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大学中退者のその後の後

フリーランスです。仕事の合間の息抜きツブ。

昔から良く言われてきたプロパガンダが「老後のために貯金しなさい」です。

 

また、一昨年には「老後2000万円問題」などというのも出てきました。

人生100年時代に突入して、「平均的な老後生活を送るには年金だけでは足りず、自前で2000万円ほど準備しないと足りない」という試算です。

 

これらに対する私見を述べさせていただきます。

 

まず昔から言われてきた貯金は、単純に銀行の預金集めのためと、国が国庫を潤すためのプロパガンダだと言えます。

 

銀行関係者が預金を集め、それを資金に金融商品を売って利益を出すために国民の不安を煽った。

 

そして政治家や官僚が己の失策を覆し、国民に国の借金を負担させるために、国が相続税などで死後に資産を没収出来る形に持って行った。

 

「なんて、うがった見方なんだ」と思われる方も居るかもしれませんが、これが事実だと言い切れます。

 

なぜなら、国民皆保険である年金制度も有るし、年取って働けない人のために「生活保護」という制度も有るからです。

 

それでも、「十分な生活が送れるのか?」という不安をお持ちの方も多いと思います。

 

これからの時代の老後

 

まず、老後も仕事が続けられるのかどうか。

 

以前のブログでも書きましたが、どの企業でも人員整理をする基準の年齢を45歳以上としているのを見ても、60代以上の人が仕事を続けるのは、現代では難しいと言えます。

 

では、60代や50代で引退して生活が出来るのか?

これも難しいでしょう。

 

まず、年金の受給年齢の引き上げが検討されています。

年金の資金は、主に現役世代の納付する国民年金で、ずっと自転車操業状態です。

少子化のために、資金は先細りなのが確定しています。

 

引退してから年金を受給するまでの期間が長すぎます。

 

それを補うのが自己資金ですが、これも年々退職金が減っているために厳しくなっています。

最も高い時期と比較して、すでに600万円以上下がっています。

 

子供がいる家庭では、2000万円という貯蓄額は現実的では無いでしょう。

 

そうすると、やはり生活保護が現実的なのですが、生活保護費の資金は地方自治体の予算から出さないといけません。

 

年金同様、自治体の予算となる現役世代が払う税金も、どんどん先細りです。

 

年金をもらえない60代が全員、生活保護を受給した場合、どこの自治体だろうと破産してしまうでしょう。

 

前述で「生活保護もらえばいい」と書きましたが、それは憲法で保障されているからです。

しかし、現状では憲法を守り切ることが出来ないわけです。

 

現状に合わせた対策が必要だということです。

 

余剰人員を一次産業にまわす

 

今やGAFAが世界の富を独占しつつあり、自動車業界でも、企業価値でトヨタ自動車をテスラモーターズが抜いてしまいました。

 

このようなテクノロジーに完全に依存している世界では、普通の人や年配者がお金を稼ぐことは容易なことでは無いです。

 

そこで私が提案したいのが、職にあぶれた人たちを、一次産業に従事させることです。

 

いくらテクノロジーに依存しようとも、人が口にするものは変わることは有りません。

 

そして今後、先進国では少子化が進みますが、途上国では人口が爆発して、世界的な食料危機が訪れることが予想されています。

 

さらに日本ではすでに海外産の食料が値上がりし、やがて国産のほうが安くなる可能性が高いです。

 

それらを鑑みて、一次産業に力を入れる必要が有ると考えます。

 

また、一次産業に従事すれば、例えば今のようなコロナ危機によって売り上げが下がったとしても、最悪、自分で作った食料を食べれば、何とか生きていくことは出来ます。

 

今の農業や漁業はかなりの労力が必要で、60代以上が就業するのは少しキツイかなと思います。

 

そこで農業は自動化を進める必要が有ります。

漁業も、養殖を中心として自動化し、年配の方でも作業できる環境が必要でしょう。

 

家電が売れなくとも、車が売れなくとも、自分たちの食料と輸出出来るだけの量の食料を生産できれば、今後も何とか生きていくことは出来るでしょう。

前々回、「就職氷河期世代がすくわれないわけ」と題して、この世代を代表して書きました。

 

その中で、「40代の独身者が今さら結婚するの無理」と書ききってしまい、お𠮟りもあるかなと思っていましたが、今のところそのような反応は有りませんね。

 

実は、こんなことを言いきってしまったのには訳が有り、知り合いの結婚コンサルタントから話を伺っていたからです。

 

男女ともに、40代以上になると、婚姻の成約率がぐっと下がってしまうそうです。

 

40歳を境に男女とも結婚の難易度が劇的に上がる

 

男性側だと、必ずと言っていいほどの割合で、自分が40だろうが50だろうが、30代前半以下の女性を希望するそうです。

おそらく、皆さん、子供が欲しいからだと思います。

 

一方、その30代前半以下の女性たちはほとんどが同年代とのマッチングを望むそう。

 

つまり、40代以上の男性の希望が通ることは、ほとんど無いわけです。

 

そして女性の場合、40を超えた時点で、ほぼ申込みが0になってしまうそう。理由は前述のとおりです。

 

結婚相談所が公開するデータを見ると、40代後半の未婚の人が結婚に至る「成婚率」を見ると、0.1%ほどです。

つまり、40代後半の未婚の、1000人に1人しか結婚できないのです。

 

そしてその理由が、主に子供に有るわけです。

 

少子化から見える問題

 

「リベラルの浸透が招く危機」と題したブログでも書きました。

そちらもご参照ください。

 

そちらでは政治的な面と、純粋に子供を増やす話でしたが、今回は経済的な面と結婚観とをからめて書こうと思います。

 

少子化の何がマズいのかというと、何と言っても経済が縮小し、景気が低迷することです。

 

逆に言うと、高度経済成長期は、単に人口が増加したことで起こったとも言われております。

 

日本が景気低迷に入って、もう30年近く経とうとしています。

せめて、現状維持にはしたいところです。

 

前述のとおり、子供を望む人は結構多いのに、なぜ少子化が起こるのか。

 

これも前述しましたが男性側が、余裕を持ち過ぎているのか、適齢期の女性の対象となる年齢を過ぎてから結婚を意識する方が多いのです。

 

近年の女性の40代以上の未婚率は、男性と比べると低いです。

生涯で見ると、男性が約25%、女性が約15%です。

 

男女比はほぼ完全に1:1なので、一部の男性が複数回結婚しているのが分かります。

 

9割近い女性が最低1度は結婚しているのに、男性は4人に1人が生涯独身です。

 

男性側に少し問題が有りそうです。

 

少子化を止めるための、まず一歩

 

1960年の男性の未婚率は1%台で、女性より低かったです。

この時代と現在の違いとは何でしょう。

 

当時の話を聞くと、「お見合い」が盛んであったことが分かります。

 

また以前のブログでも書きましたが、女性が家庭に入る以外の選択肢が無かったことも一因だと思います。

 

ここから見えて来るのが、「お見合い」を今こそ復活させる必要が有ること、そして、女性に「結婚て良いものだ」と思わせる必要が有ること。

 

女性のほうが未婚率が高いということは、女性が複数回結婚を経験していたということで、つまり、結婚が女性にとって良いものであった時代だということです。

 

ただ、これに関しては当時は男性がみな稼ぎが良くて、女性が稼げ無いという時代背景が有ったためで、現代と単純には比較は出来ません。

 

「お見合い」に関しては、2021年度から、各自治体が中心と成って、お見合いを進める計画がすでに始まっています。

こちらに期待したいと思います。

 

男性の意識を教育で変えていく

 

前述の結婚コンサルタントからも聞きましたが、正直、女性から見て魅力的とは言い難い男性が、40歳を過ぎて、若い女性と結婚したがる例が非常に多いと。

 

これには、母親の影響が大きい気がします。

男性の母親が「まだ大丈夫」などと本人に言っているらしいのです。

 

この年代の母親の時代では、通用した話なのでしょうが、現代は全く違うということを、外部の人間が男性本人に言ってやる必要を感じます。

 

まだまだ十分とは言い難いですが、女性も稼げるようになっていること。そして、逆に男性は昔ほどは稼げ無くなっていること。

 

景気が低迷すると、逆に婚姻率が上がるというデータが有りますが、これも収入の男女差が大きかったからこそ起きた現象と言えるでしょう。

 

男女差が昔ほどではなくなった現在、景気低迷が婚姻率に直接影響するとは考えにくいです。

 

ということで、ある程度稼いでさえいれば、40歳だろうが50歳だろうが若い子と結婚できると思い込んでいるオジサンになってしまう前に、男性に危機感を持ってもらう必要が有るわけです。

 

男性の9割以上に結婚願望が有るというデータが有ります。

40代になる前に現実を知ることで、婚姻率が上がり、しいては少子化が抑えられる可能性が有ると思います。

 

まず、義務教育の段階で未婚率などのデータを全員に見せて、今後の人生のビジョンを少し描かせる。

 

「人生なんてどう転ぶか分からない」というのが、ほとんどの日本人の考えではないでしょうか。

 

しかし、日本の教育は海外と比べても、若年層に具体的な将来のビジョンを描かせる教育に乏しいと思います。

 

結婚観に限らず、ライフワークバランス全体を、若い人達に考えてもらう必要が有ります。

 

そして、結婚そのものに関する知識と共に、恋愛や性に関する教育ももっと必要だと思います。

イギリスなどではティーンエイジャーに避妊具を配ったりしています。

 

「避妊具の普及は少子化の抑制と逆の行為」だと思われがちですが、10代での出産が、将来的に貧困を招くというデータが有ります。

貧困は、計画的な子作りの妨げになります。

 

まず、短期的な行為には避妊を勧める。

次に「結婚するには恋愛が必要」と教える。

そして「恋愛が難しいと感じたら、なるべく早くお見合いする」ことを勧める。

 

これを学校教育で教える必要が有ると思います。

先日、ある大手企業に勤める友人に電話を掛けました。

 

平日の日中でしたが、このご時世で友人も自宅でテレワークだったので、ほんの数分会話するつもりでした。

 

その時に、やや迷惑そうに「自宅と言えどテレワーク中だから、対応は難しい」と言われてしまいました。

 

ちなみにその友人の仕事は回路設計です。

 

私は真面目に、友人が何を言っているのか分かりませんでした。

 

私の仕事はプログラマーで、個人で自宅で仕事をしています。

たまに打ち合わせで客先に行ったり、ロボットなどのハードウェアの組み込み系の場合は、現場でデバッグしたりしますが、9割が自宅作業で、コロナのずっと前からテレワーク状態です。

 

そのような作業状況で、頻繁に電話をしたり、オンライン会議をしたりはしません。

そもそも必要が無いし、プログラムというアウトプットが作業目標なので、そんなに頻繁に会話ばかりしていたら、納期に遅れてしまいます。

 

その友人も、回路の設計図というアウトプットが作業目標です。

ですので、当然その友人も同じような環境だと思っていたのですが、どうやら状況が違うようでした。

 

おしゃべりが仕事の人たち

 

友人に自宅での作業状況を聞いたのですが、オンラインで上司や同僚と常に会話しながら作業しているそうです。

 

「そんなの効率が悪くないか?」と聞いたところ、入社以来、社内でもずっとそうなのだそう。

 

作業に必要な会話かというと、そうでもないと。

内容は、上司の作業進捗の確認、製造担当者の作業進捗の確認、同僚や後輩の問合せなどなど。

 

私も経験が有るのですが、実際自分が作業を進めるために必要なやり取りはほとんど無く、ただ誰かの問いに答えているだけです。

 

では、その会話が本当に必要なものなのか?

答えは”NO”です!

 

100歩譲って、同僚や後輩の問合せに答えると、自分自身の担当する作業は一旦止まりますが、プロジェクト全体の進捗が進む可能性が有り、その結果、自分や全体が利される可能性は有ります。

 

しかし、上長や他部署の確認など、必要の無い作業です。

 

もちろん、作業進捗が遅れていても、嘘をついて申告しないような部下が居る場合は別ですが、そんな人間はそもそもそういう作業をさせてはいけません。

 

そもそも上長は、きちんと(残業無しで)納期に間に合うようにあらかじめ調整し、各メンバーに仕事をふるのが仕事です。

なのに、なぜいちいち確認しないといけないのか?

 

そもそも、影響が有るとはいえ、なぜ他部署の人間がいちいち確認してくるのか?

 

これらは、日本企業に昔から有る、悪しき習慣です。

友人が勤める、日本を代表するような大手企業ですら、その悪習から抜けられません。

 

実は必要の無い会話を、主な仕事にしている人が、意外と多いのです。

 

要らない管理職

 

 

 

↑こんな記事(著書)が有ります。

 

上司の電話やオンラインや直接の会話でも、進捗の確認などは、この中に出てくる「ブルシット・ジョブ」です。

省こうと思えば省ける、必要の無い作業です。

 

いわゆる「プレーイング・マネージャー」という肩書が有りますが、自分自身も作業を分担していれば、ちょっと無駄口をきく管理職でも、そこまで効率を落とすことは無いでしょう。

 

しかし、ただ中間報告を受けるだけの人材が、本当に必要でしょうか?

 

むしろ個人の作業効率を落とす、マイナスの存在です。

 

私もこのような人を知っていますが、常にしゃべっています。

しかし内容は無く、要するに、さも仕事をしているような、単なるパフォーマンスです。

 

皆さんも心当たり有りませんか?

 

新橋で叫ぶサラリーマンたちに告ぐ

 

最近は新型コロナの影響で目にすることも無くなりましたが、コロナ以前に、東京の新橋駅付近で、サラリーマンにインタビューするニュース番組が多く見かけられました。

 

夜のインタビューともなれば酔いの勢いも手伝ってか、昨今のIT化の流れに対し、「そんなもの今さら勉強出来ない。殺す気か!」などと叫ぶ40代以上の輩も、数多く見受けられました。

 

そんな輩に告ぐ。

「アップデート出来ない者は去れ!」

 

確かに40を過ぎて、今までのやり方を捨て、難しい勉強をするのは、さぞかし苦痛でしょう。

 

平日は終業早々に一杯引っかけたいし、休日はゴルフに興じたいでしょう。

 

でもね、時代が変わっちゃったのですよ。

 

嫁さんと子供に良い暮らしをさせたいのなら、新たなテクノロジーを学ぶべきです。

 

「調整役」という名の、しゃべることだけが業務になっている管理職は卒業しましょう。

 

勉強して、”DX”(デジタルトランスフォーメーション)を進められる、必要とされる1割の管理職になりましょう!

 

私の世代は、高卒だとバブル期に有利な条件で就職し、大卒だとすでにバブル崩壊後でやや厳しく、院卒だと就職氷河期という、ちょうど境目の複雑な世代です。

 

同年代だと、高学歴ほど就職に苦労したという、唯一の世代でも有ります。

 

留年を繰り返したうえ、大学を中退した私などは、それはもう・・・

※過去のブログをご参照ください

 

先日、あるネット記事を読みました。

「日本は一度レールを外れると再起不能というが、そんなこたあ無い」

という内容でした。

 

この記事の筆者は、引きこもりを経験した後、大学に進学→外資系に就職した逆転人生を送っており、確かに努力すれば・・・という話が出来る立場には有ると思いました。

 

また、超大手企業OR自営業という、超格差社会にすでになっているアメリカや韓国などと比べれば、まだましだということです。

 

確かにここ最近の、就職氷河期世代を救済する政策により、中小企業を中心に正規雇用が増えました。

 

起きなかった第3次ベビーブーム

 

私の世代は第2次ベビーブームに生まれた、いわゆる団塊ジュニアです。

この世代が今までの出生率で子供を作ると、第3次ベビーブームが起きたはずでした。

 

ところが実際には、出生率は大きく下がり、ベビーブームは起きませんでした。

 

結婚年齢が上がるなどの理由も有ったと思いますが、一番の理由は、就職氷河期に当たったことで収入が安定せず、それが理由で婚姻率が下がり、結婚した人も2人目以降の出産を渋るなどしたためです。

 

ずっと非正規雇用、低収入よりはましかもしれませんが、40代に差し掛かったこの世代が、今さら救われたところで戻らないものも有るのです。

 

きっとこの世代には、「もしもっと若いうちに救われていたら、きっと家庭や子供を持っていた」という人がたくさん居るはずです。

 

中小企業に多い「名ばかり正社員」

 

私も経験が有りますが、「正社員として採用」としておきながら、待遇が正社員とは言い難いという場合が有ります。

 

そもそも「正社員」とか「正規採用」などは、労働法などに規定が有るわけでは有りません。

 

アルバイト、パート、契約社員などの「有期雇用」と比較して、「無期限雇用」のことを指して使われる通用語です。

つまり単純に「雇用契約」の内容を指すわけです。

 

雇用契約書をきちんと交わさない場合も多いのですが、アルバイトなどは「何時何時まで雇用する」と期限が決められていて、この期限を更新することで雇用が継続します。

そして、期限の更新を行わないことで、事実上の解雇となります。

 

それに対し、期限を設けないのがいわゆる正社員で、期限が無い場合、労働法で規定された正当な理由が無い限り、解雇出来ません。

 

それゆえに正社員は安定するわけですが、その他にも厚生年金に加入出来たり、ボーナスなどの待遇が付随するのがおおむねの世間のイメージだと思います。

 

しかし、これも、厚生年金に関する規定は有りますが、その他のボーナスなどに関する待遇は、特に規定は有りません。

 

ですので、会社によってはボーナスが無かったり、「給与に含まれる」として、残業代や交通費が出ない場合が有ったりします。

 

そしてそもそも基本給が低く、アルバイトと変わらないなどというところもざらに有ります。

 

その点、大手企業は待遇が良いのは間違い有りません。

 

「機会の損失」は取り戻せない

 

私の場合は30代前半で、たまたま大手に中途入社できたために、それなりの人生を送れています。

 

しかし、「40代で中小企業勤め」を何とか手に出来た独身者は、男女ともに結婚に至るのは難しく、当然、子供をもうけるのも難しくなります。

 

人間も生物の一種で有る限り、加齢による生理的制限からは逃れられず、上で書いたように、今さら取り戻せるものでは有りません。

 

また、バブル期以前なら大手に入れたはずの多くの人たちが、待遇の悪い中小企業勤めを強いられており、これも取り返しがつかない事態と成っています。

 

今また、新型コロナの影響で、就職氷河期が訪れようとしています。

 

同じ過ちを、何度も犯すのは止めましょう。

 

特に大手企業は、就職氷河期世代も今の世代も含めて、雇用の機会の均等をなすために、もっと多くの人に中途採用の機会を与えるべきです。

格差の問題について書いてきましたが、一番分かりやすいのって、「派遣」じゃないでしょうか?

 

私も派遣の経験が有ります。しかも立場が違う3種類の派遣を経験しました。

その経験から、派遣のシステムがはらむ問題を書きたいと思います。

 

まずは、私が経験した3種類の派遣の違いについて。

 

①契約社員の派遣社員:登録型派遣

 

これがいわゆる一般的な派遣社員というものだと思います。

派遣会社の契約社員となり、派遣先の会社と派遣会社が契約を更新する限り、派遣会社との契約も更新されます。

 

しかし、もし更新されなかった場合、派遣会社との契約も終了し、次の派遣先が決まるまでは失業状態に成ります。

 

②正社員の派遣(派遣がメインの技術者派遣):常用型派遣

 

いわゆる「技術者派遣」というもので、派遣会社の正社員になり、派遣先で働きます。

 

会社同士の契約が終了した場合、休業状態になり、次の派遣先が決まるまでは休業手当が会社から支給されます。

 

③正社員の派遣(出向に近いもの):出向

 

次に、普通の正社員なのですが、会社が派遣業の登録もしていて、社員の技術向上のためや、取引先との連携のために派遣される場合が有ります。

 

この場合は、会社同士の契約が終了しても、社内に戻って仕事が出来ます。

 

③に関しては、期間も短い場合がほとんどだし、待遇も変わりません。派遣先と勤務する会社の関係によっては、派遣先でVIP待遇(天下りに近い)だったりもします。

ですので今回の対象としては省きます。

 

派遣が増え続ける理由

 

そもそも日本企業の正社員は全て、終身雇用と成っております。

理由は、労働基準法で簡単には解雇出来ないために、自動的にそうならざるを得ないからです。

 

現在、「ジョブ型」と呼ばれる仕事の進め方が導入されつつ有ります。

 

「ジョブ型」の仕事のやり方とは、ある仕事が発生した場合に、その仕事に必要な人材を、そのタイミングで集めて仕事をするやり方です。

 

それに対し、常に同じメンバーで仕事を進めるやり方を「メンバーシップ型」と呼びます。

 

当然ながら日本の会社は「メンバーシップ型」で仕事をすることに成るわけですが、仕事の効率、生産性においては、「ジョブ型」が上回っていると言われます。

 

海外では「ジョブ型」が一般的で、この事実に気づき危機感を持った日本では、「派遣社員」を設けることでこれに対応しようとしました。

 

さらには、登録型派遣社員を増やすことで、人件費を浮かせる動きも加速しました。

 

また、常用型派遣社員でも、給与のうち基本給を極端に少なくし、多くを手当にすることで、休業手当を抑えることが出来ます。

 

法定の休業手当は「基本給の6割」と定められています。

 

例えば月給が30万円だとしたときに、内訳が基本給10万円、技術手当10万円、住居手当10万円とします。

「とりあえず30万円もらえるから良いか」と思いがちですが、休業中は月額6万円しかもらえません。

 

そのせいで、「常用型」と言いながらも、結局辞めざるを得ない場合も多いのです。

 

技術者派遣にも、このような落とし穴が有ります。

 

実質的に終身雇用は終わっている

 

最近皆さんが良く耳にするのが「早期退職者募集」だと思います。

業績が悪化している企業のほとんどで行われています。

 

表面的には、ある程度の年配の社員に多めの退職金を渡して、早めのリタイアか転職を促すもので、強制では無くあくまで「募集」です。

 

しかし実態は、成果をあげられない社員をリスト化し、早期退職に応募するように促すリストラです。

私も実際に派遣先の大手企業で目にしました。

 

あくまで勧奨に応じなければ退職には至らず、ゆえに法的にも問題は無いのですが、勧奨を受けた本人は居心地は良くないですし、実際に「追出し部屋」と呼ばれる、居心地の良くない部署に配置されたりします。

 

法的に問題が無いとしても、人道的には褒められたやり方では無いと、私は思います。

 

こんなやり方が横行するくらいなら、企業の解雇権を強めて、代わりに金銭的に解決できるようにしたほうが、よっぽど良いと思いますがね。

 

派遣は実質的に解雇権の金銭的獲得である

 

派遣社員に対して、派遣先が支払う人件費は、登録型だろうが常用型だろうが、高いのが一般的です。

 

例えば、月給20万円の登録型派遣社員一人当たり、60万円~80万円ほど支払われています。

 

なぜこれほど高額になるのかは、様々な見方が有ると思いますが、私は実質的に、解雇権をお金で買った結果だと見ています。

 

例えば、派遣社員ではなく正社員で人員を補填した場合、もし本人に能力が足りなかったり、担当する業務の仕事量が減った場合でも解雇出来ず、結果何十年分もの給与が無駄に成ります。

 

正社員では無く、有期雇用の契約社員の場合でも、募集、教育などに費用が掛かり、さらに5年目で正社員雇用しなければ成りません。

 

私も言われたことが有るのですが、

「高い金を払っているのだから、良い結果を出してもらわないと困る」

などと派遣先の社員が、派遣社員本人に言ってきたりしますが、勘違いも甚だしいと思います。

 

派遣社員の場合、いつでも契約が切れます。

つまり、派遣社員を高額で使用するのは、解雇権を金で買っているのに等しいのです。

 

問題なのは金が派遣社員本人に行かないこと

 

このように、いつでも切れるからこそ、高額でも派遣社員を使用するわけです。

しかし、派遣社員本人が受け取る給料は、一般的な正社員とそれほど変わりません。

 

それではいつ切られるかも分からないリスクを負う派遣社員本人に、高額の退職金などが支払われているのか?

実際は、ほとんどのケースで支払われてはいません。

 

では高額な派遣社員の人件費は、誰がもらっているのか?

 

それはほとんどが派遣会社です。

そして資本体系を良く見ると、派遣元と派遣先が資本関係に有って、つながっている場合が有ります。

 

つまり、派遣先に資金が戻ってきているのです。

 

以上の事から言えるのは、非正規社員の割合がすでに全体の4割にものぼっていること、その多くが派遣社員で有ることを考えると、すでにこの国では、解雇は自在になされているということ。

 

そして、それらは金銭的な解決すらなされず、リスクを非正規労働者自身が給与をもらえないという形で負担していることが分かります。

 

生活が脅かされるほどの事態になれば、生活保護を受けられますが、世帯収入が減るだけの場合、そのしわ寄せは子供たちに行きます。

 

新型コロナの影響で、失業した非正規労働者がたくさん居ます。

 

その影響は、子供たちが進学を諦めたり、奨学金を借りて無理な借金を背負わされたりする結果につながっているのです。

 

そして今や多くの大手企業でも「早期退職者募集」を行っていて、対象年齢の多くは、45歳以上に設定されています。

 

大手企業の社員と言えども、いつ非正規労働者になってもおかしくない時代なのです。

 

45歳で首を切るくらいです。政府が行っている、高齢者の雇用推進など、絵に描いた餅だというのが分かります。

 

政府と経団連は、何時までも寝言言ってないで、実質的な解雇を明確な事実と認め、解雇の金銭的解決の法令化と、人材の流動化をもっとスピーディーに推進すべきです。