スラムダンクを見たよ | ハニービーは六角形

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名言格言、詩に短歌に俳句に都々逸に。
またときには筆者の雑記、日記として。
それが読んでくださる皆様の『何か』となれば幸いです。

 

スラムダンクを見たよ

『THE FIRST SLAM DUNK』

 

 

私にとってスラムダンクというとドンズバで

毎週ジャンプにかじりついてみていた世代としては

馴染みがあり、思い入れのある漫画。

世代を超えた今でも愛読者が後を絶たない名作だ。

 

今回の映画を見る前にBlu-rayを買おうかと

Amazonのレビューを見ると割と辛かった。

理由は様々だったが私が思うに、この映画の試合だけを抜き取ると

原作漫画のファンは試合結果を知っている。

どのように難局を超え、どのように勝つのかを知っている。

つまりその間に差し込まれていくストーリーが

今回の映画のオリジナリティであり見せ場だ。

その差し込まれたストーリーの主人公は

宮城リョータ。

一方でこのスラムダンクという作品の主人公は

桜木花道。

そこに違和感を感じた原作ファンも多かったんだと思う。

私はリョータと全く同じ体型という事もあり

親近感を覚えるのでスラムダンクの中でもリョータのファンだ。

だからリョータのサイドストーリーを見れた事は楽しかった。

井上先生の短編でもリョータを主人公とした

「ピアス」という作品があり

井上先生の中ではリョータというキャラクターは

思い入れが強うのだという事が垣間見れる。

 

私は率直に面白かった。

もっと見たいなぁと思ったのは

彩ちゃん(湘北のマネージャー)に

もっとにデレデレしてほしかった。

原作のリョータは彩ちゃんを見ると

目がハートになるくらい大好きだからだ。

これは花道にも同様の事が言える。

晴子(ゴリの妹)に誘われ一目惚れをして

バスケを始めたくらいなんだから

目がハートになるくらいは許してほしかった。

あと、小暮(メガネくん)のTシャツはオバQ版もいれてょしかった。

なんかMEGANEと書かれたおしゃれなものを着ていたから。

 

特に良いと思った点は

バスケットの試合ってこういうもんだよって事。

流川や花道、沢北や河田のような高校生は滅多にいない。

でも、いるかもしれないと思えるほど

実際のバスケットボールの試合のように作られてリアルだった。

ドリブル一つとってもボールを取られないようにする動きは

試合と何ら遜色がない。

これが一点。

 

オリジナルのストーリーが入った分

魚住(ゴリのライバル)のシーンがなかった。

深くは言わないよ、ネタバレになるから。

だから知りたい人はスラムダンクを読んで

映画も見てね。

スムーズに見れたのも

そういうストーリー的なフックが

そこかしこから取り除かれていたからだろう。

つまり、スラムダンクは累計部数は1億7000万部以上の

モンスターコンテンツ。

誰もが内容を知ってるという前提で作られているから

そこをあえてツッコんでしまうと映画の流れが停滞する。

だからすごく見やすかった。

これが一点。

 

湘北VS山王戦が

スラムダンクで描かれた最後の試合。

そこで安西先生(湘北の監督)の名将ぶりが

さりげなくて監督然とした感じが逆に際立っていた。

これが一点。

 

ヤバイ挙げきれない。

 

オープニングテーマに

The Birthdayを選ぶあたりは原作漫画連載当時の雰囲気を感じた。

もっともその頃、故・チバユウスケ氏は

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

(ミッシェル・ガン・エレファント)

のヴォーカルだったんだけどね。

多分、井上先生と同年代なんじゃないかなと。

何となくその頃多感な時期を過ごした私も当時の空気感を感じた。

 

 

こうやって

自分で紐解いていくと

この作品のそこかしこに仕掛けがある事を知る。

 

物作りというのは

作者よりも見る側の方がいろいろ想像を振らませる事が出来るから楽しいね。