走りながら、昨年の事を少し思い出した。
そういえば、去年は沿道でmaika姉さんが応援してくれてたんだよな~
でも、今年は一緒に走っているんだ。
姉さんだけじゃなく、わかばちゃんとERIちんも走ってるんだ。
今日が晴れていれば、沿道にはもっとたくさんの応援がいたし、応援そのものをもっと楽しんでみれただろうに…
ソウルマラソンの良さをもっと知ってもらえたのにな~なんて思ったりもした。
けど、雨の中でも一生懸命応援してくれる人達が本当にたくさんいた。
韓国ではまだまだ日本のように、若い女性にマラソンは親しまれていない。
走っている女性ランナーは結構お姉様方だったりする。
たまに若い人がいた!と思うと日本から走りにきたランナーだったりする。
私の走っているペースだと時々女性ランナーをみつけるがそう多くはない。
だから、沿道でも声援を受けやすい。
アガシ!ファイティン!
※アガシとはお嬢さんみたいな言葉
10キロから20キロの間はとにかく走っているのが楽しかった。
応援がどうとか、コースがどうとかでなく、走るという行為そのものが楽しくて仕方なかった。
久しぶりだった。
こんなにマラソンを楽しんで走るのは。
それだけ体も余裕があるように思えた。
まだ、この時は。
このまま、いけちゃうんじゃないか?って疑わなかった。
しかし、後ろから3時間10分のペーサーがやって来た。
あれ?
もう追いつかれちゃった…
自分のガーミンでペースを確認する。
平均ペースは4:29くらいだったような…
しかし、ペーサーを中心としたその団体が少しずつ私から遠のいて行く。
これはついていかないとダメなのかな?
なんて思いながらも、いやいや、あくまでも自分のペースを守らなくちゃと思った。
気がついた時にはどんどん離されていた。
でも、この時はまだ大丈夫なはずと信じていた。
17キロ地点を見た時は、この前みんなで写真撮影した場所だ~って思う余裕もあったし、
19キロ地点の東大門を眺める余裕もあったし、そのあとのトンネルのこともちゃんと覚えているし、トンネルが終わった後の上りをひとり颯爽と駆け抜ける事もできていた。
そして、ハーフを通過。
ハーフの通過タイム。
1:35:42
なんとかギリギリのような、でも、いけそうなタイムだと思ってた。
実はそれは間違いだったのかもしれない。
自分が気がつかないうちに少しずつペースが落ちていた。
知らず、知らず、少しずつ貯金を使っているのに気がついていたのだろうか?
昨年に比べて、今年は施設エイドが大変目立った。
去年走った時は知らない人になにかもらう事はなかった。
でも、今年はジェルやらフルーツやら子供用風邪薬の容器みたいなのに入った謎のドリンクとか…
いろんなものを道で渡してくれようとしていた。
今回、私はジェルだけもらった。
使ってないけど(笑)
葡萄を手渡してくれようとしたおじさん、ごめんなさい。
飴を差し出してくれたおじさんもごめんなさい。
レインコートを着ながら、ウエストポーチからジェルを出したりするのはほんの少し面倒だった。
でも、レインコートを着ている事はそれほど気にならなかった。
あれがなければもっと辛かったかもしれない。
進行方向が変わると、雨が真っ正面に振ってきた。
サングラスは雨で視界が悪くなった。
体温が上がり、その熱でサングラスが曇ったりもした。
手でそれを拭いながら走った。
走りながら、いつレインコートを脱ごうかとずっと考えていた。
最初の頃は10キロくらいで脱いでしまおうと思っていた。
けど、走っている途中に思い直した。
じゃぁ、20キロあたりで…
そして、20キロ。
また思い直す。
もう、ここまで来たら30キロ過ぎだな。
そう心の中で決めた。
よし、ここからだ!というところで脱ごうと。
そう心に誓った。
つづく