか?”
こればかりは、今のところ、各企業の自助努力に任されています。
しかし、遠くない将来には、制度化もされて、資金も確保されると思います。
自民党の小泉進次郎議員が、いまのところ、これらの改革の急先鋒のようです。
彼の活躍に期待するところです。
”ベーシック・インカムの資金は?”
これも自動化が進み、そのうえで確保されていくと思います。
これまでの実験的なベーシック・インカムでは、一人当たりに支給する金額も少額でしたし、支給人数も少数でした。
私が必要だと考えるベーシック・インカムは、日本の場合だと、生活保護費と同額程度の月10万円ほど、対象は、0歳以上の全てです。
未成年の収入は、親が管理し、生活費に充てるのが良いと思います。
今の生活保護は、成人のみを対象としていますが、それがそもそもの間違いであり、子供の貧困を生む原因です。
しかし、そうなると、膨大な資金が必要と成ってきます。
過去のベーシック・インカムの実験結果を端的に言いますと、悪い結果には成らなかったとのことです。
しかし、それは、限定的なものであったことが原因かも知れません。
みんなが、月10万円をもらえるようになったら、社会はどうなるのか?
予想は困難を極めると思いますが、次回、いってみましょうか。