(前記事で、これまでの矢口さんによる写真集について、自分の中で「notte ~」を含めて3冊と書いていましたが、報知新聞社からの発売という意味で「2冊」に訂正しています)

 

 

「パリオリンピック 2024」開催期間中

様々な競技を観戦している方も多いと思いますが…

 

3年前「東京オリンピック」の際に

自国開催だからこそ見えた不祥事や、運営面での様々な思惑と

 

「北京オリンピック」での棘が、今も心に刺さったままで

 

自分でも驚くほど興味が持てず、開会式の本当に一部、オープニング映像に登場したジダンが競技場で聖火を受け取り

その後託された子供達が現実のセーヌ川に登場、トリコロールの煙が発煙する演出まで見たところでTVを消しました。

 

以降、ネット上で競技結果や様々な問題点等を目にする度、フランスで行われている今大会に色々と思うことが増え続ける一方で

生中継や録画で試合を見る気には、今のところなっていません。

 

私自身、以前はスポーツ観戦が好きな方だと思っていましたが

いつの間にかスポーツ観戦をするようになった母が、国際試合で日本代表を応援し、あまりにも点差が開いて勝てないと思うと見るのを止めてしまったり、日本代表選手や、駅伝で自分が応援する大学の活躍する姿を見て喜んでいる様子を目にし

 

きっと応援するチームや選手の勝利を重要視するサポーター的な見方の方が、一般的なスポーツファンのような気がして(当然なのかも知れませんが…)

 

私が素晴しいプレーを観たり選手の感情の揺れ動きに心を奪われるのは、それがたとえ試合中であったとしても

どちらかというと芸術的な視点でスポーツを観てきたのかも知れないと、少し前から感じるようになりました。

 

(もちろん選手が試合に勝つために一生懸命努力する姿や、美しいスポーツマンシップに感動をもらえることは、スポーツ観戦の素晴らしさだと今も思っています)

 

 

それでも羽生君が、今でも他のスポーツを含め「オリンピック」や「競技」に接点を持っていたり、どこかで話題にしていたとしたら、もっと関心を持っていたのは間違いないけれど

 

彼は今、自分にとっての新しい世界への視野を広げ、前に進み続けているので

その「見たことのない世界」への興味と期待で、今は精一杯というのが正直なところです。

 

羽生君自身はトップアスリートとして今まで同様、関心のある競技種目はチェックしているかも知れないけれど

 

もう既に、その「キャリア」は超えた場所でもあるので

 

もしかしたら膨大な量の仕事と、新しいプログラム制作やチャリティー演技会の準備、日々の練習とトレーニング等で

ほとんど観る暇もないような毎日を過ごしているのかも知れないと、そんな風に感じてもいます。

 

 

「写真集」の発売も次々に発表され、その数にも本当に驚かされますが

それぞれの出版社や開催されたショーから、毎年恒例のようになりつつあるものがほとんどで

 

その企画毎に全く異なる「世界観」と、前回を更新し続ける圧倒的な「表現力」が、それぞれの撮影者のプロ意識を大きく刺激し

 

「次はもっと、こんな風に撮りたい」と、写真家としての創作意欲を駆り立てる

被写体として、ずっとそんな存在であり続けていること、その存在感をさらに高め続けていることが、本当に凄いことだと思います。

 

 

そんな中「家庭画報」には

大阿闍梨である塩沼亮潤さんとの、特別対談の予告が。

 

小学5年生の時に、天台宗・比叡山での「千日回峰行」を二度満行した、大阿闍梨 酒井雄哉師のドキュメンタリーをTVで見て憧れを抱き、その後19歳で出家

 

その4年後から、想像を絶するほどの壮絶な修行に命を賭して挑んできた

 

塩沼亮潤 大阿闍梨と

 

幼い頃から、皇帝 エフゲニー・プルシェンコに憧れ、命懸けで競技に挑み続けてきた

 

羽生結弦選手

 

その純粋で一途な想いの強さと、挑戦への凄まじい覚悟が、どこか重なるように思えます。

 

 

2012年2月に慈眼寺を訪れ、既にお話を伺っていたことは、ファンの方の情報で今回初めて知りましたが

 

その後の壮絶な生き様の中で、自らを極限まで追い込み、本当に修行なのではないかと思うほどの過酷な練習やトレーニングによって得られた、自分自身の内面との対話、悟りにも近い精神性が

 

常に感謝し、人々の幸せを祈り、物を大切に扱い、不要なものを削ってスケートに捧げる日々を支えているのだと強く感じているので

 

12年の時を経て、素晴らしい成長を遂げた羽生選手が、大阿闍梨とどんなお話をされるのか

 

その内容をとても興味深く感じながら、発売日を心待ちにしています。

 

 

そして一つ一つ本当に丁寧な仕事の選び方から、彼はエンターテイメントの世界に身を置くようになってからも、決してタレントのようなスタンスでないことは、これまでの活動からも充分理解してきましたが

 

糸井重里さんとの対談でも感じた

「文化人」としての地位を、既に確立しつつあると

 

そんな風に感じさせられる「特別対談」の予告でした。

 

 

5日発売の「AERA」表紙

予想を裏切るビジュアルに、今回もまた驚かされました。

 

南国調のセットに対して、安易に肌を見せたりするのではなく、あえて露出を抑えた重ね着の衣装で臨みながら

涼し気で爽やかな印象を与えられる2人の表現世界は、さすがとしか言いようがありません。

 

まだ手元には届いていないのですが

次号も含め、写真もインタビューもとても楽しみにしています。