シアトルを走ってやる!④流血ゴール | 世界を走ってやる!

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自分の足で色んなところを走りたい。いつまでもどこまでも元気に走れる頑丈なランナー目指して、走り方を研究しています。

走り始めは2008年9月2日



トイレから出るとスッキリしたせいと、脚休めのおかげか少し復活。

ペースも気持ち上がった。

反対側には折り返しに向かうランナーの姿。

ここならERIちんにも会えそうだと思い、目を凝らしながら走ってるとERIちんの姿を発見!

遅いじゃん?
どうしたの?

トイレ入っちゃった~

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3:10、3:15のペーサのあと来ると思ったら中々来ないからどうしたのかと思ったらしい。

こうして2人で写真撮ってたら周りのランナーもなんか笑顔だったなー

この後はまたまたアップダウンの続くコース。

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橋を渡った後は、トンネルにもぐったり。

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トンネルの中でもパフォーマンスあり。

そして、ハイウェイに戻る。

相変わらずバンクがすごいし、道にポコポコとあるスピード防止のぼっこりが気になる。

また、ハーフと合流だ。

ハーフ側を走るランナーに目をやっていると体の不自由そうな人が走っていた。

大変そうだなー

そんな風に気を取られていた時だったか、その後だったか?




あっ‼︎



気がつくと体が道路と水平になって浮いていた。

気付いた時にはもう遅く、手も足も出ない状態。

そのまま勢い良くヘッドスライディング状態で私の体は地面へと打ち付けられた。

右手はカメラをにぎたったまま地面にパンチを食らわす。
辛うじて左手が少し出たような出ないような。

思い切り上半身を地面に打ち付け、その拍子で顎と下唇も軽く地面に擦った。

脚はどうなっていたのかよくわからない。

次の日見たら、左腿に擦り傷、膝に痣ができていた。

恐ろしく派手に転んだようだ。

気がつくと、何人かのランナーが寄ってきて、Are you OK?と手を差し伸べてくれた。

なんの迷いもなく、その手を取り立ち上がった。

気が動転していて、大丈夫とかありがとうって言ったかどうかもわからない。

多分、大丈夫って言って立ち上がったのだろう。

助けてくれた人たちもまた自分のレースに戻っていった。

転んでから走り出すまでにそう時間はかからなかった。

フルマラソンで転んだのはこれが2回目。
たしか、その時も直ぐに立ち上がって走り出したんだ。

痛みはまだあまり感じず、立ち上がって、吹っ飛んだカメラのバッテリーの蓋を拾い、とりあえず走り出した。

ガサゴソやりながら外れた蓋をくっ付ける。普通はそれどころじゃないよね。

とりあえず、蓋が元に戻って、気持ちも落ち着き今の状況を確認する。

唇が痛い。顎も擦った。
唇が長介みたいになったらどうしよう?

その後、自分の手が血だらけなことに気がつく。


いままでチンタラ走っていたのがこの一撃で目が覚めた状態となった。

やっべー
このままじゃいかん!

そう思い、気合を入れ直す。
自分ではそこからはしっかり走ったつもり。

ふと気がつくとガーミンが止まっていた。
転んだ衝撃で自分の手がぶつかり止まってしまったようだ。

あとからラップ見ると46秒くらい止まっていたようだ。

転んだ時には抜かされた数人の男性ランナーに追い付く。

このくらいで負けやしないよ。

走りながら、給水所で水をもらっては血だらけの手を洗い流した。

気が付くとゼッケンがびろーんと剥がれかけていた。

あーあー
今にも取れそうだ。
ゼッケン番号見えないし、これじゃあ写真撮ってもらえないよなー

もう、見た目はボロボロだった。

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でも、不思議と気持ちは途切れていなかった。

擦りむいたところの痛みは感じたが、そのせいで脚とか他の痛みはあんまし感じなかった。

自分では頑張って走ってはいるもののなんだかんだとコースも上り基調になってる為かペースはあまり上がらない。

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それでも気持ちを上げようとせっかく持ったカメラを回す。

もうすぐシアトルのダウンタウンだ。

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ハイウェイを下る。
正面にはセイフコ・フィールドと昨日EXPOで行ったセンチュリーリンクがみえる。

右と左の道路はフルとハーフではっきり分かれている。

この坂を下ってると足元にはボコボコでできた大きな矢印があって、ヒヤヒヤした。

なにも矢印までボコボコでつくらなくてもあせる

転ぶのは2度と御免だ。
そう思いながら、矢印を避ける。

街中心部が大分近ずいてきた。



現地WEBニュースのフォトギャラリーになんと偶然にも私の走る写真が!!

ここから残り3キロちょい。

長いとか短いとか、距離感はあまり気にならず。

スペースニードルのあるシアトルセンターを目指すだけだ。

39、40キロ辺りは下りが多かったのでペースがあがった。

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遠くにスペースニードルも見えてきた。

相変わらずフルのランナーが全然見当たらない。

40キロあたりでとんでもない下りがあってビビったと言うか、笑いが出た。

でも、不思議とガンガン飛ばして下れたのでそこは楽しかった。

周りは屁っ放り腰だ。

下りが終わるとまた上りの道路に出た。
そして、もう1回トンネル。

もうゴールは近い。



あとはこの坂を上って左に曲がればゴールだ!

左に曲がると応援の花道ができていた。

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若干人出は少な目ではあったが、拍手で迎えてもらえるのは嬉しい。

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ちょっと嬉しくなって、手を振る。

ゴールでは名前と出身地を呼ばれる。
名前を違う発音で呼ばれたけど(^_^;)


ゴールはもうすぐそこだー


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最後は笑顔でゴール!

したと思う。


ゴール後は悔しい気持ちもあったけれど、無事ゴールできたので、後ろ向いて一礼。



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やっぱハーフの方が人だらけ。(右側)

その後は、メダルもらって、救護に行って傷を消毒してもらった。

それにしてもアメリカはすごい国だなー
みんなのチャレンジ精神に驚かされる。

速くなんて走れなくても良いんだ。
大会に参加することに意味があるんだろうね。

どんなに遅くとも自分の脚で一歩一歩前に進んでゴールする。

ゆっくり歩いてでも、楽しみながらゴールを目指すんだ。


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日本では見られないような光景をたくさん見られたよ。

ゴール後、ERIちんと無事合流できた。

この時知らない女子ランナーからグッジョブ!とハイタッチ。

私が転んだの見てたのかしら?


痛い思いもしたけれど、久しぶりに色々体験したロックンロールマラソン。

今思えば全部良い思い出です。


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やっぱり色んなところを走ってみたいな!

これからも何が起きても懲りずに世界を走ってやる~!と強く思ったのだった。




次こそは、ニューヨークで暴れてやるのだ!

(終)