はじめに:正直、最初は半信半疑だった
広告案件をこなしながら毎日コンテンツを作り続けるのって、思っている以上に大変だ。台本を書いて、ライティングを整えて、何テイクも撮り直して、編集して……気づいたら深夜2時、という日も珍しくない。体力的にも精神的にも、少しずつ削られていくあの感覚は、同じように発信している人ならきっと共感してくれると思う。そんなとき、「AIで広告動画が作れる」という話を耳にした。最初は正直かなり半信半疑だったけれど、ちょっとした好奇心もあって試してみたのが AI Influencer Generator だった。
AI Influencer Generatorって何?
仕組みとしては意外とシンプルで、テキストで台本を書くだけで、AIアバターがそれを読み上げる動画を生成してくれるタイプのツールだ。リアルな人物に近い見た目のアバターが、入力したスクリプトを自然な音声で話してくれる。口の動きと音声の同期もかなり自然で、パッと見ただけではAIだと気づきにくい場面も多かった。最近はこうしたAI動画生成のツールも増えていて、個人クリエイターでも気軽に試せる環境が整ってきていると感じる。ちなみに、日本の動画広告市場は2024年に約7,000億円規模に達したと言われていて、今後もさらに拡大すると予測されている(サイバーエージェントの動画広告市場調査より)。こうした流れの中で、制作コストや時間をどう抑えるかは、個人クリエイターにとっても無視できないテーマになってきている。
実際に使ってみた流れ
今回試してみたのは、商品レビュー系の広告動画。いつもなら自分がカメラの前に座って説明するところを、今回はアバターに任せてみることにした。流れはかなりシンプルで、まずレビュー用の台本をテキストで用意して、次にアバターのタイプや背景、使用する言語を選ぶ。あとは生成ボタンを押して数分待つだけで動画のベースが完成する。その後、BGMやテロップを軽く追加して仕上げるという感じだった。正直、一番時間がかかったのは台本を書く工程で、動画の生成自体は想像以上に早かった。今回試したのは Nextify.ai のプラットフォームで、アバターの種類がかなり多く、言語もいろいろ選べる印象だったので、海外向け案件でも使えそうだなと感じた。
使ってみて感じた良い点と気になった点
実際に使ってみると、いくつか便利だと思うポイントがあった。まず、体調があまり良くない日や撮影環境が整っていない日でも動画を作れること。カメラや照明の準備をしなくていいのは思っていた以上に楽だった。それから、動画の冒頭のフックを複数パターン作って試すのも簡単で、コンテンツのテストがしやすいと感じた。一方で、まだ人間の表現力には届いていない部分もある。例えば感情の細かいニュアンスや、「間」の取り方が少し機械的に感じる場面もあった。あと意外だったのは、動画のクオリティが台本の出来にかなり左右されること。結局のところ、伝え方やストーリーは自分でしっかり考える必要がある。マーケティング調査では、AIを使った広告に対してまだ慎重な見方をする人も少なくないと言われている。ただ実際には、動画の自然さや内容次第で受け取られ方はかなり変わるとも感じた。
私なりに感じた使い方のコツ
いろいろ試してみて思ったのは、AIが作った動画をそのまま出すよりも、自分の言葉で書いた台本をベースにした方がしっくりくるということだった。アバターはあくまで「声と顔を借りる器」のような存在で、伝えたいメッセージや温度感はやっぱり自分で作る必要がある。私の場合は、AI動画をベースにしつつ、途中に自分の手元のカットやリアクションを差し込むハイブリッド編集に落ち着いた。このやり方だと、制作の負担は減るけれど、コンテンツの個性は残せる気がしている。AIを完全に代わりに使うというより、制作の一部をサポートしてもらうツールとして使うのが、今のところ一番しっくりくる使い方かもしれない。
