現在ロシアのウクライナ侵攻が続いており、100年以上上がり続けていて、世界中の投資家が持つアメリカ株が下落しています。
コロナ渦、紛争、地球温暖化。
まだまだマイナスの傾向は社会から消えません。
そして、AIの台頭などによる、新たなる失業の危機。
これから日本も含めた、世界はどのように成るのでしょう。
全人類共通の危機
今回は結論から書きますが、この記事に有る通り、単純労働にしか向かないような多くの人が、労働の自動化によって労働市場から排除されつつ有ります。
そういう人たちが出来る仕事は今後一切無くなるので、彼ら彼女らの収入は、ベーシックインカムに頼らざるを得ません。
しかし実際には、一部で実験的な運用がされただけで、全く準備が進んでいません。
中流階級を生み出したのは製造業
イギリスの主産業は金融業です。
そのために、中流階級が出来る仕事は限られていて、結果として格差が大きく、貧困層も多いのです。
アメリカや日本に中流階級が多いのは、中流階級が参加しやすい製造業が主産業だからです。
加工や組み立てなどの手作業が必要で、それを中流階級が担うことで中流階級が増え、それらを顧客とした飲食などのサービス業に従事する人たちも中流階級に成りました。
しかし、その製造業においてもDXと自動化が進んでいます。
結果として、今まで必要とされてきた単純作業をする労働者はどんどん職を失いつつあり、それによってかつての中流階級は貧困層になっています。
単純労働以外の仕事と言えば、システムやプログラムの構築などの非常に高度な仕事か、自動化が難しい、介護などの低賃金な肉体労働です。
ですから、中流階級は貧困層になってしまうことが多いのです。
これから日本で起こること
日本企業は、多くが新卒一括採用で人材を補充し、メンバーシップ型で仕事をしてきました。
メンバーシップ型は雇用は安定しますが、常に一定の人件費がかかる上に、専門性の低い人材が作業をすることで、生産性も低いと言われています。
グローバル化が進み、海外の企業と競争するには、海外企業と同様にジョブ型で仕事を進める必要が有ります。
既に日立などでジョブ型が取り入れられていますが、常に必要な専門性の高い人材だけで仕事を進めるジョブ型においては、中途採用と解雇がセットに成っており、簡単に解雇が出来ない日本においては、まだまだ導入のハードルが高いのが現実です。
日本でジョブ型を導入する上で必要な事を挙げてみます。
①解雇権の強化と解雇の金銭的解決
②専門性の高い人材を選べる人事の育成
③新卒一括採用の撤廃と中途採用の増加
①~③までを段階的に行い、最終的には、解雇されても専門性さえ有ればすぐにまた中途採用される状態を作り、①の金銭的解決を撤廃して、初めて社会全体でジョブ型に移行したことに成ります。
まず必要なのが、①による人材の流動化です。
これにより、失業率はかなり上がります。
こんなこと言うとギョッとする人が多いと思いますが、社会全体がジョブ型で仕事をするには、常に一定数以上の失業者が必要です。
なぜなら、いざ人を雇おうとしても、応募する人が居なくなってしまうからです。
実際にアメリカの失業率はつねに10%くらいです。
それに対し、日本は現在3%くらいで、だからどこも人手不足なのです。
しかし、まだ日本では中途採用はかなり少ないので、次の仕事に就くまでの就職活動を安定させるために、企業が金銭的解決としてお金を出す必要が有ります。
次に必要なのが、専門性を見抜ける人事の人材です。
以前のブログでも書きましたが、今の企業人事は、どこも学歴でしか人材を判断していません。
エントリーシートや面接は、単に余程変な人を省く作業です。
学校での専攻と実際に仕事に必要と成るスキルは全く別物です。
自分も専門的な知識を勉強し、専門性を見抜ける人事が必要です。
そして、人を見る目を持ったら、一括採用を止めて通年中途採用に移行します。
日本ではジョブ型への移行と同時に仕事が無くなる
現在はまだ自動化は道半ばで、完全自動運転も、まだ実現していません。
なので、まだ組み立てや運転などの単純労働が必要で、中流階級は維持されています。
しかし今後急速に自動化が進んで、そういった単純労働は消えていきます。
そしてジョブ型の導入によってさらにふるいにかけられ、今まで単純労働をしてきた人たちは仕事を失います。
その時に、収入も失えば、生活は非常に不安定に成ります。
下手をすると、暴動などが起こるかもしれません。
しかし、暴動まで起これば、社会全体での解決が進んで、ベーシックインカムの導入も進むでしょう。
一番怖いのは、日本人のように、礼儀を重んじ、なおかつ横並びを良しとする人々です。
タイトルのような空気が世の中に漂い、貧困に陥って困窮する人を見て見ぬふりをしてしまうことです。
日本でも早い段階で、ベーシックインカムについての議論を行い、導入の準備をしたほうが良いです。